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平成27年度の財政力指数は、単年度が0.833で、平成26年度より0.014上昇しており、平成24年度より0.029増加していることから、3カ年平均では0.818となり、平成26年度より0.01上昇している。基準財政収入額は、市たばこ税が減となったものの、地方消費税交付金が大きく増となったことにより増加した。基準財政需要額は、公債費が減となったものの、社会福祉費、高齢者保健福祉費が増となったほか、新たに人口減少等特別対策事業費が創設されたことなどにより増加した。その結果、基準財政収入額の増加額が基準財政需要額の増加額を上回ったことにより、単年度の財政力指数が上昇した。
平成27年度の経常収支比率は92.2%で、平成26年度より2.1ポイント下降した。経常一般財源等は、市税、配当割交付金、地方特例交付金、地方交付税、などが減となったものの、地方譲与税、地方消費税交付金、自動車取得税交付金、交通安全対策特別交付金などが増となったことにより、平成26年度より1,018,748千円増加した。また、臨時財政対策債は、1,490,000千円で、平成26年度より450,000千円減少した。経常経費充当一般財源等は、公債費、補助費等、維持補修費等が減となったものの、人件費、物件費、扶助費、繰出金が増となったことにより、平成26年度より52,192千円増加した。歳入では、消費税率引き上げによる影響の平年度化に伴い、地方消費税交付金が大きく増加しているものの、今後も急速な高齢化に加え、扶助費などの歳出の増が見込まれるため、事務事業の見直しや定員管理計画に基づく職員数の管理、特別会計における料金改定や経営改善努力などにより歳出抑制に努めていく。また、市税徴収率向上や受益者負担の適正化など歳入確保にも引き続き務めていく。
人口1人当たり人件費・物件費等決算額は98,919円で、平成26年度より2,202円増加した。平成27年度は、人件費が、社会保障税番号制度に係る時間外勤務手当の増加や、東京都人事委員会勧告に基づく期末勤勉手当支給月数の増加などにより、前年度より138,682千円増加し、物件費が、社会保障税番号制度に係るシステム修正委託や、小学校給食調理業務委託の増加などにより、234,363千円増加した。一方、維持補修費はスポーツセンター吸収式冷温水機整備工事の減などにより、13,956千円減少した。今後は、老朽化している公共施設等の維持補修は欠かせないものと考えている。また、業務のアウトソーシング化による物件費の増加も想定されるが、物件費の抑制は重要な課題であり、アウトソーシング化に際しては、その他の経費の節減効果も含め、長期的な視点により事務の効率化を図ることが大事であると考えている。
平成23年度に国家公務員の給与改定が行われたことにより、地方公務員の給与水準が全国的に上昇し、東久留米市も107.6ポイントと前年度から大きく上昇した。平成24年度は、国家公務員の給与の改定及び臨時特例に関する法律により給与削減措置を実施したことで、指数はさらに1.6ポイント上昇したが、東久留米市の職員に対する給与支給総額は前年度よりも減少する結果となった。上昇した指数も平成25年度は、国の給与削減措置が終了したこと、高齢退職者が増加した一方で新規採用者が減少したことなどから、10.4ポイントと大幅に降下した。26年度については、給与表の改定などにより前年度より0.4ポイント降下した98.4ポイントとなったが、27年度は人員構成の変化や給与制度の総合的見直しに伴う現給保障措置などにより1.1ポイント上昇した99.5ポイントとなっている。
人口千人当たり職員数は4.68人で、平成26年度より0.04人減少した。平成10~22年度まで3回の定員管理計画を通じ、平成22年4月からの東京消防庁への消防事務委託化もあり職員数は大きく減少した。現在は平成23年度から平成27年度までの第4期定員管理計画に基づく定員管理に努めており、平成27年度の職員数は平成26年度より2人減少した。今後も事務事業の見直しを行い職員体制の適正化を図り、定員管理計画に基づく職員定数の管理に努めていく。
実質公債費比率は1.6%で、平成26年度より1.0ポイント下降した。平成26年度までの3箇年平均の対象であった平成24年度と比較し、標準財政規模が、標準税収入額等の増加により8.9億円増加したことに伴い、分母が11.3億円増加したことに加え、その年度の元金償還額以上の借入を行わない地方債管理により地方債現在高が減少し、元利償還金が3.3億円減少したことや、公営企業及び一部事務組合等の地方債償還に充てたと認められる額が4.9億円減少したことにより、分子が5.5億円減少したことが減少の要因である。
