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地方税は対前年度比0.6%の増となっているものの、類似団体と比較すると基準財政収入額が少なく、普通交付税の算定時に算出される基準財政需要額は多いため、類似団体内平均値を下回っている。基幹産業である農林業の振興に寄与する企業参入に対する支援や、現在大分県と整備を進めている玖珠工業団地に対する企業誘致の取組を行い、雇用の確保・町民所得の向上に努める必要がある。また、町税徴収率についても関係機関と連携して実施している対策を継続し、歳入確保に努める。
歳入経常一般財源は、普通交付税などが減額となり、対前年度比で23,188千円、0.5%の減となっている。一方、歳出経常経費充当一般財源は、公債費の減少はあるものの物件費、扶助費、一部事務組合への負担金、他会計への繰出金等が増加し、対前年度比で67,875千円、1.5%の増となっている。その結果、経常収支比率は前年度より1.7ポイント上昇し、類似団体内平均値上回っている。今後も、行財政改革への取組を通じて、経常経費の抑制に努める。
維持補修費は類似団体内平均値を下回っているものの、人件費については、類似団体内平均を大きく上回っている。その要因は、人口1,000人当たり職員数が類似団体と比較して多いことなどが挙げられる。職員の年齢構成比率にもよるが、適切な定員管理を行う必要がある。維持補修費については、人口1人当たりの決算額は増加傾向となっている。今後も公共施設の老朽化対策を実施していく見込みのため、公共施設等総合管理計画に基づき、ライフサイクルコストの抑制に努める。
※表示指数については調査結果が未公表のため、前年度数値が引用されている。平成28年度より指数は低下するものの、類似団体内平均・全国町村平均との比較では高い水準となる見込みである。現在、国の給与水準に倣った制度設計に向けた協議を継続して行っている。
類似団体と比較して、高い水準となっておりその差も大きい。職員の年齢構成上、今後は退職者が増加していく見込みであるため、過去に策定した定員管理計画の検証や、今後の人口推計を踏まえ適切な定員管理を行う必要がある。
公債費及び公債費に準ずる費用が類似団体と比較して少ないため、実質公債費比率は類似団体内平均値よりも低い水準となっている。今後の見込みとしては、地方債元利償還金が増加し、その大半は普通交付税の基準財政需要額に算入されるものの、水準は高くなっていく見込みである。
地方債残高などの将来負担額に対して、充当可能基金や基準財政需要額算入見込額などの充当可能財源が多くなっているため、将来負担比率はマイナスとなっている。しかしながら、平成27年度より7校を統合する新設中学校(くす星翔中学校)の建設事業に着手しているため、今後の地方債発行額が増加し、基金残高が減少していく見込みである。地方債発行額の適正な管理を行い、将来負担の抑制に努める。
前年度と比較すると経常収支比率に占める人件費の割合は増加し、類似団体内平均値よりも高い水準となっている。要因としては、職員数が類似団体と比較して多いことなどが挙げられる。適正な定員管理や、国の給与水準に倣った制度設計を進める必要がある。
前年度と比較すると、経常収支比率に占める物件費の割合は増加しているものの、類似団体内平均値よりも低い水準となっている。要因としては、久留島武彦記念館の新設による管理費や委託料などに係る物件費の増加によるものである。今後も、活用できる財源の検討と行政経費の抑制を図っていく。
経常収支比率に占める扶助費の割合は、前年度と比較して0.3ポイント増加しており、類似団体内平均値よりも若干高い水準となっている。要因としては、社会福祉費の増加が顕著であり、障害福祉サービス受給者の増加などである。今後も町内の就労継続支援事業所の開設により、扶助費の増加が見込まれるため、給付の適正化を図る必要がある。
前年度と比較して0.6ポイント増加しており、歳出経常経費充当一般財源も減少した。主な要因としては、後期高齢者医療事業や介護保険事業など特別会計への繰出金が増加したことによるものである。平成27年度からスタートしている健康ウォーク推進事業に取り組み、運動の習慣化により町民全体で健康志向を高め、医療費の抑制に努める。
前年度と比較して0.4ポイント増加しており、歳出経常経費充当一般財源は増加となっている。その要因は、玖珠九重行政事務組合への公債費負担金は減少したものの、日田玖珠広域消防組合に対する負担金が増加したことによるものである。恒常的な町独自の補助金については、事業効果を検証し、見直し・縮小・廃止を行う方向で検討する。
