屋久島町
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2011年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2019年度)
財政力
財政力指数の分析欄
人口の減少や全国平均を上回る高齢化率(令和2年9月末36.0%)に加え、町内に多額の税収を生む大企業がなく、離島であるが故にベッドタウンにもなり得えないこと等により財政基盤が弱く、また、各種事業の財源として辺地対策事業債や過疎対策事業債を多く活用しており、臨時財政対策債償還費も加えた多額の公債費が基準財政需要額を膨らませていること等により、類似団体平均をかなり下回っている。経常経費の徹底的な見直しと抑制、投資的事業の見直しと厳選を実施するとともに、徴収体制の強化による税収確保に努め、財政の健全化を図る。さらに、これまでに引き続き、屋久島町だいすき寄附金(ふるさと納税)の積極的なPRによる歳入確保を図る。なお、出張所を6箇所設置しているほか、福祉事務所も設置していることから類似団体に比べて多い職員数を抱えており、これまで定員管理による人件費の抑制に努めてきたところではあるが、これ以上の人員削減は行政運営上、厳しいものがある。令和元年5月の本庁舎移転に合わせて組織再編を行ったところではあるが、さらに効率的かつスリムな組織機構に改革を進める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
財政基盤が弱く、税収増が見込めないことから、歳入は地方交付税に依存しており、普通交付税額が本比率に大きな影響を及ぼしている。令和元年度は、人件費や扶助費、物件費、補助費などに充当した経常一般財源は減少(対前年度比-127,351千円)したたものの、経常一般財源額も減(同-165,972千円)となったため、経常収支比率は前年度から0.5ポイント悪化した。大型事業に伴う新規地方債はやむを得ないが、できる限り地方債発行を抑制し、歳出予算の徹底した削減に努めるなど事務事業の見直しを進め、経常経費の削減を図り、比率の改善を目指す。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
前年度から18,844円増加しており、類似団体平均、県内平均を大きく上回っている。これは次の要因によるものである。人件費については、本町の地理の特性であるが、島の周囲沿岸部に居住区域が点在しており、実質稼働距離が長いことから、行政サービス低下を招かないよう6箇所の出張所を設置し、職員を配置している。また、福祉事務所設置町であることから、生活保護業務に携わる職員を有しているため、類似団体平均よりも職員数が多い。物件費についても、この支所・出張所の管理経費をはじめ、公共施設を多数有しているため、多額となっている。指定管理者制度を導入し管理運営を委託している施設もあるが、離島で経済圏が狭いことからも、競争相手が少なく、理想とするコスト削減効果が望めない状況である。さらに、近年は、ごみ処理施設の維持管理経費が財政を圧迫する大きな要因の一つであることからも、廃棄物政策の見直しが必要となっている。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
ここ数年横ばいの状況であるが、類似団体平均よりわずかに高い数値となっている。本町の給与については国の制度に準じており、各年度の指数の増減は人事異動等に伴う職員構成の変動や年齢階層の変動の影響が大きいと考えている。小規模自治体のため、異動の人数が少なくても場合によっては数値の動きが顕著な場合がある。現状、全体の年齢構成としては高年齢層の職員が多く、今後も引き続き適正な定員管理を心掛け、全体の年齢層のバランスを勘案しながら、勧奨退職の励行、定年退職者数に見合った新規採用、適正な給与格付けを行うとともに、昇給・昇格については人事評価に基づくものとするよう努めていきたい。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
本町は屋久島と口永良部島の二つの離島を行政区域としている。特に屋久島はその大部分が山岳地帯で占めらていることから、居住区域は島の周囲沿岸部となっており、行政区域が広範囲であるため、本庁舎のほか5出張所、口永良部島に1出張所を設置し、行政サービスに努めている。したがって、支所・出張所に配する職員も相当数必要なことや、福祉事務所設置町として生活保護業務を移管されていること等から、本指数は類似団体平均を上回っている。平成19年の合併以降、定年退職者及び早期退職者も多く、合併効果による職員数削減も自然減という形で年々減少してきた。しかしながら、今後となると、現職員の年齢構成から今後の職員数削減はこれまでのようにはいかないため、今後も組織再編等を図り、新規採用の抑制に努めていく。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