将来負担比率は3.8%で、平成26年度より10.3ポイント下降した。平成26年度と比較して、公営企業債の残高が減少したことにより公営企業債等繰入見込額が7.1億円減少したことや、組合負担等見込額が一部事務組合の地方債残高減少に伴い1億円減少したことにより将来負担額は、約11億円の減少となった。また、財政調整基金の取り崩しを行わず基金残高が増加し、充当可能基金が9億円の増加となり、分子総額で、約19億円減少したことが減少の要因である。
平成27年度は20.9%で、平成26年度より0.6ポイント下降した。経常経費充当一般財源等は4,800,503千円で、平成26年度より14,590千円減少している。職員数は、平成10~22年度までの3回の定員管理計画を通じ、平成22年4月からの東京消防庁への消防事務委託化を含めて351人(929人→578人)を削減し、現在は平成23年度から平成27年度までの第4期定員管理計画に基づく定員管理に努めてきた。平成27年度は548人で、平成26年度より2人減少した結果、人件費が減少した。今後も職員定数の管理に努めるとともに、行財政改革への取組を通じて人件費の削減に努めていく。
平成27年度は15.7%で、0.1ポイント上昇した。経常経費充当一般財源は3,599,247千円で、平成26年度より104,614千円増加している。小学校給食調理業務委託、電子計算機借上げ料、公金統合収納業務委託の増加などが主な要因である。将来的には、業務委託の拡大により物件費の経常収支比率は上昇することが予想されるが、光熱水費の節減や委託業務の仕様の見直し、長期継続契約の検討、必要最低限の消耗品購入にとどめる(不用額捻出努力)など、歳出抑制に努めていく。
平成27年度は16.8%で、1.5ポイント上昇した。経常経費充当一般財源は3,849,948千円で、平成26年度より427,900千円増加している。保育運営費(管内)、法内扶助費(生活保護法)、認定こども園給付費などが増加したことが主な要因である。今後も扶助費の増加傾向は続くと考えられるが、適切な執行に努めていく。
平成27年度は14.9%で、0.2ポイント下降した。経常経費充当一般財源は3,402,988千円で、平成26年度より46,068千円増加(維持補修費が15,292千円減少、投資及び出資金・貸付金が260千円皆減、繰出金が61,620千円増加)している。維持補修費は、施設等の老朽化に伴う補修が26年度並みで0.1%減少している。今後は、施設等の長寿命化を図るためにも維持補修は不可欠であるが、より効果的な手法や規模について検討し、将来の負担軽減に努めていく。繰出金は、国民健康保険事業会計、後期高齢者医療事業会計及び介護保険事業会計において給付費などの繰出金が増加していることが主な要因である。今後は、独立採算が原則である各事業会計において事業の見直しや受益者負担の適正化などに取り組み、繰出金の減少に努めていく。
平成27年度は12.4%で、平成26年度より1.6ポイント下降した。経常経費充当一般財源等は2,850,138千円で、平成26年度より287,440千円減少している。柳泉園組合負担金、東京たま広域資源循環組合負担金、幼稚園就園奨励費補助金が減少したことが主な要因である。今後は、市の補助制度について目的、公益性、事業効果、成果実績等から必要性の再検討を行い、適正化に努めていく。
平成27年度は11.5%で、平成26年度より1.3ポイント下降した。経常経費充当一般財源等は2,625,225千円で、平成26年度より224,360千円減少している。普通建設事業などの財源として借入れを行う普通地方債について、毎年度、地方債償還元金(返済する元金)以上に新規の借入れを行わない管理(プライマリーバランスを保持する管理)による成果として、平成17年度と比べ2億2,314万4千円減少し、前年度と比べると、これまで毎年約3億円の償還のあった減税補填債の大部分が償還完了となった影響により、公債費総額が、221,219千円減少したことが主な要因である。今後は、プライマリーバランスの視点だけではなく、世代間における負担の公平性にも考慮しながら、魅力あるまちづくりのために、資金調達の手段として認められている地方債の有効活用に努めていく。
平成27年度は0.8ポイント減少した。高齢化等に伴い扶助費等が増加しているものの、職員の減などによる人件費の減少や補助費等の減少が要因である。今後は、行財政改革の取組を通じ、歳入において経常一般財源を増加させ、歳出において人件費のほか事務事業の見直しを行い、事業執行に係る経常経費の削減に努めていく。
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