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法人町民税等の増収により、平成27年度の財政力指数は、3ヵ年平均で0.398(平成25年度0.391、平成26年度0.396、平成27年度0.408)となり、前年度と比較すると0.1ポイント上昇した。今後も、義務的経費の削減に取り組みながら、税収増につながる積極的な企業誘致活動や移住・定住の促進に力を入れ、財政基盤の強化と安定を図る。
経常収支比率は86.9%と前年度に比べ0.7%減少したが、類似団体の平均値よりも2.3%高い状態にある。数値の上昇は財政の硬直化を招くこととなるため、引き続き人件費、公債費、物件費など、経常経費の抑制に努めるとともに、町税の収納向上のほか、未利用財産の貸付・売却、有料広告収入の促進、使用料など利用者負担の適正化を図り、経常収入の増加に努める。
人口1人当たりの人件費・物件費等決算額は125,420円で、類似団体平均に比べ低くなっている。平成27年度は、人件費が、人事院勧告に伴う職員給の増、退職手当特別負担金の支出等により増加し、物件費は、ふるさと納税に係る委託料等が増加した。一方、人口は前年度比96人減となる13,371人で、人口1人当たりの人件費・物件費等は、前年度より6,095円増加した。引き続き、人件費の抑制を図るとともに、今後、公共施設等総合管理計画・長寿命化計画等を作成し施設維持管理経費の削減に努めていく。
平成27年度のラスパイレス指数は、97.1と前年度に比べ0.8ポイント上昇した。今後も人事院勧告による国・県の給与改定等を踏まえ、給与水準の適正化に努める。
人口千人当たりの職員数は6.28人で、前年度に比べ0.34人増加したが、類似団体の中でも低い水準を維持している。今後も事務事業等の見直しを継続的に行い、本町の実情を考慮しつつ、町民サービスの低下を招くことのないよう、適正な定員管理に努める。
平成27年度の実質公債費比率は、3ヵ年平均で15.8%(平成25年度18.3%、平成26年度14.5%、平成27年度14.7%)と前年度比0.6%改善したが、類似団体の中で最も高い数値である。今後も低下していくと試算しているが、施設の改修等が見込まれるため、長期的な視点に立ち地方債発行額に留意していく。
将来負担比率は114.8%で、地方債現在高の減少、基金への積立等により、前年度に比べて13.9%減少したが、類似団体、全国平均、長野県平均と比較しても非常に高い水準である。事業の優先度を十分検討した上で、新規地方債の発行を抑制し、町債残高の削減に努めると同時に、基金残高の拡充による将来財源の確保を一体的に進め、財政健全化を推進する。
経常収支比率における人件費は、15.8%と昨年度から0.7%上昇したものの、類似団体の中で最も低い数値となっている。今後も、定員適正化計画に基づき、行政サービスを低下させることなく、子育て施策などの諸施策を充実させていくため、適正な人員配置を行っていく。
経常収支比率における物件費は、14..5%と前年度に比べ0.5%減少したが、類似団体と比べやや高い値である。職員が少ない中で、業務の民間委託や臨時職員の雇用などにより、物件費は増加傾向にあるため、業務の見直しや効率化により経費削減に取り組む。
経常収支比率における扶助費は、6.0%と前年度から0.2%上昇し、類似団体平均を0.7%上回っている。障害者自立支援給付の増加などが扶助費を増加させる要因となっている。
繰出金、維持補修費などが含まれる「その他」にかかる経常収支比率は、21.9%と前年度に比べ0.5%減少はしたが、類似団体、全国平均、長野県平均と比較しても非常に高い水準である。これは、特別会計の中でも、農業集落排水事業特別会計、公共下水道事業特別会計への繰出金が多額となっているためで、今後、下水道事業の統合、料金の値上げなどによる経営健全化等により、一般会計の負担額を減らしていくよう努める。
経常収支比率における補助費は、9.7%と前年度より0.2%減少し、類似団体と比べても低い値となっている。引き続き、負担金・補助金の交付先が適当な事業を行っているのかなどについて検証を行うとともに、広域行政の運営効率化に努める。
経常収支比率における公債費は、19.0%と昨年度から0.4%減少したが、類似団体平均と比べても高い数値である。引き続き、新規地方債の発行に当たっては、事業の優先度を十分検討した上で、交付税措置率の高い起債を活用するとともに、毎年の借入額が元金償還額を上回らないように取り組んでいく。
公債費以外にかかる経常収支比率は、67.9%と前年度に比べ0.3%減少し、類似団体の平均よりも若干低い水準である。引き続き総人件費の抑制や一般行政経費の縮減を図るとともに、下水道事業の経営健全化や一部事務組合の負担の適正化を図り数値の改善に努める。
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