経営の健全性・効率性について
過去の事業年度において、平成24年度に経常収支比率が100％を下回った他は、黒字経営を継続しており、累積欠損金比率は0％です。流動比率や企業債残高対給水収益比率といった資金運用に関する指標は健全方向である事を示しており、水道事業の経営は良好であると言う事ができます。また、料金回収率も改善傾向にあり、平均値を上回る実績を残しています。施設利用率においては、施設の能力を充分に生かして稼働しておらず、このまま総配水量の減少が続くと、ダウンスケールの検討も視野に入れる必要が出てきます。今後は益々、効率的経営と費用対効果についての意識が重要になります。
老朽化の状況について
固定資産の老朽化に関して、まず、管路経年化率は減価償却の法定耐用年数内にあります。これは重要管路を優先させた布設替えを毎年度実施していることによります。また、管路以外の施設について、全体を大きく捉えると、資産取得額の約半分まで減価償却が進んでいる状況であり、安定的な状況が保たれていると言えます。今後も法定耐用年数や施設点検結果などを基に熟慮を重ね、適正な施設更新を実施します。
全体総括
水道事業の経営全体を総括すると、概ね良好な経営が行われています。しかし、管路をはじめとする施設の老朽化や、人口減少による給水収益の減少は全国的に進行しており、これらに対する対策の検討も必要不可欠な状況です。松田町では給水原価が類似団体平均値の半額以下でありながら、経常収支は黒字であったため、料金改定は平成6年を最後に行われていませんでしたが、将来を見据えた時、適正な料金改定を実施する時期を迎えました。平成30年度以降、将来に向けた安定経営を可能とするための料金改定の検討に入ります。
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