経営の健全性・効率性について
経営収支比率が100%に達しておらず単年度収支で赤字になっており、合併により簡易水道事業と一部統合になった平成23年度以来、累積欠損金が年々増大している状況が続いています。企業債残高については平均を下回っていますが、今後東山浄水場の大規模な更新による経費の増大が見込まれております。今後企業債残高については減少していく見込みとなっていますが、これまで以上の経営健全化・効率化が求められています。
老朽化の状況について
主な浄水場である東山浄水場は昭和59年建設から30年以上経過し、全面的な更新の時期を迎えています。計装計器、機器を含めた施設の更新計画については平成27年度から着手しており、今後更新に係る経費が増大していく見込みとなっています。管路の経年化率は平均を下回っていますが、有収率は69.99%と低い状況が続いており、老朽化した管路の更新計画も必要な状況になっています。
全体総括
本町の水道事業については累積欠損金が年々増加しており、水道事業の経営はよい状態とは言えません。平成27年度から実施している大規模な浄水場更新ですが本設計を先延ばしていますが、より経済的な更新の施工計画を考えており、これまで以上に経営の健全化・効率化に取組んでいく必要があります。有収率が依然として低い水準のため、老朽化した管路の漏水修繕等による有収率の増大、未納者対策等の料金収入の確保、維持管理経費削減の一層の推進などソフト面の経営改善に取り組んでいくとともに、料金設定の見直しや施設のあり方など抜本的な対策についても検討していかなければなりません。