田布施・平生水道企業団:末端給水事業
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35:山口県
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田布施・平生水道企業団:末端給水事業
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末端給水事業
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経営比較分析表(2023年度)
経営の健全性・効率性について
①②経常収支比率は100%を上回っており、累積欠損金も発生しておらず黒字経営を維持しているが、給水収益は減少傾向であり、給水収益以外の収入も多いため、引き続きコスト削減等が必要である。③流動比率は、100%を大幅に下回っており、主に建設改良費等に充てられた企業債の償還金であり、給水収益以外の収入で賄われているため、資金不足は発生していない状態である。④企業債残高対給水収益比率は、企業債現在高の減少に伴い減少しており、類似団体平均値を下回っている。今後も計画的な借入や新規発行の抑制に務め、比率の低下を図る必要がある。⑤⑥料金回収率は、給水収益の減少により100%を下回っており、給水に係る費用が給水収益以外の収入で賄われている状態である。給水原価は、柳井地域広域水道企業団からの用水事業受水費による影響が大きくまた、給水人口の減少に伴う有収水量の減少により、類似団体平均値を大幅に上回っている状態である。今後は令和6年6月より料金改定を実施しており、多少の改善は見込めるが、受水費の影響や老朽化による水道施設等の更新費用の増加、有収水量の減少も推測されるため、経営の健全化に向けた取り組み等の検討が必要である。⑦施設利用率は、工場等の使用水量が全体の5分の1以上を占めており、季節や景気動向により水需要に変動がある。類似団体平均値を下回っており、今後も給水人口の減少等を踏まえ、適切な施設規模の検討を行うことが必要である。⑧有収率は、有収水量の減少により減少しているが、類似団体平均値を上回っている。配水管路の老朽化による漏水が多くなっており、計画的な老朽管更新が必要である。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率は、類似団体平均値を上回っている。これは、昭和40年代から50年代に整備された水道施設の老朽化が進み更新時期を迎えていることが要因である。③管路更新率は、限られた予算や資金状況のなか、継続的に更新を行っているが、類似団体平均値を下回っている状態である。今後も水道施設・管路の老朽化が進んでいくため、全体の更新が必要な状態である。水道管路耐震化更新計画・水道施設耐震化計画に基づき、重要度、優先度及び必要となる財源を総合的に勘案しながら、計画的・効果的に更新を進め、比率の低下に努めていく必要がある。
全体総括
人口減少や水需要の減少に伴う給水収益の減少が推測されるなか、老朽化による水道施設・管路の更新や耐震化に多大な費用が必要である。また、責任水量制の用水事業受水費、物価高騰などによる資材・動力費の増加により、経営環境は年々厳しさを増している状態である。平成16年度から浄水施設・取水施設・各ポンプ所・各配水池等の運転・維持管理業務、平成18年度から料金調定・徴収・会計補助業務等の包括的な民間委託を実施し、平成21年度には上下水道の料金徴収を一本化することで、業務の効率化やコストの削減に努めてきた。安定的な財源の確保を目的として、平成28年度には経営戦略を策定し、令和6年6月から料金改定を実施し、経営の健全化に向けた取り組みを続けている。また、令和7年4月には水道事業の広域化(経営統合)を行う予定で協議が進められている。今後も、民間のノウハウを最大限活用し、コスト削減を図り、水道事業の環境の変化や経営分析に注視し、持続可能な経営に努めていく。
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