平成22年度に策定した公債費負担適正化計画に基づき、新規地方債の発行抑制に努めてきた結果、平成24年度決算において18%を下回ることができていたが、令和元年度決算においては、前年度から0.2ポイント上昇した。これは庁舎建設や光回線敷設事業を含む大規模事業によるものであるが、依然として類似団体平均を大きく上回っているとともに、県内でも突出して悪い状況に変わりはない。さらに、ごみ処理施設建設事業や学校施設の長寿命化事業などによる多額の新発債が見込まれるため、公共施設整備基金の活用や、年度ごとの新発債総額を最低限元金償還額以下に抑制するなど、普通建設事業の適正な計画・管理・縮小を行い、財政計画を綿密に立てることにより、適正な公債費管理に努める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
これまで新規地方債の発行抑制と基金積立努力により年々改善されてきたが、それでもまだ類似団体平均よりも高い比率となっている。今後も口永良部島光回線敷設事業やごみ処理施設建設事業といった大型事業による多額の新規地方債発行が見込まれており、悪化が予想されることから、公債費等義務的経費の削減を中心とする行財政改革を進め財政の健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)
人件費
人件費の分析欄
類似団体平均を下回っているが前年度から1.2ポイント増加しており、引き続き注意を払う必要がある。当町は本庁舎に加えて6出張所、福祉事務所を設置していることもあり、類似団体に比べて職員数が多く、経常人件費は高い状況にある。今後も組織再編や配置人員の見直し等を行い、適正な職員定数管理に努めていきたい。
物件費
物件費の分析欄
前年度より0.5ポイント増加、類似団体平均及び県内平均を大きく上回っている。本庁舎のほか6出張所を抱えていることによる施設維持管理経費が大きいこと、稼働して十数年経過するごみ処理施設の維持管理経費に莫大な費用がかかっていること(環境に配慮したごみ処理に取り組んでいることにより、島外搬出費用を含めたリサイクル費用が膨大である)、公共施設を多く保有しているため指定管理者制度を導入しているが、離島という地域事情から競争によるコスト削減につながらないこと、等が原因として挙げられる。これまで、徹底した経常経費削減に取り組んできたが、既に限界に近い。今後は、公共施設総合管理計画をもとにした個別計画の策定により、施設の統廃合や、譲渡・売却等を行い、適正規模の施設管理に努めたい。
扶助費
扶助費の分析欄
生活保護医療扶助費や子どものための教育・保育給付費の増加、自立支援給付費の増加が顕著であるものの、前年度からは0.6ポイント減少。全国的にも扶助費は増加傾向にあり本町も同様の傾向となっているが、社会情勢に合わせたサービスを的確に行っていくとともに、訪問系サービス等の充実を図り、予防段階での取組みをしっかりと進めていく。
その他
その他の分析欄
数値は前年度並みであった。類似団体平均を下回っているものの、本町は公債費並びに物件費の割合が高いことから、他の費目が総じて低く抑えられている状況にある。当町の特別会計運営は、総じて独立採算とは程遠い経営となっているため、一般会計繰入金に頼ったものとなっており、特に簡易水道事業は、水道使用料が適正負担とは言い難く、使用料等の適正化が今後の大きな課題である。収支バランスを見極め、適正な利用者負担による事業運営となるよう注視していく。
補助費等
補助費等の分析欄
類似団体平均を下回っているものの、本町は公債費並びに物件費の割合が高いことから、他の費目が総じて低く抑えられている状況にある。公債費の占める割合が高い当町では、他の経常経費削減に努めなければならず、各種団体への補助金についてもこれまで見直しを実施してきたが、今後も継続的に行い、必要性の低い補助金は見直しや廃止を行う方針である。
公債費
公債費の分析欄
合併旧町に加えて広域連合の地方債残高を承継したことから公債費は高い水準で推移している。平成22年度には実質公債費比率が18%を超えたため、公債費負担適正化計画を策定し、新規地方債の発行抑制等により、公債費削減に取り組んできた。その成果もあり、公債費のピークであった平成20年度の2,147百万円から、令和元年度は1,534百万円まで減少(-613百万円)したが、新規地方債発行による将来償還金額の増加に伴い、公債費も今後は上昇が見込まれる。公債費は類似団体平均及び県内でも非常に高い水準にあることから、引き続き普通建設事業の厳選と新規地方債の発行抑制は必要であるが、ごみ処理施設建設事業や学校施設大規模改修事業など、多額の地方債に頼る大型事業も計画されていることから、財政計画を綿密に立て財政健全化に努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
