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地方税は対前年度比1.3%の増となっているが、類似団体と比較すると基準財政収入額が少なく、普通交付税の算定時に算出される基準財政需要額は多いため、類似団体内平均値を下回っている。元年度は、大分県と整備を進めてきた玖珠工業団地に対して、企業を誘致することができ、雇用の確保・町民所得の向上を図ることができた。今後も、中学校跡地等の利活用として、企業算入に対する支援を進めるとともに、財政基盤の強化に努める必要がある。また、町税徴収率についても関係機関と連携して実施している対策を継続し、歳入確保に努める。
歳入経常一般財源は、地方税や普通交付税などが増額となり、対前年度比で159,562千円、3.4%の増となっている。一方、歳出経常経費充当一般財源は、公債費と物件費を除く、すべての性質項目で増加し、対前年度比で146,232千円、3.1%の増となっている。その結果、経常収支比率は前年度より0.7ポイント上昇した。そうした中、令和2年1月から、時間外の削減を全庁で取組み、対前年度同期20%削減を行った。今後はより一層、税の徴収率の向上や給与制度の適正化等、経常経費の抑制に努め、行財政改革の取組を断行する必要がある。
維持補修費は類似団体内平均値を下回っているものの、人件費については、類似団体内平均を大きく上回っている。その要因は、人口1,000人当たり職員数が類似団体と比較して多いことなどが挙げられる。職員の年齢構成比率にもよるが、適切な定員管理を行う必要がある。維持補修費については、人口1人当たりの決算額は前年度と比べて減少となっている。今後も公共施設の老朽化対策を実施していく見込みのため、公共施設等総合管理計画に基づき、ライフサイクルコストの抑制に努める。
昨年度からの給与カットの終了等により、指数は継続して高い位置にあり、類似団体内平均・全国町村平均との比較では高い水準となっている。現在、国の給与水準に倣った制度設計に向けた協議を継続して行っている。
類似団体と比較して、高い水準となっておりその差も大きい。職員の年齢構成上、今後は退職者が増加していく見込みであるため、過去に策定した定員管理計画の検証や、今後の人口推計を踏まえ適切な定員管理を行う必要がある。
公債費及び公債費に準ずる費用が類似団体と比較して少ないため、実質公債費比率は類似団体内平均値よりも低い水準となっている、今後の見込としては、平成27年度から平成30年度にかけて整備した新設中学校(くす星翔中学校)建設事業に伴う地方債元利償還金が増加し、その大半は普通交付税の基準財政需要額に算入されるものの、水準は高くなっていく見込みである。
地方債残高などの将来負担額に対して、充当可能基金や基準財政需要額算入見込額などの充当可能財源が多くなっているため、将来負担比率はマイナスとなる。しかしながら、平成31年4月に開校した新設中学校(くす星翔中学校)の建設事業などで、今後も地方債現在高が増加し、基金残高が減少していく見込みである。地方債発行額の適正な管理を行い、将来負担の抑制に努める。
前年度と比較すると、経常収支比率に占める人件費の割合は増加し、類似団体内平均値よりも高い水準となっている。要因としては、類似団体と比較して、職員数が多いことなどが挙げられる。今後も、適正な定員管理や、国の給与水準に倣った制度設計を継続して進めていく必要がある。
前年度と比較すると、経常収支比率に占める物件費の割合は、前年度と比較して0.6ポイント減少しており、類似団体内平均値よりも若干低い水準となっている。要因としては、施設の修繕料や光熱水費などの減少によるものである。今後も、活用できる財源の検討と行政経費の抑制を図っていく。
経常収支比率に占める扶助費の割合は、前年度と比較して0.1ポイント増加しており、類似団体内平均値よりも若干高い水準となっている。要因としては、施設型給付費や障がい福祉サービス介護等給付費などが、年々増加傾向にある。福祉サービスの充実は必要であるものの、給付の適正化を図り、今後も特定財源の確保について検討していく必要がある。
前年度と比較して0.3ポイント増加しており、歳出経常経費充当一般財源も増加した。主な要因としては、介護保険事業や国民健康保険事業など特別会計への繰出金が増加したことによるものである。今後も健康増進や生活習慣病の予防などに重点を置きつつ、効果的な健康教育、健康相談などの保健事業を展開し、医療費の抑制に努める。
前年度と比較して1.3ポイント増加しており、歳出経常経費充当一般財源は増加となっている。その要因は、日田玖珠広域消防組合負担金や玖珠九重行政事務組合負担金が増加したことによるものである。恒常的な町独自の補助金については、現在、各事業の要綱等を作成し、今後、事業効果の検証、見直し、縮小及び廃止を行う方向で検討する。
