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財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
長引く景気低迷の影響による税収の減少などから、単年度でみると平成24年度以降の財政力指数は0.7を下回る状況となっている。市税については震災以降、納税義務者数、新築家屋の増加により回復傾向にある。企業誘致や既存企業の事業拡大等を推進し、自主財源の回復に努めるとともに、集中改革プラン等に基づき、適正な定員管理による人件費の削減や事務事業の見直しによる歳出削減に取り組む。
市税については、個人市民税が日本経済の回復基調の影響により、震災前の状況を超え、固定資産税についても震災以前の額まで回復してはいないものの、地価の上昇などにより増額となった。これらが要因となり経常一般財源収入額が増加している。一方、子ども、生活保護受給者、障害者へ対する給付等の社会保障経費の増により経常経費は増加している。類似団体内において下位である状況を踏まえ、企業誘致や既存企業の事業拡大等を推進し、自主財源の回復に努めるとともに、適正な定員管理による人件費の削減やプライマリーバランスを意識した市債の発行を行うなど、義務的経費の削減を図り、改善に努める。
人件費については、国家公務員に対する平成29年人事院勧告を準拠したことにより給料月額において平均0.2%の引き上げがなされた一方、定年退職者の増や時間外勤務の縮減等による手当の減少により2.4%の減となった。物件費については、ふるさと・多賀城応援寄附制度に係る寄附手続き手数料等が増額となり、対前年度比で2.2%の増となった。これらの状況を踏まえて、引き続き適正な定員管理による人件費の抑制や物件費の見直しに努めていく。
人事院勧告の準拠により、前年度と同じ数値となった。類似団体平均値を下回っていることから、給与の適正化に努める。※数値については地方公務員給与実態調査に基づくものであるが、当該資料作成時点において平成30年調査結果が未公表であるため、前年度の数値を引用。
業務のアウトソーシング化や、退職者の一部不補充などに努めており、類似団体平均を下回る水準になっている。今後も事務事業の見直しを行いながら、公共サービスの低下を招くことのないよう、適正な定員管理に努める。※数値については地方公務員給与実態調査に基づくものであるが、当該資料作成時点において平成30年調査結果が未公表であるため、前年度の数値を引用。
税収等の増加傾向による影響や、城南土地区画整理事業や学校給食センター建設に係る地方債の償還が平成28年度をもって完了したことなどにより対前年比0.3ポイント改善した。依然として、類似団体の平均を上回る水準となっていることから、今後もプライマリーバランスを意識した市債の発行をすることで地方債残高の減少に努め、改善を図る。
平成29年度における地方債借入額よりも元金償還額が上回ったことや、税収の増加傾向の影響により、比率が大幅に減少した。今後もより一層、新規発行の抑制や、入札等による低利での調達に努める等、継続した取り組みを行うとともに、プライマリーバランスを意識した市債の発行を行い、適正な地方債管理に努める。
国家公務員に対する平成29年人事院勧告を準拠したことにより給料月額において平均0.2%の引き上げがなされたことに加え、類似団体と比較すると手当が高い水準にある。類似団体平均よりも高い水準にあることから、今後も事務事業改善による時間外勤務手当の削減や、退職者の一部不補充等の実施により改善を図る。
物件費については震災前から増加傾向にあり、その要因としては指定管理や委託業務の増加により、人件費から物件費へのシフトが起きているためである。経常経費として今後も支出されていくものであるため、事務事業の見直しによる歳出削減や、競争に伴うコスト削減効果を図っていく。
保育士処遇改善に対応し教育・保育施設等の運営を支援する施設型給付費等負担金が増額となった。また生活保護扶助費や障害者自立支援給付費についても増加傾向にある。例年類似団体平均の水準で推移しているが、扶助費については震災前から比較すると大幅に増加している。今後とも、引き続き生活保護受給者の自立支援や各種予防事業により医療及び介護給付費の抑制を図り改善に努める。
類似団体平均を大幅に上回る要因としては、下水道事業特別会計への繰出金が挙げられる。低地・河口部といった本市の地理的条件により、水害防止のため、多額の雨水施設整備を行っている。今後、施設の維持管理に関する経費が増加することが予想されるため、計画的な維持管理に努め経費削減を図る必要がある。
平成29年度については、ふるさと・多賀城応援寄附制度による返礼品費が大幅に増額となっているものの、類似団体平均を下回る9.2%となっている。今後も各種団体への補助金の適正化を推進するなど、一層の改善に努める。
平成29年度地方債現在高は、新規借入額が元利償還金を下回ったため6億4千万円減少した。臨時財政対策債の発行については継続的に行われ、地方債現在高の約4割を占めており、臨時財政対策債の元利償還金は増加傾向となっている。今後もより一層、新規発行の抑制や、入札等による低利での調達に努める等、継続した取り組みを行うとともに、プライマリーバランスを意識した市債の発行を行い、適正な地方債管理に努める。