類似団体平均よりも6.9ポイント低い水準となっているが、本町は公債費の割合が突出しているためである。健全な財政運営に向けては、経常収支比率の高い公債費、物件費を抑えていくことが肝要である。長期的に公債費の水準を低減させ、短期的には物件費を抑えていくなど、適正水準に向けた取組みを図りたい。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
目的別歳出の分析欄
・総務費の減額については、本庁舎建設事業完了による普通建設事業費の減が大きな要因である。・民生費が類似団体平均に比べ高止まりしているのは、福祉事務所設置町であることから生活保護業務等を移管されており、生活保護費や児童扶養手当などの扶助費支出があることが要因である。・衛生費も類似団体平均に比べ高止まりしているが、これは、屋久島特有の費用と思われる山岳部における環境保全対策によるものと思われる。人力により山岳部のし尿搬出を継続的に行うことは、屋久島の観光面及び衛生面からも必須事項である。また、廃棄物対策についても、屋久島では環境に配慮した電気溶融によるごみ処理施設を有しており、この施設の維持管理経費に莫大な費用がかかっている。その維持管理費用を削減するために、燃えるごみを細分化していることから、その処理費用及び島外搬出費用が多額となっている。今後の財政運営を進める中で、ごみ処理施設の更新の在り方を検討することは必須である。・商工費が増加しているのは、観光シーズンに豪雨災害に見舞われ観光客が伸び悩んでいたことから、観光需要緊急対策事業を行ったためである。・消防費が類似団体に比べて高止まりしているのは、住民の居住区域が島の周囲沿岸部であり、消防・救急活動が非常に広範囲にわたることから消防分遣所を2箇所設置しているため、相当の人件費・物件費等(熊毛地区消防組合への負担金)が必要となることが要因である。・公債費については、平成19年度の合併前から既に旧町及び広域連合には多額の債務があり、これを承継しているが、翌20年度に公債費のピークを迎え平成22年度に実質公債費比率18%超えにより、公債費負担適正化計画を策定することとなった。計画策定後は、新規地方債の発行抑制に取り組んだことにより、2年間で18%を下回ることとなった。その後も引き続き抑制に努めてきたが、令和元年度においても昨年度同様、新規地方債の発行分の償還が開始されたことにより微増となった。依然として類似団体平均と比べて突出している状況である。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり925,612円となっている(類似団体平均609,181円/人)。本町は類似団体と比較し、財政規模も大きい部類にあるため一概に比較できないが、特徴的な要因を持つ費目を以下に分析する。・人件費は、ここ数年減少傾向にはあったが、今回は職員数の減より採用人数が上回ったことや昇給等により増加となった。また、6出張所を有していること、福祉事務所設置により生活保護業務を移管されていること等により、類似団体より若干職員数が多くなっている。・物件費については、6出張所を有していることのほか、公共施設を多数保有していることによる維持管理経費が多額であること、特にごみ処理に要する維持管理経費は中でも膨大であり、町の財政に占めるウェイトは高いものがあると認識している。・扶助費については、福祉事務所設置町であることから、生活保護業務及び児童扶養手当支給事務等、類似団体と比較して突出している。子どものための教育・保育給付費や身体障害者自立支援給付費など依然として増加傾向にある。・普通建設事業費については、本庁舎建設事業の本体工事が完了した一方、本庁舎建設事業関連工事のほか、光ブロードバンド整備事業、社会資本整備事業(道路・橋梁)、小中学校空調設備整備事業など、大型事業施工のため増加している。・災害復旧費については、平成30年7月の台風による繰越事業となった永田港災害復旧に加え、令和元年5月の梅雨豪雨や夏季の台風等による町道、農道等復旧に係る事業費が増加した。・積立金については、ごみ処理施設更新や老朽化施設更新等に備えて財政調整基金・公共施設整備基金への積立てを行ってきたが、合併算定替えによる普通交付税の減額もあり、積立額が減少傾向にある。
実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)