前年度と比較して改善されており、その要因は過疎対策事業債の減などによるものである。類似団体内平均値と比較しても前年度と同様に、若干低い水準となっている。しかしながら、平成31年4月から開校した新設中学校(くす星翔中学校)の建設事業などで、今後も地方債現在高が増加していくことが考えられるため、発行額の適正な管理に努める。
前年度と比較して1.4ポイント増加しており、歳出経常経費充当一般財源も増加した。類似団体内平均値と比較すると差が拡がっており、主な要因としては、人件費、扶助費、補助費等の増加が考えられる。各性質ごとに記載している分析内容を踏まえ、健全な財政運営に努める。
(増減理由)基金全体としては268百万円の減少となった。増加の主な基金としては、公共施設等総合管理基金・学力向上推進事業基金などの積立、減少の主な基金としては、地域振興基金・ふるさと応援基金などの取崩しや、その他、収支調整のため財政調整基金を283百万円、減債基金を58百万円取崩したことによる減少などである。(今後の方針)今後も特定防衛施設周辺整備調整交付金を財源とした、基金に積立を行い、事業に充当する。財政調整基金が減少傾向にあることから、行財政改革プランの実施により、財政調整基金の取崩しを抑制し、可能な範囲で積立を行う。
(増減理由)人件費、扶助費などの義務的経費が増加したため、151百万円の積立を行ったものの、283百万円の取崩しを行った。(今後の方針)今後も人件費や物件費、災害復旧費などの負担が発生するため基金残高は減少基調となる。大災害など不測の事態に備えるため、一定程度額を保持するよう努めていく。
(増減理由)借入れていた起債の償還に対応するため58百万円の取崩しを行った。(今後の方針)新設中学校(くす星翔中学校)の建設事業が完了し、昨年度と比べて起債額は減少したが、今後の公債費償還に備え、減債基金への積立を行い、負担の平準化を図る。
(基金の使途)地域振興基金地域における豊かで快適な生活環境基盤の整備、福祉の充実及び定住促進のため公共施設整備計画に基づく事業に充当。ふるさと応援基金公営塾運営費や新設中学校(くす星翔中学校)の事務経費に充当。公共施設等総合管理基金複合施設管理費や豊後森機関庫公園工事費などの公共施設等管理総合計画を推進する事業に充当学力向上推進事業基金町立小中学校の児童生徒の学力向上及び学習環境の向上のための経費に充当。人材育成基金童話の里の町づくりを担う人材の育成を目的とした事業に充当。(増減理由)地域振興基金玖珠工業団地内の企業進出(新栄合板)に伴う助成金として取崩しを行った。公共施設等総合管理基金基金に100百万円積立し、21百万円の取崩しを行った。学力向上推進事業基金事業のため取崩しを行った。人材育成基金事業のため取崩しを行った。(今後の方針)地域振興基金玖珠工業団地などへの企業誘致関連経費の他、公共施設整備計画に基づいた新規・転用へ充当を行う。福祉基金果実運用基金として引き続き基金管理を行う。わらべの館運営基金果実運用基金として引き続き基金管理を行い、施設管理基金としての運用を検討する。学力向上推進事業基金年度別の事業計画に沿って基金の取崩しおよび積立を行う。
有形固定資産減価償却率は類似団体平均を下回っているが、今後上昇していくと考える。平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画において、今後30年間に公共施設等の延長面積を15%削減するという目標を掲げ、平成30年度には施設類型ごとに個別管理計画を策定し、令和7年度までを第1期計画期間(集中及び見直し期間)と位置付け、施設の維持管理を適切に進めていく必要がある。
債務償還比率については、類似団体平均を下回っているが、今後も大型事業による地方債償還と基金残高の減少により、将来負担額が上昇していくことが見込まれる。地方債の適正な発行管理を行い、将来負担の抑制に努めていく必要がある。
将来負担比率及び有形固定資産減価償却率については、類似団体平均を下回っているが今後上昇していくと考えられる。また、大型事業の実施により今後は地方債発行が多くなり、基金残高が減少する見込みであり、将来負担比率も上昇していく。平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画及び平成30年度に策定した個別管理計画に基づいた、施設の維持管理を適切に進めていく必要がある。
実質公債費比率及び将来負担比率は類似団体と比較して低い水準にある。しかし、平成27年度から新設中学校(くす星翔中学校)建設事業などの大型事業を実施し、平成31年4月に開校し、償還が始まっている。実質公債費率・将来負担比率ともに上昇すると考えられることから、今後も、地方債の適正な発行管理を行い、将来負担比率の抑制に努めていく必要がある。
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