三郷町：簡易水道事業（法適用）

経営の健全性・効率性について

現在、経常収支比率（1-①）・料金回収率（1-⑤）については100％を超えており、また欠損金もなく安定した経営を行っております。平成26年度までと比べ、流動比率（1-③）・企業債残高対給水収益比率（1-④）が悪化しておりますが、これは平成27年度の大規模な施設投資の代金が未払金として計上されている事に加え、企業債の新規借入が行われた事によるものです。しかしながら、両水準ともに平均水準を超えている事から問題はないと考えられます。給水原価（1-⑥）については平成26年度の会計制度の見直しに伴い既取得資産に対する補助金等を関連付けした事により長期前受金が増加し、原価の引き下げにつながったものと考えられます。なお、平成27年度に給水原価が4.47円増加しているが、これは前年度に管路等を更新したことによる減価償却費の増加が主な要因となっています。また、全国平均値に比べ30円ほど高い状態を推移しているため、有収率の向上やコストの削減に努める必要があります。

老朽化の状況について

有形固定資産減価償却率（2-①）については類似団体と近い数値を推移しています。管路経年化率（2-②）は平成26年度までと大きく変動しておりますが集計方法の見直しをおこなった事により数値に改善が見られます。また、管路更新率（2-③）については平成27年度において更新を進めたことにより大幅に改善されており、今後は引き続き「基本計画」に基づき施設と管路の更新を計画的におこない、長寿命化にも努めてまいります。

全体総括

現在安定した経営をおこなっておりますが、今後給水人口の減少による収益の減少が見込まれます。そのような状況の中で「三郷町水道事業基本計画」を進めている状況です。多額の投資による企業債残高対給水収益比率の増加・現預金残高の減少が予想されます。財政収支の見通しをたて水道料金の見直しを含めた検討をしていく必要があると考えています。しかしながら「基本計画」の中には施設の耐震・長寿命化と共に配水池等の統廃合の計画が含まれており、施設利用率の向上とコストダウンによる給水原価の引き下げにむけた取り組みを進めていきます。