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財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
平成22年度から年々悪化してきたが、平成27年度については、前年度から0.02ポイント回復し、0.56となった。しかし、人口減少に加えて、町内に中心となる産業がないこと等により財政基盤が弱く、類似団体平均と比べても0.10ポイント下回っている。税収は過去5年間で2番目に高い水準であるものの、今後の税収の大幅な増加は見込めない状況であり、交付税に依存した状況に大きな変化はない。今後は、サマーレビューの実施による経常経費の見直しや財政改革推進プランの策定等に取り組んでいく方針である。
経常収支比率は前年度から1.1ポイント改善したものの、類似団体と比べると9.2ポイント上回っている。町税収入は減となり、物件費、扶助費、下水道費繰出金の増加や一部事務組合、同級他団体の負担金(補助費等)の経常収支比率が類似団体と比べて高いため、財政構造が極めて硬直化している。また、人件費(特に嘱託職員報酬)や物件費(委託費)の経常的な支出が多額であることも経常収支比率が高い要因であると捉えている。今後は近年発行した地方債により平成29年度から公債費が増加するため、収納率の向上に全庁体制で取り組むことや、サマーレビューを通した更なる経常経費の見直しを行い、第6次総合計画の前期実践計画に掲げた目標の達成に努める。
人件費、物件費及び維持補修費の決算額合計の人口1人当たりの金額が類似団体平均を7,744円下回っているのは、人口千人当たりの職員数が類似団体と比較して1.74人少なく、職員給の総額が抑制されていることが要因である。しかしながら、ラスパイレス指数が類似団体平均より1.1ポイントも高いため、給与水準の適正化にこれまで以上に取り組むとともに、平成28.11に定めた「人件費の抑制及び適正な人事配置についての方針」による再任用職員の任用制度の見直しの徹底を行う方針である。また、老朽化した公共施設の維持補修費が今後増大する可能性があるため、計画的な維持補修に努める必要があるとともに、サマーレビューによる事務事業の見直しに取り組み、物件費の更なる抑制に努めていく。
昨年度の指数から0.7ポイント増加し、類似団体平均を上回っている現状(平成21年度以来6年連続)に変わりはない。また、全国町村平均と比較して2.0ポイント上回っており、給与水準の適正化は喫緊の課題である。今後は、総人件費抑制の観点からも役職者数の適切な管理(ポストマネジメント)に努めるとともに、人事評価制度を活用した人事給与制度の見直しを進め、ラスパイレス指数が類似団体平均の水準となるよう努める。
人口千人当たり職員数は、全国平均や福岡県平均も大幅に下回っているものの、類似団体平均との差は縮小し、平成27年度は4.53となった。要因は、近年の一部職種の新規採用者の増加によるものである。今後5年間の定年退職予定者は24人であり、平成28.11に定めた「人件費の抑制及び適正な人事配置についての方針」に基づき、総人件費抑制とのバランスを図りながら、多様な任用形態の職員を適切に活用し、正規職員の人件費抑制に努める。
実質公債費比率(3カ年平均)は10.0%となっており、平成24年度の単年度数値(10.60)と平成27年度の単年度数値(11.04)の差により0.1ポイント悪化している。その要因としては、平成12年度に発行した地域総合整備事業債をはじめとした15事業の償還が終了し、元利償還金は減少したものの、平成27年度にこれまで発行していなかった下水道資本費平準化債を2億2,200万円発行したことである。類似団体平均との比較では3.2ポイント上回り、その差は昨年度から拡大している。今後も新規に発行する地方債は、当該年度の元金償還金の額以内とする目標を堅持し、通常債を減少させ、地方債残高の適正な管理に努める。
平成25年度までは地方債の現在高の減少や充当可能基金が増加したことで数値は改善していたが、平成27年度最終処分場2期整備事業に伴う一般廃棄物処理事業債の借入等により地方債残高が増加したことに加えて、平成27年度決算では充当可能基金が前年度比で3億2,069万5千円の減となったことや、公営企業債等繰入見込額が増加したこと等により数値が悪化した。また、類似団体平均を27.7ポイントと大きく上回っており、平成25年度まで差は縮まっていたが、平成26年度からその差が大きく拡大している。そのため、一般会計の地方債残高の管理と充当可能基金の維持に努め、中長期的視点に立った財政運営に努めることが重要な課題である。
