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本市は、臨海部に日本有数の石油化学コンビナート群を擁しており、償却資産等の固定資産税や法人市民税等の税収により、財政力指数は類似団体と比較し上位に位置している。令和5年度は、分母となる基準財政需要額は民生費の増などにより5.6億円増加、分子となる基準財政収入額については、新型コロナウイルス感染症の影響減による市民税等の増などにより5.8億円増加した。財政力指数は前年度から0.01ポイント増加し、1.06となった。引き続き厳しい財政状況であるため、歳入確保や歳出の抑制による財政基盤の強化に取り組む。
経常収支比率は、分母の経常一般財源が市税や株式譲渡所得割交付金などの増加により2.2億円増加したが、分子の経常経費充当一般財源が人件費や扶助費、繰出金などの増加により11.2億円増加したため、1.5ポイント上昇の89.7%となった。前年度と比較すると、令和5年度は悪化し、財政硬直化の主要因となる扶助費は、今後も増加が見込まれることから、制度のあり方、所得制限の導入などの視点から見直しを行い、その抑制を図るとともに、経常経費の削減を図るべく、事務事業の見直しや民間活力の活用など柔軟な財政運営に努める。
人件費は人事院勧告に基づく給与改定の反映等により、令和5年度の決算額は前年度比1.1%の増となっている。物件費は新型コロナウイルスワクチンの接種対応の縮小等により2.8%の減となった。維持補修費は公共施設包括管理委託等により前年度比5.3%の増となった。本市は市域が広大である上、各種公共施設の老朽化も進行していることから、公共資産マネジメントに基づいた対応を図り、経費の抑制に努める。
職員構成の変動により前年度から0.5ポイント減少し、国と同じ給与水準となった。引き続き人事管理や人事院勧告に準拠した給与制度の見直し等を行い、現在の給与水準を維持できるよう努める。
本市の人口千人当たりの職員数については、前年と同様6.93となっており、類似団体の平均を0.84人上回っている。引き続きICTの活用などBPRを推進し、事務の効率化と行政サービスの向上を図り、今後の人口減少や厳しい財政状況を見据え、中長期的な視点で人件費の適正化を図るため、毎年度の定員・組織管理を着実に行う。
実質公債費比率については、元利償還金に充当可能な特定財源や基準財政需要額算入額の減少により、実質公債費比率は0.1ポイント増加(悪化)した。近年は増加傾向で推移しており、依然として類似団体平均値を上回っていることから、引き続き、事業の選択と集中により、新規市債発行額の上限設定や発行事業の厳選を行い、健全な財政運営を進めていく。
将来負担比率については、分母となる単年度の標準財政規模が6.4億円の増加、分子となる将来負担額が、地方債残高や退職手当負担見込額等で11.2億円減少したことにより、1.7ポイント増加(悪化)し2.4%となった。依然として類似団体の平均値を上回っており、、今後も市債発行額の適正管理や基金残高の確保などにより、更なる改善を目指していく。
本市の経常収支比率に占める人件費は類似団体に比べ高率で推移しているが、給料表の継ぎ足し部分があることやごみ処理等を市直営事業で行っていることが類似団体と比較して高い要因と考えられる。今後も計画的な人事管理や人事院勧告に準拠した給与制度の見直しを行うとともに、指定管理者制度や民間委託等を活用し、適正な支出に努めていく。
物件費は、前年度と同率であった。今後も公共資産マネジメントの観点に基づき、公共施設配置の最適化の検討などによって歳出の抑制を図るほか、公共施設の使用料の適正化を推進し、充当一般財源の縮減を図っていく。
扶助費は、住民税非課税世帯物価高騰支援給付金事業費の増加などにより、全体として0.4ポイント増となった。また、生活保護費などが増加し続けており、今後についても増加が見込まれることから、財政状況の更なる硬直化が懸念される。そのため、引き続き生活保護の自立支援への取り組みや市単独扶助費の見直しなどにより、健全な財政運用に向けて努めていく。
その他については、公共施設包括管理委託事業等に係る維持補修費の増加などにより、1.1ポイント増となった。依然として類似団体平均を大きく上回っているため、公共資産マネジメントに基づいた適正な維持管理を行うとともに、特別・企業会計の経営改善による繰出金の抑制など、経常経費の縮減に努めていく。
