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人口の減少と急速な高齢化に加え、町内に基盤となる産業が乏しいことから、税収等の大きな伸びは期待できず、財政基盤が弱く財政力指数は低い水準で推移している。今後、税等の収納率向上と定員管理・給与の適正化等歳出の抑制に取組み、財政の健全化と財政基盤の強化に努める。
合併後の行財政改革の断行により、職員定員管理において、229人から178人まで削減し、合併前旧団体で借入れた大規模事業にかかる起債の償還も順次終了したことにより、良好な数値で推移している。今後は、地域情報通信施設整備事業及び認定こども園整備事業、教育施設整備等の大規模な事業による起債の借入に伴い、財政の硬直化が懸念される。更に、今年度より普通交付税にかかる合併算定替の特例措置が縮減されることから、引き続き、行財政改革の推進により財政の健全化に努める必要がある。
平成17年3月の町村合併により、適正規模以上の職員数と公共施設となったことにより、人件費及び物件費の抑制を図るため、「鏡野町定員適正化計画」及び「第2次行財政改革大綱」により、財政引き締め策は行っているものの、未だ類似団体の平均を大きく上回っている状況である。今後も引き続き、定員管理に努めるとともに、施設管理における指定管理者への適正管理指導を徹底し、平成28年度に策定する公共施設等総合管理計画により、施設のあり方を見直し、適正な維持管理に努める。
平成23年度までは、類似団体平均よりも高い水準で推移していたが、平成24年度以降は、若干下回っている。また、高齢・高給者の退職により、国の平均月額より低い者の採用を見込むことから、指数は当面同水準で推移するものと考えている。今後も類似団体の給与水準を注視し、人事評価制度の活用により適正な給与水準の確保に努める。
町村合併により旧団体の職員を引き継いだことにより、類似団体の平均を大きく上回っているが、定員適正化計画(改訂版:平成26年度~平成30年度)に基づき、退職者に対する補充採用者数の調整や機構改革による人員削減の取組みにより改善傾向にある。しかしながら、行政区域が広大で管理する施設も多いことから、職員数の削減に伴って、行政サービスの低下を招く恐れも懸念される。
普通会計における地方債償還及び簡易水道・公共下水道施設整備等に伴う公営企業への多額の繰出金により、類似団体を大きく上回る比率となっていたが、大規模事業に係る起債の償還が終了し、比率が大きく改善された。しかしながら、平成25年度から実施した情報通信施設整備事業や認定こども園の整備事業等に係る多額の起債借入に伴い、次第に比率が上昇することが想定されるが、平成31年度からは当面10%台で推移するものと見込まれる。平成19年度に作成した公債費負担適正化計画に基づく新発債の抑制と公営企業会計における上下水道の料金体系の見直しを行い改善を図る。
市町村合併前に旧団体において大規模施設整備に係る起債の償還が終了したことにより、類似団体と同水準での比率となっていたが、平成26年度に竣工した鏡野町情報通信施設整備運営事業の債務負担行為を平成24年度に計上したため、比率が大きく上昇した。その後、平成25、26年度分の投資額の終了により、約86%下降したが、今年度、公共下水道及び簡易水道等整備により公共事業債が増加し比率が上昇した。引き続き、公共下水道等の事業は実施予定であり、将来負担額は厳しい状況と認識し、公営企業会計への繰出金の抑制に向け、公共料金体系の見直し等、適正な公営企業経営を目指す。
類似団体と比較すれば、経常収支比率に占める割合は低いが、人口に対して職員数が多いことから総額では多額となっている。今後も鏡野町定員適正化計画に基づく職員数の適正な管理と適正な給与水準を保つことにより人件費の削減に努める。
今年度は前年度と比較して、2%数値が上昇した。これは、平成26年度に竣工した情報通信施設に係る指定管理料が今年度から発生したことが大きな要因となっている。また、合併前団体から引き継いだ多くの公共施設の経常的な管理費の増加に起因するところが大きい。今後は、公共施設等総合管理計画を策定するにあたり、老朽化施設や類似施設の抜本的な施設のあり方について、統廃合や民間への委譲等を検討するとともに、指定管理制度による運営管理の適正化を徹底し、経費の削減に努める。
扶助費にかかる経常収支比率は類似団体の平均を大きく下回っている。支出額も前年対比で約3%減となっているが、高齢者人口の増加に伴う扶助費は確実に増加し、自立支援法に係る各種給付費も着実に増加する見込みである。
その他における歳出では、他会計への繰出金が大きな割合を占めている。今後も増え続ける医療費を抱える国民健康保険事業や統合整備事業により事業費が膨らむ簡易水道事業等の特別会計への繰出金がさらに増加することが見込まれるため、他会計への繰出金がしばらくの間は高い水準で続くものと思われる。
補助費については、類似団体の平均を大きく下回っているが、今後は津山圏域資源循環施設組合や消防組合等の一部事務組合の施設整備による負担金の増加が見込まれる。また、平成28年度より本稼働となる津山圏域資源循環施設組合の運営経費にかかる負担金の増加が見込まれ、財政への影響が懸念される。
町村合併前に旧町村が実施した大規模事業のために発行した起債償還額が、平成19年度をピークに減少に転じ、以降10%以上の減少となり、類似団体の平均と同水準まで改善が図られている。しかし、平成25年度及び26年度に実施した普通建設事業に係る合併特例債の多額の借入により、平成29年度以降の公債費が大きく上昇すると見込まれる。今後も公債費適正化計画に基づき新発債の発行額の抑制を図り、公債費負担の適正化に努める。
公債費以外では類似団体の平均を8.3%と大きく下回っているが、今後の社会情勢等による扶助費や補助費の増加及び税制改革等による物件費等の増加、また特別会計への繰出金の増加等が懸念される中で、今後も歳出の抑制と歳入確保に向けた取組みが必要である。
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