類似団体平均を上回る要因としては、本市の地理的条件による雨水対策事業への下水道事業繰出金が多額となっていることが挙げられる。今後も事務事業の見直しや適正な定員管理等による歳出削減を図るとともに、計画的な施設維持管理を推進し、行財政運営の改善に努める。
(増減理由)・財政調整基金は、決算剰余金(8,000万円)が積み立てられたこと、財源不足についても見込んでいたよりも少ない額(1億円)となったたことで、平成29年度決算を迎えて結果微減となったが、復興事業の進捗に伴い、東日本大震災復興交付金事業基金及び東日本大震災復興基金で大きく取り崩しを行った。また、教育施設及び文化施設管理基金については平成26年度末には約9億5,000万円の残高があったものの、教育施設の老朽化に伴い平成28年末残高約2億7,000万円に、平成29年度末残高は約1億8,100万円と年々減少している状況。(今後の方針)・市庁舎耐震対策等事業を始めとした公共施設等総合管理計画に定められた大規模事業が集中する平成32年度から平成34年度については、多額の財源不足を見込むため基金残高は減少すると見込まれる。・平成30年度においてはふるさと多賀城応援基金が大きく増額となったが、返礼における見直しに伴い平成31年度以降の積立額は大幅に減少すると見込まれる。・史跡のまち基金については、多賀城南門等復元事業の本格化に伴い、平成32年度以降大きく取り崩すことが見込まれる。
(増減理由)・決算剰余金を8,000万円積立てたことによる増額・平成29年度決算を迎え、財源不足分1億円を取り崩したことによる減(今後の方針)・財政調整基金の残高は、標準財政規模の10%程度は保有するように努める。(本市の標準財政規模は、約120億円のため12億円を目安に、財政調整基金は保有しておくことが適正と考える。)
(増減理由)・償還のため約8,700万円取り崩したことに伴う減(今後の方針)・中心市街地形成事業に係る市債償還の本格化を踏まえ、平成31年度当初予算では約2億3,300万円を取り崩す予定
(基金の使途)・東日本大震災復興交付金事業基金:東日本大震災復興交付金事業等に活用・庁舎耐震対策等事業基金:市庁舎の耐震性能の確保、災害拠点機能の強化等に係る事業を円滑に行うために庁舎耐震対策事業へ活用・史跡のまち基金:多賀城の歴史、文化等を活かした魅力ある都市形成事業に活用・東日本大震災復興基金:東日本大震災からの復旧及び復興に係る事業へ活用・ふるさと多賀城応援基金:まちの発展と充実を応援する個人又は団体からの寄附金を財源として、多くの人々が集う個性あふれるまちづくりに資するための事業へ活用(増減理由)・東日本大震災復興交付金事業基金:八幡字一本柳地区における津波復興拠点の整備や、宮内地区被災市街地復興土地区画整理、さらには清水沢多賀城線の整備に対する繰入れを行い、下水道事業特別会計にあっては復興交付金事業として実施している八幡第一、第二雨水調整池や八幡雨水幹線などの津波浸水区域内の各雨水幹線、大代東、大代第五排水区ポンプ施設の整備に対する繰入れしたことによる減・東日本大震災復興基金:追悼式開催事業や地域防災計画等改定事業、被災者住宅再建補助事業、多賀城公園野球場の復旧事業等に活用したことに伴う減・ふるさと多賀城応援基金:平成29年4月1日設置し、全国の皆様からお寄せいただいたふるさと多賀城応援寄附金を積立てを行い、返礼に要する経費を含め寄附の目的に沿った事業に活用したことによる増減(今後の方針)・庁舎耐震対策等事業基金:平成31年度から市庁舎耐震対策事業にて北庁舎建設工事に着手することに伴い、平成31年度当初予算にて約4億5千万円の取り崩しを行う予定・東日本大震災復興交付金事業基金:市復興計画における『発展期』の2年度目となっており、復旧復興事業について最終局面を迎えるにあたり、緊急避難路・物流路の清水沢多賀城線や、雨水浸水対策が進展したことに伴い下水道事業特別会計への基金取り崩しを行うを予定
有形固定資産減価償却率は類似団体より低い水準にあるが、これは東日本大震災発災により建設した災害公営住宅があることから比率が抑えられている。建設後40年を超える施設もあることから、老朽化対策として公共施設総合管理計画を策定し、計画に基づく管理を進めている。
将来負担比率、有形固定資産減価償却率ともに類似団体平均を下回っているが、今後施設の老朽化対策として多額の借入が見込まれることから将来負担比率が上昇すると予想される。公共施設等総合管理計画に基づき、施設の統廃合等を含めた施設の整備を進めていく。
将来負担比率はプライマリーバランスを維持したことで将来負担額が減少し、さらに、ふるさと多賀城応援寄附金を原資とし、平成29年度に新設したふるさと多賀城応援基金の積立額が皆増したことにより、充当可能基金額が増額したため大きく改善した。実質公債費比率については、平成29年度は公営住宅建設事業債(新留ヶ谷団地)、義務教育施設整備事業債(給食センター)などに係る元利償還が平成28年度をもって終了したことにより元利償還金が減少したことや、税収の増による標準税収入額等の増により実質公債費比率は0.3ポイント改善した。両比率とも類似団体よりも低い水準にあるが、平成31年度以降は平成27年度に借入した多賀城駅周辺整備関連の元金償還が始まることから実質公債費比率の上昇が見込まれ、また施設更新に係る市債発行額が増加することから将来負担比率も上昇していくことが見込まれる。
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