経営の健全性・効率性について
平成29年度においては、簡易水道統合に伴う水道管の整備により、「経常収支比率」はマイナス(単年度収支赤字)となっています。これに伴い、「料金回収率」の減や「給水原価の増」、「流動比率」の減にも影響が出ておりますが、平成30年度までには整備が完了するため、短期的な要因と考えております。また、簡易水道の統合で給水人口が増えたことにより、「施設利用率」が増加し、「有収率」が安定せず減少しています。有収率の減少については、漏水の早期発見や老朽管の計画的な更新により、今後、改善したいと考えております。最後に、「企業債残高」の比率が上昇しているため、今後は元金の繰上償還等、負債を少なくしていく努力が必要と考えます。
老朽化の状況について
当町では、「経年化率」が増加しているため、老朽化が進んでいると考えます。「減価償却率」の数値は類似団体平均値に比べて低い値でありますが、これは簡易水道統合のために新規に整備した資産額が増加したため、償却率が抑えられているとも考えられます。平成29年度には2.59%の更新率で実施していますが、計画的な管路更新を行っていきたいと考えております。
全体総括
経営状況については、単年度ベースでは赤字となっておりますが、短期的かつ前年度の繰越利益で賄えるため、今後も累積欠損とはならない状況であります。ただし、今後は起債等の負債を少なくしていく努力が必要であると考えております。老朽化状況については、年々経年化率が上昇していくと考えられるため、施設更新の計画を策定し、計画的な運用を図っていく必要があります。特に、当町においては、老朽化した配水池が多く存在するため、それらも含めた計画を整理しなければなりません。