分析欄財政基盤が弱く、基金残高も少額であったため、平成19年度の合併以降、普通交付税が一本算定となる令和2年度以降の財政不安に備え、決算剰余金を中心に財政調整基金の積み立てに努めている。今後はこれまでのような積み立ては厳しいものがあるので、行財政改革の取組を一層推進して歳出削減に努めなければならない。実質収支は1.39ポイント増加。事業厳選と歳出削減に取り組んでいることから黒字を確保している。実質単年度収支については、財政調整基金の取崩し額が積立金額を上回ったことにより赤字となった。行財政改革の推進による歳出削減を図り、健全な財政運営に努める。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)
分析欄多額の累積赤字を保有していたことで、経営健全化計画を策定していた簡易水道事業及び船舶事業においては、平成23年度に資金不足の解消がされたことにより赤字が解消されていた。しかしながら、令和2年度からの公営企業会計移行に伴う精算処理の関係で令和元年度については簡易水道事業が赤字となった。介護保険事業、国民健康保険事業以外の特別会計で黒字も赤字も発生していないのは、歳入歳出決算を同額になるよう繰入金を調整し、赤字額を一般会計が負担しているためである。今後も引き続き、町全体として健全な財政運営を図るよう取り組んでいくとともに、各公営企業及び公営事業の経営を精査し、過度な一般会計負担を解消していきたい。
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実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄平成22年度に公債費負担適正化計画を策定以降、新規地方債の抑制により元利償還金が減少してきたため、分子の減少により実質公債費比率は減少してきたところであり、令和元年度決算までは元利償還金が1,500~1,600百万円台の横ばいで推移してきた。今後は平成30年度に事業が完了した本庁舎建設や小学校改築、今後完成予定の船舶建造等の大型事業による元利償還金の増加要因に加え、普通交付税合併算定替えの減額による分母の減少が見込まれる。過去の大型事業による年間212百万円の元利償還は令和2年度で完済するが、新規地方債発行に係る償還も始まることから、計画的な財政運営により実質公債費比率の改善に努める。
分析欄:減債基金記入すべき積立なし。
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将来負担比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄これまでは平成19年度の合併以降、地方債残高が減少してきたことに加え、普通交付税が一本算定となる令和2年度以降の財政不安に備えて基金積立に努めてきたことにより、将来負担比率は着実に低下してきた。しかしながら、平成29年度から地方債残高が微増となっており、今後はごみ処理場更新や光回線整備をはじめとする大型事業に伴う多額の地方債発行を見込んでおり、地方債残高の増加によって分子が増となる一方、普通交付税が一本算定となることで減額が確実であることから分母が減少し、3~5年の短期的見通しとして、将来負担比率はやや増加する見込みである。これらの要因を踏まえ、今後も引き続き行財政改革による歳出削減や、新規地方債発行額を最低限元金償還額以下に抑えるなどにより、健全な財政運営に努める。
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基金残高に係る経年分析(2019年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)「屋久島町だいすき基金」「世界自然遺産屋久島山岳部環境保全基金」については寄附金を財源としているため、寄附金の増減により基金積立て額が変動。基金残高は前者が増、後者は減となった。また、徹底した歳出抑制により全体として基金残高は増加したものの、財源不足を賄うために取り崩した財政調整基金については、積立額を取り崩し額が上回ったことにより減少した。(今後の方針)平成19年度の決算時に財政調整基金が295百万円であったことから、公共施設の修繕や更新を先送りして基金を積み立ててきたが、それも限界となりつつある。財政調整基金については、ある程度の規模に達したこともあり、公債費を増やさないよう基金の活用も検討。また、特定目的基金を国県補助金や町債発行では賄えない分の財源として活用し、公共施設の更新や住民環境の向上に努める。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)財源の不足した事業に充当を行ったため(今後の方針)普通交付税の合併算定替による特例措置が令和元年度で終了したことに加え、ごみ処理施設や学校施設の更新も控えていることから、今までのように積み立てることは難しい。今後は扶助費や補助費といった経常経費の増加が見込まれ、予算不足が顕著になることから、減少していく見込みである。
