経営の健全性・効率性について
●経常収支比率平成26年度に建設を終え運営を開始した新配水場に係る減価償却費の増加及び旧施設の解体に伴い除却費の発生により費用が増加した影響で平成27年度及び28年度は100%を下回ったが、平成29年度から安定して100%を超えている。また老朽管対策の実施により除却費の増加が見られるため、今後費用削減等改善を図る必要がある。●累積欠損金比率累積欠損金は発生していない。●流動比率各年度100%以上の数値を確保しており、平均値を大きく上回っている。●企業債残高対給水収益比率平成24年度より着手した配水池耐震化事業及び重要給水施設配水管事業等の実施による借入金の増加に伴い、数値は上昇しているが、今後の事業に際しては投資規模の平準化を行い安定した投資を行う。●料金回収率給水原価が前年度より増加したため減少しているが、平均値を上回っている。●給水原価老朽管対策の実施により一時的に増加している。●施設利用率人口の減少により減少しているが、平均値を上回っており、数値向上に努める。●有収率老朽管の増加に伴い減少傾向にあったが、老朽管の更新を計画的に行った結果、平成30年度より上昇し、今年度はほぼ横ばいである。
老朽化の状況について
昭和50年に建設した創設時の配水管路が、平成26年度より耐用年数を迎えたことにより、管路経年化率が平成29年度は大幅に上昇したが、平成28年度に管路更新計画を策定した箇所について、計画的な老朽管対策を実施した結果、平成30年度に管路経年化率が大幅に減少、管路更新率が上昇。今年度においては、前年度比でほぼ横ばいである。
全体総括
現在の経営状況としては安定しているが、今後、人口動態等による大幅な収入の改善が見込めないなか、老朽管対策や耐震化対策といった事業を行わなければならない。平成28年度に実施したアセットマネジメントの結果に応じ、経営状況の把握を行ったうえで、経営状況の悪化を招かないよう長期的な管路更新計画に従い、必要な事業を実施し、安定した水道経営に努める。