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基準財政収入額では、地方消費税交付金が、地方消費税率の引上げの影響がほぼ平年度化したことにより、54.3ポイント約2億2,500万円の大幅な増額となりました。また、一部企業に景気好転が見られ法人税割についても、54.5ポイント約1億2,900万円の大幅な増額となりました。総額では5.0ポイント約2億5,800万円の増額となりました。一方、基準財政需要額では、人口減少等特別対策事業費の新設や、地域元気創造事業費の増額、また消費税・地方消費税率の引上げに伴う社会保障の充実による社会保障費等の増額により、2.8ポイント約1億4,500万円の増額となりました。結果として、基準財政需要額が増加したものの、基準財政収入額の増加が上回ったことにより、0.01ポイント改善しました。
分母(経常一般財源)については、普通交付税が約1,700万円、配当割交付金が約700万円、分担金及び負担金が約700万円の減額となった一方、地方消費税交付金が約3億5,000万円、町税が約1,600万円、自動車取得税交付金が約1,000万円の増額となり、総額では約3億4,300万円の増額となりました。分子(経常的経費充当一般財源)については、維持補修費が約600万円、補助費等が約800万円の減額となった一方、人件費が約400万円、物件費が約4,800万円、扶助費が約6,000万円の増額となりました。分子となる経常的な支出が増額したものの、分母となる経常一般財源の増額がそれを上回ったため、前年度比で2.2ポイント改善しました。今後も、経常経費の削減と町税収入の増加向け努力し、経常収支比率の改善を目指します。
平成27年度から、町内学童保育クラブの運営を直営からNPO法人への委託に移行したことに伴い、指導員報酬及び臨時雇賃金が減額となったことが主な要因となり、人件費全体では減額となりました。類似団体との比較では、職員給については、ほぼ同等の水準となっていますが、非常勤職員に係る経費が類似団体と比較し多いことにより、人件費全体では、類似団体内平均値を上回っている状況となっています。一方、物件費については、町内学童保育クラブの運営を直営からNPO法人へ委託したことによる委託料の増額、また平成26年11月にオープンした新郷土資料館(けやき館)の指定管理者委託料が平年度化したことによる増額等により、物件費全体では約8,500万円の増額となりました。物件費については、類似団体平均を上回っている状態が続いており、主な要因としては、福生都市計画事業瑞穂町箱根ケ崎駅西土地区画整理事業に伴う都市づくり公社への委託料によるもので、区画整理の完了を予定している平成34年度までは高い水準が続くと考えられます。
ラスパイレス指数については、類似団体内平均値を4.3ポイント上回っています。これは町職員と国家公務員とを比較した際に、職員数の開きや採用時の職種による初任給の違いによる影響が大きいと考えられます。なお、瑞穂町においては、平成22年度から全職員を対象に人事考課制度に基づく給与配分を実施しています。また、地域手当も平成21年に大幅に引き下げ、平成24年度から段階的に引き下げを実施しました。今後も適切な運用を継続し、水準の適正化に努めます。
定員管理化計画に基づき、効率的な民間活力の活用を推進し、事務事業の外部委託や指定管理者制度の積極的な導入、期限付任用職員や嘱託員など様々な任用形態を検討し、事務の効率化と住民サービスの低下を招くことのないよう適正な定員管理を行っています。今後も、計画的な職員採用を実施するとともに、定員適正化の観点から継続的に効果の検証・確認を行いながら、職員の資質向上に努めるとともに、組織・機構の簡素合理化をさらに推進します。
公営企業債(下水道事業)については、毎年度起債しているものの近年の低利率の影響により、元利償還金は年々減少しています。また、組合等が起こした地方債の元利償還金等に対する負担金等についても、償還が順調に進み減少していることから、準元利償還金は約2億1,000万円減少しました。一方、普通会計の元利償還金は、平成23年度に起債した臨時財政対策債及び箱根ケ崎駅西土地区画整理事業債の償還開始に伴い、約8,100万円増加したことにより、前年度比で0.2ポイント悪化しました。平成22年度の任意の繰上償還により、平成23年度の元利償還金の額が大幅に減となり、単年度の実質公債費比率もマイナス値となりました。引き続き、地方債に依存しない財政運営と、元利償還金の経年推移を見据えた地方債管理に努めます。
