経営の健全性・効率性について
(1)健全性について経常収支比率は前年度より減少しておりますが100%を超えており、累積欠損比率についても0%を維持していることから健全に運営できているものと考えます。(2)効率性について効率性の指標の一つである施設利用率は類似団体と比較して低い水準となっています。今後は人口減少や分流化推進による流入水量の減少が予測されるため、施設の効率性が下がる可能性があります。そのため、施設のダウンサイジング等施設を効率的に使用する手法の検討が必要となります。
老朽化の状況について
標準耐用年数50年を経過した管が平成30年度末から発生(1%未満)し、道路陥没が増加する可能性がある30年経過管延長は423km(59%)となっております。テレビカメラ調査結果により、長寿命化事業にて一部の地区で布設替えや管更生工事を実施しております。今後も調査を進めていき、ストックマネジメント計画に基づき、修繕改築を進めて行きます。
全体総括
現状としては、経常収支比率が100%を上回っていることから、現在の経営状況は良好と判断できますが、H29年度以降は経費回収率が100%を切っています。これは、今後の更新計画のための耐震診断委託等を実施したことによるものです。今後の見通しについてはH30年度策定の「下水道事業経営戦略」で作成した収支計画上も回復の見込みが薄く、100%を切る状況を予測しています。このため、平成30年度に実施した上下水道一体の事業診断による経営効率化推進調査の結果を踏まえ、今後とも健全に運営していくための方策を検討し、効率的な企業運営を図っていきます。