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財政力指数は類似団体及び県平均を下回り、低い水準で横ばい状態である。人口減少と高齢化の影響及び町税収入の核となる産業に乏しく、歳入の35.4%を地方交付税に依存しており、県内市町と比べて財政基盤が脆弱である。職員定数管理や、行政評価の導入による事務事業の見直しを行い歳出の削減を図っている。特に投資的事業の見直しにより各年度の町債新規発行額を償還元金の8割未満とし、後年度負担の軽減を図っている。また、町税徴収率は平成25年度と比較し0.5ポイント上昇し、94.4%となっているが、さらに徴収率向上対策を実施する。使用料・手数料についても定期的に見直し適正な受益者負担のもとに歳入確保に努めることとする。
町自律計画・集中改革プランに基づき財政健全化を図るため予算規模を大幅に縮小し、経常的な人件費や繰出金等を削減してきたが、平成23年度以降、徐々に下降している。平成26年度は、物件費・繰出金の増加により80%を超えたが、平成27年度は経常一般財源の増加により数値が改善した。今後の見込みとしては、経常経費の増加要因は少子高齢化による扶助費及び水道事業会計を始めとする繰出金であり、減少要因は人件費及び町債発行額の抑制による公債費などである。一方の経常一般財源は減少していくことが予想される。経常収支比率の抑制策として、各種業務民営化による人件費の削減や起債制限による公債費の削減に努めている。
これまで同様平成27年度も人件費の削減等により類似団体平均は下回ったが、平成26年度より若干増加し、県平均より3万円程度上回っている状況にある。人件費は平成26年度比で3.3%減だが、物件費は2.6%増となっている。人件費については、町振興計画で定めた目標数に向けて今後も適正管理を行っていく。物件費については、各種業務委託及び民営化により委託料が増加する可能性があるが、それ以上の人件費の削減を見込む。
職員の給与水準は、類似団体とほぼ同等であり、県内では、市町平均(99.7%)及び町平均(97.8%)を下回り最低の水準にある。このことは行政改革大綱や自律計画等に基づき給与制度の改革を進め、管理職手当支給率の削減(40~50%減)、時間外勤務の縮減等、人件費の抑制に努めてきた結果である。職員の給与制度については、住民の理解と指示が得られる給与制度・運用・水準等の適正化が求められていることから、職務や能力、実績が反映できる人事評価制度を平成28年度から全職員対象に導入し、執り行っていく。
本町の職員数は、類似団体平均(9.80人)は下回ったが、全国市町村(6.96人)及び栃木県市町平均(6.77人)を上回っている。定員適正化計画に基づき組織機構の見直しや新規採用を抑制し職員数適正化に努めてきたものの、権限移譲等による事務量の増加等により、人口減少が進行している状況にありながら、各平均水準まで職員数を削減することが困難な状況にある。今後も組織機構改革、事務事業の見直し、業務の外部委託及び民営化等を推進し、職員定員管理の適正化に努める。
元利償還金等の減と臨時財政対策債の占める割合の増により、比率は年々下がってきており、平成27年度は類似団体平均より3.1ポイント低く、県平均にも近づいてきた。今後も投資的事業の適正な取捨選択を継続し町債新規発行の抑制に努め、町債残高・償還額の減少を図っていくこととする。
町債残高の減と充当可能基金の増により年々改善し、平成25年度から将来負担は発生していない。これは、元金償還のピークが過ぎ、町債残高がピーク時の平成16年度の76億8千万円から約44億円に減少したことに起因している。依然として公営企業等債繰入見込額が高額であるものの、充当可能特定財源である積立金現在高も平成27年度では約37億円確保している。今後も投資的事業の見直しにより各年度の町債新規発行額を償還元金の8割未満とし、後年度負担の軽減を図っていくこととする。
人件費の経常収支比率は、類似団体平均を1.0ポイント上回っているものの、ここ3カ年度は数値は下がってきており、県平均を下回っている。人件費の抑制については、第2次自律計画に基づき改善を図ってきた。具体的には、管理職手当削減及び休日勤務代休制度の継続や、新規採用抑制による職員数の減を実施してきており、今後も引き続き人件費の削減に努める。
物件費の経常収支比率は、アルバイト雇用抑制、備品購入の抑制等により類似団体及び県内平均を下回っており、平成27年度については、物件費そのものは増加したが、経常経費の増加は最小限であったためわずかに数値も平成26年度より改善した。しかし、物件費自体は情報機器のリース等により増加しており、また、民間委託を行うことでさらに増加する可能性があるが、人件費の減少によりそれを上回る財政効果をあげたい。
扶助費の経常収支比率は、類似団体平均を1.3ポイント上回ったが、県平均は大きく下回っている。扶助については、全国的に増加傾向にあり、本町においても平成27年度は増加しており、今後も同様の傾向が予想されている。
その他の経常収支比率は、類似団体平均を4.0ポイント、県平均を3.0ポイント下回っている。平成26年度と比べて繰出金の経常収支比率が下がっているが、繰出金自体は増加しており、今後は水道施設の老朽化により水道事業会計への繰出が増加する可能性があるうえ、維持補修費についても庁舎等老朽施設の維持補修が増加する見込みであるため、公共施設等総合管理計画や水道事業の経営戦略等により、施設の計画的な維持管理・更新が必要である。
補助費等の経常収支比率は、類似団体平均は1.8ポイント下回っているが、県平均は3.6ポイント上回っている。各種団体運営費補助金等は随時見直して適正化を図っているが、今後は、広域行政組合、後期高齢者医療広域連合等一部事務組合への負担金の増加が予想される。
公債費の経常収支比率は、類似団体平均を1.9ポイント、県平均も1.7ポイント下回っている。一般会計の元金償還のピークは平成20年度であり、新規発行も抑制していることから、公債費は年々減少しており、今後も歳出に占める割合は低くなっていくものと考えている。
公債費以外の経常収支比率は、類似団体平均及び県平均を下回っている。平成27年度は、多少数値が改善した。経常収支比率の中で最も大きな割合を占める人件費は減少しているが、扶助費は増加傾向にある。今後も引き続き公債費以外の経費について、事業の取捨選択を行い、真に必要な事業を適正な計画に基づき実施していく必要がある。
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