将来負担額については、土地開発公社からの石畑災害対策用地の買戻しに伴い、債務負担行為に基づく支出予定額が約1億1,100万円減額となりました。また、地方債の現在高についても、平成27年度に新たに起債した地方債(箱根ケ崎駅西土地区画整理事業債)はあるものの、順調に償還が進んでることにより約1億4,000万円減少しました。さらに、下水道事業会計の地方債償還額うち一般会計繰出見込額、退職手当負担見込額についても減少しており、将来負担額全体では約3億1,000万円減額となりました。一方、充当可能財源については、平成26年度と比較し財政調整基金の取り崩し額が増額となったことにより、基金残高が約1億8,300万円減少しました。また、充当可能歳入が約2,600万円、基準財政需要額算入見込額についても約4億円の減額となり、充当可能財源全体では約6億900万円の減額となりました。将来負担額は改善したものの、それ以上に充当可能財源の減額の影響が大きく、将来負担比率が前年度比8.0ポイント悪化しました。今後も将来負担を高めることのないよう、地方債に依存しない計画的な事業実施に努めます。
職員給については、類似団体とほぼ同等の水準となっていますが、非常勤職員に係る経費が類似団体と比較し多いことにより、人件費全体では、類似団体内平均値を上回っている状況となっています。平成27年度から町内学童保育クラブの運営を直営からNPO法人への委託に移行したことに伴い指導員報酬が減額となったものの、職員給については、給料及び期末勤勉手当の支給率のプラス改定により、人件費全体では増額となりました。しかしながら、経常一般財源(分母)の増額上回ったため、経常収支比率は前年度比0.9ポイント改善しました。今後も給与の適正化、適切な定員管理により人件費の抑制に努めます。
物件費に係る経常収支比率が類似団体平均より高い水準にあるのは、類似団体と比較し委託料が多いことが主な要因となっています。民生費では、平成27年度から町内学童保育クラブの運営を直営からNPO法人へ委託したことによる運営委託料、また衛生費では、リサイクルプラザの運転業務委託料、教育費では平成26年11月にオープンした新郷土資料館(けやき館)の指定管理者委託料などが挙げられます。平成27年度は学童保育クラブのNPO法人への委託による委託料の増や郷土資料館指定管理者委託が平年度化したことによる増額により、物件費全体では増額となりましたが、経常一般財源(分母)の増額が上回ったため、比率としては前年度比0.3ポイント改善しました。今後も委託料の見直し、コスト意識の徹底、事務処理の効率化等、職員の意識改革を強化し、物件費の抑制に努めます。
類似団体と比較し、社会福祉費及び児童福祉費に係る扶助費が高い水準となっており、平均を上回る要因の一つとなっています。前年度比0.3ポイント悪化した主な要因としては、増加傾向にある介護給付費・訓練等給付費の増、また国の制度改正による保育園等の運営に係る児童1人当たりの単価の増によるものが挙げられます。今後も制度改正等に注視するとともに、適切な給付に努めます。
繰出金については、介護保険特別会計への繰出金の増加、また国民健康保険特別会計の財政状態の悪化に伴う、赤字補てん的な繰出金の増加等が主な要因となり、経常的経費充当一般財源(分子)が約500万円増額となりましたが、経常一般財源(分母)の増額が上回ったことにより、比率としては0.4ポイント改善しました。また、維持補修費についても0.1ポイント改善しましたが、今後は施設の老朽化により上昇していくと見込まれます。財政運営に影響のないよう、年度間での経費の平準化を図るなど計画的な維持管理に努めます。
補助費等に係る経常収支比率が類似団体平均より高い水準にあるのは、東京消防庁への事務委託料が主な要因となっています。前年度比0.8ポイント改善したのは、福生病院組合運営負担金が減額となったことが主な要因となっています。今後も補助金については、制度の在り方や整理統合等を検証し、補助費等の抑制に努めます。
公債費に係る経常収支比率が上昇傾向にあるのは、福生都市計画事業瑞穂町箱根ケ崎駅西土地区画整理事業に伴い、平成17年度から毎年度起債していることが要因となっています。また、平成27年度は23年度に起債した、臨時財政対策債及び長岡コミュニティセンター新築工事事業債の償還が開始となったことも要因の一つとなっています。しかしながら、類似団体平均と比較しても、大幅に平均を下回り良好な水準を保っています。今後も引き続き、地方債に依存しない財政運営を念頭に、公債費の抑制に努めます。
補助費等については、福生病院組合運営負担金が減額となったことが主な要因となり、前年度比0.8ポイント改善しました。物件費については、町内学童保育クラブの運営を直営からNPO法人へ委託したことによる委託料の増額、また平成26年11月にオープンした新郷土資料館(けやき館)指定管理者委託料が平年度化したことによる増額等により、全体では増額となりましたが、経常一般財源(分母)の増額が上回ったため、比率としては前年度比0.3ポイント改善しました。経常的経費充当一般財源(分子)についても、義務的経費である扶助費が上昇傾向にありますが、制度による扶助費の支出を抑制することは難しく、物件費及び補助費等の比率の圧縮に向け、経常経費の削減に努めます。
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