減債基金
減債基金
(増減理由)積極的な運用がなかったため、利子分のみ増加。(今後の方針)本町は類似他団体に比べて公債費の額が大きく、次年度以降も大型事業が控えていることから今後も多額の起債を予定している。公債費比率改善のために減債基金での繰上償還も検討している。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・公共施設整備基金:公共施設の新設や改修などに要する経費の財源に充てることを目的として設置。大規模な施設整備や長寿命化整備などを行う場合に、国県補助金や町債発行では賄えない建設事業費の財源として活用。・屋久島町だいすき基金:本町へ寄附された「だいすき寄附金」(ふるさと納税)を適正に管理運用するために設置。環境保全対策事業や、活性化に関する事業の財源として活用。・岩崎育英奨学基金:育英奨学資金としての貸与又は青少年研修費として運用する事業の財源として活用。・未来を担う人材育成基金:主体的で活力ある町づくりを積極的に推進することを目的とし、幅広い視野と優秀な技術及び能力を有する人材を育成する事業の財源として活用。・中山間ふるさと・水と土保全基金:中山間地域における土地改良施設の機能を適正に発揮させるための集落共同活動の強化に対する支援事業を行うため事業の財源として活用。(増減理由)・公共施設整備基金:町営住宅改修や公共施設改修等のために一部取り崩しを行ったが、次年度以降の建設事業費を考慮した積立てを行い増加。・屋久島町だいすき基金:基金活用事業の財源に充てた額よりも寄付金額が上回ったことで増加。・岩崎育英奨学基金、未来を担う人材育成基金、中山間ふるさと・水と土保全基金については充当事業が行われなかったために預金利子のみ増加。(今後の方針)・公共施設整備基金:令和3年度以降に更新のごみ処理施設整備事業を控えている他、経年劣化による小中学校の補強・建替え等を予定しており、財源として取り崩す予定。今後も公共施設の老朽化対応のために積立てと取崩しを行う。・屋久島町だいすき基金:平成27年度以降、寄附金の額が増えたこともあり、平成30年度からは基金活用事業の拡大を行っている。寄附金の額に応じて今後も活用を行う。・岩崎育英奨学基金:基金充当すべき事業が行われる際に財源として活用。・未来を担う人材育成基金:基金充当すべき事業が行われる際に財源として活用。・中山間ふるさと・水と土保全基金:基金充当すべき事業が行われる際に財源として活用。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
本町は、島の沿岸部地域が居住可能という地域性のため、平成19年10月の2町合併以降も町民の利便性を考慮して類似施設を存続させ、住民サービスの維持に努めているが、旧町で整備された施設であることから多くは老朽化が進んでいる。平成28年3月に「屋久島町公共施設等総合管理計画」を策定(平成30年改訂)し、施設の更新や統合、廃止について検討を行っているところではあるが、類似団体と比べて依然として高い数値となっており、今後、一層の検討を行い、数値の改善を図っていく予定としている。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
事務事業の見直しや実施事業の取捨選択等による歳出抑制と、合併算定替による地方交付税の増額分などにより、基金への積立てを増額できたことなどから類似団体と比べて低い数値となった。令和2年度から一本算定での交付税措置となることや、ごみ処理施設の更新等の大型事業の実施を予定しており、将来負担額の増加や基金積立金の減少が予想されることから、より一層の効率的かつ効果的な財政運営に努める必要がある。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
平成19年10月の合併以降、各種の歳出抑制を図り、財政健全化を目指しており、その一環として、地方債の発行抑制に努めている。将来負担比率については、類似団体と比較すると依然として高い水準にはあるが減少傾向にあり、また、町有施設等については、可能な限り長寿命化を図るなどして財政負担を抑えていることなどから、有形固定資産減価償却率は上昇傾向にある。今後、「屋久島町公共施設等総合管理計画」等に基づいて適切な施設の更新や統廃合について検討を行い、有形固定資産減価償却率の改善を図るよう努める。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率及び実質公債費比率ともに、類似団体と比較すると高い数値となっている。しかし、グラフの推移をみると概ね年々数値が改善されている状況にある。将来負担比率の改善については、地方債残高の抑制とともに、基金残高の増加に努めてきた取り組みが着実に進みつつあることが読み取れる。一方、実質公債費比率については、減少傾向は停滞しているが、計画的な事業実施に努めるなど、地方債発行額を適正に管理するなどして数値の改善を図るよう努める。
