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前年度に引き続き、基準財政需要額、基準財政収入額ともに増加したが、地方消費税交付金の基準額の増(前年度比139,265千円増)により基準財政収入額の増加率が基準財政需要額の増加率を上回ったため、財政力指数が微増し、0.82となった。前年度より0.01上昇したが、引き続き市税徴収率の向上や、経営改革会議を通じた事業等の見直しを行うなどして、財政基盤の強化を図っていく。
前年度と比較して、5.7%悪化し、県内ワーストとなる99.7%となった。悪化の要因としては、普通交付税や臨時財政対策債の減による経常一般財源等の減(前年度比518,507千円減)に加え、扶助費、物件費、公債費、繰出金の増による経常経費充当一般財源等の増(前年度比380,925千円増)となったことによる。今後は、平成27年度より行っている経営改革会議を通じて、全庁を挙げて経常経費の総点検を行い、歳入確保・歳出削減に努めていく。
人件費は、定員適正化計画に基づく職員数削減などにより抑制に努め、また、物件費は、既存事業の見直しなどによりコスト削減に努めている。全体としては昨年度より829円の増となっているものの、類似団体平均と概ね同水準となっている。今後も適正な給与水準の確保による人件費の抑制、既存の事業の見直しや仕様・設計の見直し等により委託費・需用費等を節減し、物件費に係るコスト削減に努める。
職員手当の見直しなど給与制度の適正化に努めたものの、職員構成の変動などにより昨年度より上昇し、また、類似団体平均よりも高い水準となった。今後も引き続き給与制度の適正化に努め、適正な給与水準の確保を図る。
元利償還金の増(前年度比89,663千円増)に伴う分子の増により、平成28年度だけで見れば約0.4ポイント上昇しているが、平成21年度債分臨時財政対策債の償還開始などにより、実質公債費比率の高かった平成25年度(実質公債費比率(単年度)5.5%)が3ヵ年平均に含まれなくなったため、0.5ポイント減少した。
前年度に引き続き、地方債残高などによる将来負担すべき債務(26,935,730千円)より、充当可能基金などによる充当可能財源(31,785,956千円)が上回っているため、将来負担比率はマイナスとなっている。今後も、後世への負担軽減に努めつつ、地方債の有効活用を図っていく。
類似団体と比較すると、人件費に係る経常収支比率は5.9ポイント高くなっている。これは、ごみ処理業務及び消防業務を直営していることが主な原因である。今後も、適正な給与水準を確保するとともに、定員の適正化などにより人件費の抑制に努める。
前年度より1.3ポイント悪化し、21.0%となった。ごみ処理業務を市単独で担っていることからごみ処理施設の運転管理などの委託料のウエイトが大きいため、類似団体内平均より大幅に高い。昨年度に引き続き、既存の事業の見直しや仕様・設計の見直し等により委託費・需用費等を節減し、改善を図っていく。
保育所やこどもルームが充実していることなどから、児童福祉費のウエイトが高く、類似団体内平均よりも高い水準で推移している。民間保育所新設に伴う保育所運営委託費の増や子ども医療費の増などにより、前年度より0.7ポイント悪化した。今後も増加が見込まれるが、適正な運用を徹底し、縮減に努めていく。
介護保険特別会計繰出金が増加したことなどから、昨年度より1.6ポイント上昇した。高齢化の進展などから、繰出金の増加傾向は、継続すると思われるため、他の費目での節減や、歳入確保策により、経常収支比率の改善を図る。
消防業務やごみ処理業務を市単独で担っていることから、一部事務組合等に対する負担金額が少なく、類似団体内平均よりも低い値で推移している。補助費等の単独の決算額は前年度比7,400千円の減となったが、地方交付税の収入錯誤分の皆減(191,987千円)などにより経常一般財源等である分母の減少率が分子の減少率を上回ったため、0.1ポイント悪化した。
平成24年度に借り入れた臨時財政対策債の償還開始により、前年度より1.0ポイント悪化した。今後も次期ごみ処理施設の整備や、庁舎の建替えに伴う公債費の増加が見込まれるため、予定している公共事業の実施に当たっては、将来負担に配慮しつつ、地方債の活用を図っていく。
公債費は類似団体よりも低い値で推移しているが、社会保障関係経費や介護保険特別会計への繰出金の増大などから、物件費やその他が大幅に増加し、類似団体平均を7.3ポイント上回った。今後、一般財源の大幅増は見込めないため、既存事業の見直しや経費の節減をしながら、収支改善を図っていく。
将来負担比率・実質公債費比率ともに国が定めている早期健全化基準や財政再生基準を大きく下回っており、類似団体内平均値より低い値で推移している。将来負担比率は、地方債残高などによる将来負担すべき債務より、充当可能基金などによる充当可能財源が上回っているため、マイナスの値で推移している。実質公債費比率は、元利償還金の減に伴う分子の減、普通交付税の増や消費税率の引上げ等による標準税収入額等の増に伴う分母の増により、前年度より0.5ポイント改善し、4.4%となった。ストック・フローの両方の観点からみても問題のない値で推移しているが、今後も後世への負担軽減に努めつつ、地方債の有効活用を図っていく。
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