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産業構造的に第2次,第3次産業の占める割合が高いものの,所得水準が低いことと大規模企業等が少ないことなどにより,税収が類似団体内平均値を下回っている。町税等の徴収強化を図っているものの景気の先行きが不透明な状況で,財政力の向上は厳しい状況である。このことから行財政改革に基づく行政の効率化等に努める。また,企業誘致にも積極的に取り組み税収と雇用の場の確保を図る。
本町の経常収支比率は,指数的には,昨年度より3%の減となったが,類似団体より高い比率となっている。27年度は経常的な一般財源である歳入の普通交付税の減少と併せて臨時財政対策債発行額も減少したが,地方消費税交付金の増加及び,国の地方創生事業等が一般財源に分類された影響で経常収支比率が一時的に減少したものと考えられる。今後は,26年度から段階的に減額されている普通交付税,臨時財政対策債の動向によっては,指数が大きくなる可能性がある。今後,自主財源の確保と,各町有財産施設の管理経費の節約・見直しにより経常的経費の抑制に努める。
人口1人当たりの人件費・物件費等の決算額は,類似団体平均,全国平均,県平均より大きい額となっている。人件費は職員給は減少しているが,物件費については,地方創生事業等による委託料等が増加したことにより,人件費・物件費等の総額が増加したことに加え,人口減少により人口1人当たりの人件費・物件費が増加している。今後,特に消耗品費の節約に努めるとともに,計画的な備品購入と各施設の電力入札等により物件費の歳出を抑える。
平成23年度から平成24年度にかけて実施された給与改定・臨時特例法による国家公務員の給与削減措置が終了したことに伴い,平成25年度は指数が大きく低下したが,平成26年度,平成27年度は経験年数階層内における職員分布の変動により,若干指数が増減した。職員数の適正化とともに退職者の再任用を積極的に推進し,給与水準の抑制に努める。
少子高齢化に伴う人口の減少に加え,合併時の組織機構を維持していることから,人口千人当たりの職員数は,類似団体内平均値より高くなっている。職員数の推移を考慮しながら,組織機構の再編を図り,適正な定員管理を図る。
実質公債費率は,類似団体内平均値より低くなったが,全国平均,鹿児島県平均より高い状況である。実質公債費率の構成比率の中で大きい一般会計の公債費は,今後も減少していく見込みであり,それに伴って数値も減少していく見込みである。この状況を維持していくため,地方債借入額の抑制を図るとともに,水道事業企業会計及び一部事務組合が借り入れる地方債についても協議し,実質公債費比率が上昇しないように連携を図る。
将来負担比率は,全国平均より下回ったものの,類似団体平均,鹿児島県平均より大きくなった。将来負担比率は減少していく見通しではあるが依然として大きくなっている。そのため,地方債を抑制する必要があり,地方債を財源とする普通建設事業等の計画的な実施,平準化及び見直しを行っていく必要がある。また,この算定に大きく影響する普通交付税の減少を見据え,今後も地方債残高の減少を進めるため,地方債借入額の抑制を図るとともに,基金等の増資に努め,一部事務組合においても負担金の減少を図るため行財政改革に積極的に取り組むよう協議する。
経常収支比率に占める人件費は,全国平均,類似団体内平均より高い数値になっているが,比率的には前年から1%減少している。これは,高給職である課長級等の退職等と新規採用職員との差額により比率が減少しているものである。行政事務を遂行できる職員数を確保しながら,経常経費である人件費の抑制を図る。
経常収支比率に占める扶助費は,全国平均,鹿児島県平均より低くなっており,経常収支比率に占める割合としては,ほぼ横ばいの状況である。本年度は特に特徴的な要因はないが,今後は徐々に増加するものと推測している。今後,単独扶助費等の見直し・削減により抑制を図る。
経常収支比率に占めるその他については,類似団体内平均,全国平均,鹿児島県平均より低い数値となっている。特別会計への繰出金の割合が大きく,今後は特に国民健康保険,介護保険,後期高齢者医療事業特別会計繰出金の増加が見込まれ,比率も増加する可能性がある。
経常収支比率に占める補助費等は,類似団体内平均,全国平均,鹿児島県平均より高い数値となった。割合的に大きい一部事務組合負担金については,運営に係る決算額は減少したが,一部事務組合以外の負担金・補助金の割合が大きく影響している。補助費等については,行財政改革の中でも各種補助金の交付の見直し(基準,額,年限)に努める。
経常収支比率に占める公債費は,類似団体内平均より高い数値となっているが,償還完済に加え,地方債の借入額抑制により,公債費に要する額は確実に減少している。今後も普通建設事業の計画的な実施と調整を行い,地方債の年度内借入額を元金償還額以内に抑える取り組みを継続し,公債費の削減を図る。
経常収支比率に占める公債費以外については,類似団体内平均より低くなっているが,増加傾向にある。これについては,補助費を除く他の項目が増加しているためである。今後は,経常的な一般財源である歳入の地方譲与税,普通交付税の減少と併せて臨時財政対策債発行額も減少するため,それに伴い経常的一般財源が減少することによる,経常収支比率全体の上昇が予想され,この数値の増加も考えられる。
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