補助費等は、新産業導入促進事業費の増加などにより、全体として0.1ポイント増となった。本市は、市直営事業が多く一部事務組合への負担金が少ないといった理由から、類似団体平均に比べ低率で推移しているが、引き続き経常的な補助金支出については、適正な支給額となるよう予算編成時に効果を確認するとともに、適正化の推進を図っていく。
公債費は、長期債償還元金が減少したことにより、前年度から0.4ポイント減となった。類似団体平均や千葉県平均を下回っていることから、引き続き事業の選択と集中を行うとともに、活用可能な地方債については、後年度負担に十分留意しながら積極的な活用を図る。
公債費以外については、本市の人件費で類似団体平均の数値を上回っており、本年度は前年度と比べ1.9ポイント増となったが、類似団体平均を下回った。これからも、公共施設の配置の最適化や事務事業の徹底した見直し、経常的な補助金の適正な支給額の判断など、行財政改革の取り組みにより、義務的経費ほか経常経費の削減に努める。
(増減理由)財政調整基金に決算剰余金などを26.5億円、拠点形成基金に30.0億、その他特定目的基金を7.9億円積立した一方で、財政調整基金を52.3億、福祉基金を4.2億、その他特定目的基金の取り崩しを1.5億円行ったことなどから、基金全体としては6.4億円の増となった。(今後の方針)各基金について、積極的な活用を図るほか、公共施設整備基金については、公共施設の大規模改修や更新に要する財政負担の平準化を図るため、貸借対照表の建物に係る減価償却累計額の10%相当である100億円を目標額として、引き続き計画的な積み立てと残高の確保に努める。
(増減理由)決算剰余金25.5億円、寄付金及び預金利子1.0億円を積立てた一方で、財源対策や拠点形成基金への積替えのため52.3憶円を取崩したことによる減少。(今後の方針)扶助費の増加や公共施設の老朽化対策など、今後も財政需要の増大が確実であり、また自然災害などへの緊急的な財政需要への的確な対応が求められる中、生産年齢人口の減少や景気の動向による影響を受けやすい本市の産業構造から、年度間の収支均衡に対応できるよう、標準財政規模の約10%となる50億円以上の残高を確保するよう努める。
(増減理由)増減なし(今後の方針)満期一括償還の地方債の償還が終了したことから最低限の積立額としているが、今後の地方債償還計画を踏まえ必要額を積み立てていく。
(基金の使途)公共施設整備基金:大規模公共施設整備及び改修拠点形成基金:市原市拠点まちづくりビジョンの実現に向けた、拠点形成の推進子ども未来基金:子ども・子育て支援に係る施策の推進緑化基金:緑化の推進と緑地の拡大国際交流基金:国際交流の振興(増減理由)公共施設整備基金:今後の公共施設の整備や改修に備えるための積立額(701万円)の増加(取崩しは無し)拠点形成基金(新規):拠点形成の推進のための積立額(30億円)の増加子ども未来基金(新規):子ども・子育て支援に係る施策の推進のための積立額(4億9,305万円)の増加緑化基金:公園リフレッシュ事業等への財源としての取崩し額(1,772万円)よりも寄附金及び預金利子による積立額(4,832万円)が上回ることによる増加国際交流基金:寄附金及び預金利子による積立額(486万円)よりも青少年海外留学支援事業等への財源としての取崩し額(1,049万円)が上回ることによる減少(今後の方針)公共施設整備基金:貸借対照表の建物に係る減価償却累計額の10%相当である100億円を目標額として、計画的な積み立てと残高の確保に努める。
有形固定資産減価償却率については、1970年代に整備された資産が多く、整備から50年程度経過して更新時期を迎えていることなどから、類似団体より高い水準にあり、これらの公共施設等の老朽化が進んでいる。これらの老朽化した施設については、点検・診断や計画的な予防保全などにより、公共施設等の適正管理に努める。
他団体と比べて債務償還比率が低くなっている。今後の施設維持管理費、改修費の増加に備え、公共施設整備基金や財政調整基金への積み立てを増やすなどの取り組みを進めており、負担の平準化に努めていく。
財政規模に占める将来負担額は減少傾向にあるものの、類似団体と比べ将来負担比率は依然として大きい。また、保有する有形固定資産の老朽化についても進行している。個別施設計画等により、将来負担を考慮しつつ、施設・設備の改修、更新に取り組むなど、公共資産マネジメントの推進に努めていく。
実質公債費比率、将来負担比率ともに類似団体と比較して高いものの、将来負担を考慮し市債の発行額を抑制していることなどから、近年は指標が改善傾向となっている。引き続き債務負担行為の適切な設定や、市債発行の抑制に努めていく。