経営の健全性・効率性について
(1)経営の健全性について経常収支比率は、平成24年度に料金5%の引き下げを実施したことで下がったが、100%を超えていることから経営は安定しているといえます。流動比率は、公営企業会計制度改正により平成26年度は下降しましたが、200%以上を維持しており、十分な支払い能力があるといえます。料金回収率は、料金の値下げ及び給水人口の減少で下降傾向にあり、水道料金以外の他の収入で賄われる割合が高くなってきているといえます。これらの指標から、経営の健全性は他の収入(補助金)で保たれているといえます。(2)経営の効率性について施設利用率は過疎化、少子化の進行による配水量の減少で下降傾向にあり、今後、水需要動向によって施設規模の見直しを検討する必要があります。有収率は、近年類似団体の平均値を超え、良好な結果で推移しています。
老朽化の状況について
有形固定資産減価償却率・管路経年化率は、類似団体の平均値を上回り、老朽化施設が増加傾向にあります。平成28年度の管路更新率は類似団体の平均値を上回ったものの、老朽化による事故や故障を防ぐためには、点検や修繕など適切な維持管理により施設や設備の延命化を図りながら、計画的な更新を実施していく必要があります。
全体総括
経常収支比率や有収率などの指標から、経営基盤は安定し、経営の効率性は良好といえます。しかし、その一方で老朽化施設の更新や耐震化の推進などの課題があり、これらに取り組む必要があります。今後とも、現在の経営状況を維持しつつ中長期的な視点での施設整備を進めていきます。