串本町：簡易水道事業（法適用）【地方財政ダッシュボード】

経営比較分析表（2014年度）

経営の健全性・効率性について

現在のところ経常収支比率102.31％と類似団体及び全国平均を下回っているが、経常利益を計上できる状況であり、また料金回収率が類似団体及び全国平均並みとなっているため、比較的健全な経営が行われていると考えられ、累積欠損金も発生していない。流動比率についても563.8％と類似団体及び全国平均を上回っており、資金状況も安定していて健全な財政状況であると言える。マイナス要因としては、有収率が70.11％と比較的低く、また給水原価についても186.71円と比較的に高い効率の悪い状況である。効率性の向上を図る対策としては、平成27年度より漏水調査に集中的に取り組み、無駄な水を作らないことで動力費をはじめとする経常費用の削減、給水原価の改善に努めている。

老朽化の状況について

有形固定資産減価償却率が46.80％と有形固定資産については全体的に老朽化が進んでいる状況であり、今後も修繕及び補修等により現状維持に努めつつ、また更新が必要なものについては計画的に更新を行っていく予定である。管路については、管路経年化率が5.30％と類似団体及び全国平均を下回っており、比較的管路更新が進んでいると考えられる。しかし老朽化したが管路が残っているため、それらについて更新が必要であるが、当事業の場合、給水区域が東西に長い地勢上管路延長が長く、老朽化した管路の更新及び改修には、相当の費用が必要となることが見込まれる。そのため平成25年度に策定した「管路更新計画」に基づき、補助金等も活用しながら経年管から年次的に更新及び耐震化を行っている。

全体総括

現在のところ厳しい事業環境ではあるが、比較的に健全な財政状態であると言える。しかし企業債残高対給水収益比率は425.74％と比較的に高く今後10年ほどは企業債の償還が負担となってくる。また施設の老朽化による更新費用の増はいかんともしがたく、さらに人口の減少により給水収益も減少すると見込まれることから、経営状況が厳しくなっていくことが予想される。そういった難しい状況の下でも健全に経営を行っていけるよう、有収率の向上や経費節減に努め、計画的な更新を行っていく。なお、平成28年度より簡易水道事業をこの事業に統合する予定である。

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