小災害復旧事業債等の元利償還金の減少により経常収支比率に占める割合は減少しており、類似団体内平均値よりも低い水準となっている。しかしながら、平成27年度より新設中学校(くす星翔中学校)建設事業などの大型事業を実施しているため、地方債発行額が増加する見込みとなっており、適正な管理に努めていく。
前年度と比較して2.0ポイント増加しており、歳出経常経費充当一般財源も増加した。類似団体内平均値と比較すると差が拡がっており、主な要因としては、物件費、扶助費、補助費等の増加が考えられる。各性質ごとに記載している分析内容を踏まえ、健全な財政運営に努める。
(増減理由)基金全体としては23百万円の減少となった。主に次世代教育環境整備基金・地域振興基金・学力向上推進事業基金などの積立による増と平成31年4月の開校に向けたくす星翔中学校の施設整備のため次世代教育環境整備基金を215百万円、収支調整のため財政調整基金を118百万円、玖珠工業団地の進入路整備などのため地域振興基金を57百万円取崩したことによる減などである。(今後の方針)平成30年度までくす星翔中学校の開校準備に多額の経費がかかるため、事業完了となる平成30年度末は次世代教育環境整備基金が減少し、基金全体の額も大幅に減少する見込み。また、中学校施設の起債額が多額となり起債残高も過去最大となる見込みのため、今後の公債費償還に備え減債基金への積立を行う。
(増減理由)普通交付税の減や平成29年7月九州北部豪雨による災害復旧のため118百万円の取崩しを行った。(今後の方針)今後は中学校再編によりスクールバス運行や学校跡地管理費用など新たな負担が発生するため基金残高は減少基調となる。災害など不測の事態に備えるため、一定程度額を保持するよう努めていく。
(増減理由)ふるさと融資の原資として借入れていた起債の繰上償還による補償金等に対応するため6百万円の取崩しを行った。(今後の方針)統合中学校の施設整備にかかる起債額が多額となり起債残高も過去最大となる見込みのため、今後の公債費償還に備え減債基金への積立を行い、負担の平準化を図る。
(基金の使途)地域振興基金地域における豊かで快適な生活環境基盤の整備、福祉の充実及び定住促進のため、公共施設整備計画に基づく事業に充当。次世代教育環境整備基金新中学校設立のため校舎建設等及び新たな学校制度に対応する経費に充当。福祉基金福祉事業の円滑な運営を図るために必要な事業に充当。わらべの館運営基金わらべの館の施設充実と、円滑な運営を図るための財源に充当。学力向上推進事業基金特定防衛施設周辺整備調整交付金を財源として、町立小中学校の児童生徒の学力向上及び学習環境の向上のための経費に充当。(増減理由)地域振興基金玖珠工業団地進入路整備などの事業のため取崩したが、積極的な企業誘致のため積立てを行った。次世代教育環境整備基金統合中学校の本体工事などの事業のため取崩したが、事業完了までの財源確保のため積立てを実施。福祉基金事業のため取崩しを行った。学力向上推進事業基金事業のため取崩しを行い、今後の事業計画に基づき必要額を積立てたため18百万円の増額。(今後の方針)地域振興基金玖珠工業団地などへの企業誘致関連経費の他、公共施設等の新規・転用へ充当を行う。次世代教育環境整備基金平成31年度までの施設・備品整備を終えた後は学校跡地に係る積立ておよび目的に沿った取崩しを行う。福祉基金果実運用基金として引き続き基金管理を行う。わらべの館運営基金果実運用基金として引き続き基金管理を行い、施設管理基金としての運用を検討する。学力向上推進事業基金年度別の事業計画に沿って基金の取崩しおよび積立を行う。
有形固定資産減価償却率については、類似団体平均を下回っているが、今後上昇していくと考えられる。平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画において、今後30年間に公共施設等の延床面積を15%削減するという目標を掲げ、現在施設類型ごとに個別管理計画を策定中であり、当該計画に基づいた施設の維持管理を適切に進めていく必要がある。
有形固定資産減価償却率については、類似団体平均を下回っているが今後上昇していくと考えられる。また、大型事業の実施により今後は地方債発行額が多くなり、基金残高が減少する見込みであり、将来負担比率も上昇していく。平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づいた、施設の維持管理を適切に進めていく必要がある。
実質公債費比率及び将来負担比率は類似団体と比較して低い水準にある。しかしながら、平成27年度から新設中学校(くす星翔中学校)建設事業などの大型事業を実施しているため、実質公債費比率・将来負担比率ともに上昇すると考えられる。地方債の適正な発行管理を行い、将来負担の抑制に努めていく必要がある。
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