平成26年度まで年々増加していた人件費は、平成27年度には施設管理職員の任用形態を見直したこと等により嘱託職員報酬が減少したことで、対前年度比で2.1ポイント減少し、類似団体平均を0.1ポイント下回った。非正規職員の任用については、総人件費抑制とのバランスを図りながら、平成28.11に定めた「人件費の抑制及び適正な人事配置についての方針」に基づき、見直しを進める。人件費のうち51.7%を占めている職員給与は、平成23年度と比べて8,000万円程減少しているため、今後も人件費を抑制しつつ、適正な人事配置に努める。
平成23年度から経常経費の一部に枠配分予算編成を導入して事務事業の見直しを進め、平成24年度から平成25年度の2年間で類似団体平均との差は縮まったものの、平成26年度から差が拡大し、依然として全国平均、福岡県平均、類似団体平均を上回っている。平成27年度については、自治体クラウドサービス料の増加と社会教育施設管理職員の任用形態の見直し等による賃金の増加で、物件費全体としては前年度に比べて約6,700万円の増となった。今後は、サマーレビューによる経常経費の抑制を含め、財政改革推進プランの策定を行い、経費削減を進めていく方針である。
全国平均、福岡県平均、類似団体平均をいずれも下回ってはいるものの、年々上昇し続けているのは、民間保育園運営費等負担金や障害者自立支援給付費及び障害児施設給付費の増加等が要因である。今後も、扶助費は上昇していくことが予想され対応が極めて困難となっており、決算額は平成23年度と比べて約2億7,000万円増加している。今後も高齢化の進行等に伴い、医療費をはじめとする扶助費の増加が見込まれるため、特定健診や特定保健指導の充実、訪問指導等を実施し、できる限りゆるやかな伸びとなるよう努める。
全国平均、福岡県平均、類似団体平均のいずれもが上回っているのは、歳出決算額の約16.5%を占めている繰出金が要因である。人口1人当たり性質別歳出で、大きく類似団体平均を超えているのは繰出金が唯一である。繰出金については、国民健康保険特別会計への赤字繰出と下水道事業費繰出金の抑制が喫緊の課題である。平成28年度には国民健康保険の保険税率改定を行ったことで、赤字の縮減を図ることができるとともに、下水道事業等の事業計画の見直しを行い他会計への繰出金の抑制に努めていく方針である。
近年、増加傾向にあった補助費等は前年度に比べ0.1ポイントの減少となったが、依然として全国平均、福岡県平均、類似団体平均を上回っている。平成27年度の決算額は約13億円で、平成23年度から比べると約2億4,000万円増加している。これは、可燃ごみのRDF処理委託料(同級他団体負担金)が多額であることに加えて、一部事務組合への負担金が上昇していることが要因である。平成28年度の一部事務組合負担金は減少傾向にあるものの依然として多額であり、町独自の判断での抑制は困難なため、町単独で実施している公共的団体への補助金の見直しを中心に補助費等の抑制に努める。
近年の新規発行地方債の抑制策や補償金免除繰上償還の実施により年々減少していた公債費は、類似団体平均とほぼ同程度の低水準となっている。平成27年度の決算額は約9億5,000万円で、平成23年度と比べて約2億6,000万円減少している。今後は、平成28年度までは減少するものの、防災行政無線デジタル化事業や老朽化した公共施設の改修等に伴う地方債の発行により、平成29年度に再び増加に転じるため、引き続き新規地方債の発行は当該年度の元金償還金の額以内とする目標を堅持し、通常債の減少に努めていく方針である。
平成26年度から0.3ポイント上昇し、類似団体平均も9.3ポイントと大きく上回った。主な要因は、社会教育施設管理職員の任用増形態の見直しによる賃金の増加、民間保育園運営費等負担金の増加、国民健康保険特別会計繰出金の増加である。また、普通建設事業費の人口1人当たりの決算額は、平成19年度以来8年連続で類似団体平均を下回っているが、平成28年度には防災行政無線デジタル化工事をい、平成29年度には町営住宅建替工事が予定されており、普通建設事業費は増加する見込みである。今後はサマーレビューを通して事業の選択と集中をより一層進め、財政改革推進プランを策定し、財政健全化に取り組んでいく方針である。
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