施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)
施設情報の分析欄
人口一人当たりの面積や固定資産額等の施設保有状況は、幼稚園を除いていずれも類似団体を上回っており、これまでに実施した積極的なインフラ整備がうかがえる。一方、有形固定資産減価償却率は、すべての項目で類似団体より老朽化が進んでいる値となり、全体的な施設の老朽化がうかがえる。道路、橋りょう・トンネル、港湾・漁港については、長寿命化計画の策定がなされているものは当該計画に基づいて更新、長寿命化を図るものとし、計画が無いものについては計画策定を検討するとともに、当面の間は老朽化の激しいものや利用頻度の高いものから順次更新、長寿命化を検討する予定としている。学校施設及び公民館について、学校施設は平成27年度に耐震化工事が完了したところであり、今後、学校施設の長寿命化計画の策定を行い、計画的な施設の更新及び長寿命化を図るものとし、公民館については、集落住民の避難所に指定されていることなどを踏まえ、年次的に2施設程度を目標として更新に努めることとしている。幼稚園については、民間保育園(所)等が充実していることから、一人当たりの面積は極めて低い値となっている。また、有形固定資産減価償却率については、園児数が10人程度の状況が続いており、施設の更新等にあたっては今後の見通し等を含めた難しい判断が必要となっている。
施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)
施設情報の分析欄
平成30年度に役場本庁舎が完成し、令和元年5月に開庁したことから、「庁舎」項目においては、類似団体と比較して有形固定資産減価償却率及び一人当たり面積ともに良好な数値となった。しかし、それを除く施設については、有形固定資産減価償却率から類似団体と比較して老朽化が進んでいることがうかがえる。本町は、島の沿岸部地域が居住可能という地域性があり、旧町時に整備した施設の一本化は住民サービスを大きく低下させることから困難な状況もあることなどから、当面の間は類似の既存施設を有効活用することとし、「屋久島町公共施設等総合管理計画」に基づいて老朽化の激しいものや利用頻度の高い施設をしっかりと見極め、計画的な施設改修等による長寿命化を検討していくこととする。
財務書類に関する情報①(2019年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額52,605百万円で、そのうち固定資産が49,287百万円で93.7%を占めている。固定資産のうち96.0%に当たる有形固定資産の減価償却率が67.4%となっている。これらの資産の老朽化対策のため、令和2年度に策定した「公共施設個別計画」に基づき、適正な管理に努める。また負債総額は12,969百万円で、そのうち地方債が83.8%を占めている。今後も大型事業(ごみ処理施設整備事業、口永良部島光ケーブル敷設整備事業)による多額の新発債が見込まれるため、普通建設事業の適正な計画・管理・縮小を行い、財政計画を綿密に立てることにより、適正な公債費管理に努める。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用10,448百万円となり、前年度比781百万円の増加(+8%)となった。そのうち人件費等の業務費用は6,591百万円、補助金等や社会保障給付費等の移転費用は3,857百万円となり、業務費用の方が移転費用よりも多い状況となっている。その業務費用の中でも金額が大きいものは減価償却費(2,532百万円)を含む物件費等であり、経常費用の45.4%を占めている。今後は、令和2年度に策定した「公共施設個別計画」に基づき、施設の統廃合や、譲渡・売却等を行い、適正規模の施設管理に努める。
3.純資産変動の状況
一般会計等におていは、税収等の財源(9,014百万円)が純行政コスト(10,081百万円)を下回っており、本年度差額は1,068百万円(前年度▲523百万円、▲96%)、本年度純資産変動額は▲967百万円となり、本年度末純資産残高は39,636百万円となった。全体会計では、国民健康保険特別会計、介護保険事業特別会計の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等の財源が2,877百万円多くなっているが、財源が純行政コストを下回っていることから本年度差額は1,012百万円、本年度純資産変動額は▲911百万円となり、本年度末純資産残高は39,940百万円となった。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は1,134百万円となったが、投資活動収支は、本庁舎整備事業、金岳小学校危険改築事業、幼小中空調機器整備事業、金岳調理場改修事業等の新規整備、更新整備ともに増加したことから902百万円となった。財務活動収支については、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから296百万円となったが、今後も将来負担のリスクを考慮し、新規地方債発行額を償還額以下に抑制するなど、事業計画の見直しや財政計画を綿密に立てることにより、適正な財務活動収支のバランスをとる必要がある。
