柳井市：簡易水道事業（法適用）

経営の健全性・効率性について

①１００％を上回っており、健全な数値となったが、給水収益外の収入も多く今後も今年度策定する【柳井市水道事業経営戦略】に基づき費用削減等を図り経営改善に努めていく必要がある。②新会計制度により発生した剰余金を繰入れ、累積欠損金の解消を図った。有収水量も減少しており、平成２７年１２月検針より料金改定を行い、今後も適時、料金改定を行う。③１００％を上回っており、短期的な債務に対する支払能力は確保されている。④類似団体平均値と比較すると若干低い。今後は、建設改良事業費に対して企業債の借入比率の減少を図る。⑤１００％を下回っており、類似団体と比較してもかなり低い。責任水量制と高額な受水費を直接的に水道料金に反映させないために一般会計より繰入れをしてもらっている。⑥広島県境の弥栄ダムを水源として、責任水量制で全量受水を行っているため、給水原価が高くなっている。⑦拡張事業の進捗状況が芳しくなく配水量の減少と併せて類似団体と比較しても低い状態である。⑧老朽管更新も計画的に行っており類似団体と比較しても高い状態である。

老朽化の状況について

①類似団体の平均値と同程度である。老朽管の計画更新により近年の数値変動は少ない。②布設後４０年経過の老朽管が増加してきており、【柳井市水道事業老朽管更新計画】に基づき更新を進めているが減少化には至ってない。③本市水道事業は、簡易水道事業を市より事務委任を受けている。平成２９年度当初には伊保庄・阿月・大畠の３簡易水道事業が水道事業への統合を控え、平成２７年度は簡易水道事業の建設改良事業が増大し、平成２６年度と比較すると更新率が減少した。今後は、老朽管更新の安定的な財源確保のために行った料金改定により生じる財源を活用し、年間２億円程度の更新を計画している。

全体総括

本市水道事業は長年の累積赤字は脱却できたが、類似団体と比較すると経常収支比率は依然低い。この要因は配水量と受水の責任水量との乖離が年々増大してきていることがあげられる。水需要は引続き減少傾向であり、【柳井市水道事業経営戦略】及び【柳井市水道事業老朽管更新計画】に基づき効率的な経営を実施していくが、本事業体の経営努力だけでは限界があり、高料金対策等の給水収益以外の収入が今後も必要なものとなる。