財務書類に関する情報②(2019年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額については、類似団体平均値を大きく上回っている。要因の一つとして本町の地理的要因から、道路・橋梁・港湾・漁港等のインフラ資産が他団体と比較して多いことが考えられる。また本町は合併後12年が経過しているが、合併前の旧町ごとに整備されている公共施設等の集約化が進んでいないことが要因であると考えられる。有形固定資産減価償却率については、特に事業用資産において築40年以上経過しているものが約4割を占めていることから類似団体より高い水準にある。今後は公共施設等総合管理計画及び公共施設個別計画をもとに施設の統廃合や、譲渡・売却等を行い、適正規模の施設管理に努める。
2.資産と負債の比率
純資産比率については、類似団体平均と同程度であるが、純行政コストが税収等の財源を上回ったことから純資産が減少昨年度から2.4%減少している。将来世代負担比率については、類似団体の中でも地方債残高も比較的多いほうではあるが、同様に有形・無形固定資産も多いことから類似団体平均と同程度となっている。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは、類似団体を大きく上回っており、昨年度に比べても増加している。純行政コストの内、人件費、物件費等については本町の地理的な特性から4か所の出張所を設置していることや、集約化が進んでいない公共施設の維持管理経費等が多額であることが要因であると考えらる。また令和元年度に大きく伸びた要因としては、移転費用の補助金等に、光ブロードバンド整備事業に係る事業者への負担金(233百万円)が計上されたことによるものと考えられる。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額については、類似団体を大きく上回っている。負債の約84%に当たる地方債については、新規地方債の発行抑制等により年々改善されているが、今後も大型事業(ごみ処理施設整備事業、口永良部島光ケーブル敷設整備事業)による多額の新発債が見込まれるため、普通建設事業の適正な計画・管理・縮小を行い、財政計画を綿密に立てることにより、適正な公債費管理に努める。基礎的財政収支については、業務活動収支の黒字により投資活動収支の赤字分を補っているたため414百万円となっている。また投資活動収支の赤字の要因は、公共施設等整備費支出に地方債を発行し充当しているためである。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、類似団体平均を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっている。使用料を徴収している施設においては、使用料の見直し等を行い、受益者負担の適正化に努める。また令和元年度において、経常費用が伸びている要因としては、物件費に計上しているふるさと納税返礼品や、維持補修費に計上している漁港管理費の伸びたことや、「3.行政コストの状況」にも記載した、移転費用の補助金等に光ブロードバンド整備事業に係る事業者への負担金(233百万円)が計上されたことによるものと考えられる。
類似団体【Ⅲ-2】
岩内町
東神楽町
上富良野町
野辺地町
石巻市
松島町
古河市
足利市
佐野市
桐生市
榛東村
加須市
越生町
鳩山町
皆野町
一宮町
長生村
白子町
松田町
山北町
箱根町
小松市
白山市
高浜町
身延町
木曽町
各務原市
富士宮市
焼津市
掛川市
藤枝市
東伊豆町
瀬戸市
半田市
刈谷市
小牧市
稲沢市
東海市
桑名市
朝日町
川越町
紀宝町
彦根市
長浜市
草津市
東近江市
大東市
能勢町
太子町
神河町
湯浅町
上富田町
岩美町
南部町
伯耆町
隠岐の島町
早島町
里庄町
尾道市
坂町
防府市
周南市
平生町
板野町
東みよし町
丸亀市
土庄町
小豆島町
新居浜市
鬼北町
佐川町
芦屋町
桂川町
大木町
香春町
川棚町
佐々町
甲佐町
屋久島町
徳之島町
本部町
恩納村
金武町
嘉手納町