経営の健全性・効率性について
①経常収支比率前年度に続き100%以上を確保しており、安定していますが、将来の改築に備えて今後も利益を確保していく必要があるため、引き続き経営の安定に努めます。③流動比率当該指標は、1年以内に支払うべき債務に対して支払うことができる現金等がある状況を示しており、100%以上であることが必要です。今年度も100%以上を維持しており、要因としては、資本費平準化債の減少に伴い流動負債が減少したことがあげられます。④企業債残高対事業規模比率使用料収入に対する企業債残高の割合を示す指標になりますが、企業債残高の減少に伴い年々減少しています。将来的に財政硬直化を招かないよう、計画的に施設の整備や改築更新を行い、企業債残高を減少させる必要があります。⑥汚水処理原価前年度に対し1.79円減少しており、主な要因としては、支払利息が減少していることがあげられます。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率有形固定資産減価償却率が年々増加しており、今年度は、下水道施設の3割の老朽化が進んでいる状況です。今後、計画的に改築更新を行う必要があります。②管渠老朽化率昭和49年に施工した管渠が平成36年に耐用年数を迎えるため、今後多額の更新費用がかかります。施設の長寿命化や費用の平準化を図るために、今後ストックマネジメント計画を策定し計画的に改築していく必要があります。
全体総括
本市の下水道事業は、前年度に引き続き健全な経営といえます。今後、大口の一部企業の増産計画に伴う排水量の増加や人口増加に伴う一般家庭の水量の増加により使用料収入の増加を見込んでいます。一方、老朽化が進んでいる施設の改築更新に備え資金を蓄える必要があるため、「上下水道事業中期経営計画(平成28年度~平成32年度)」に基づき、適正な業務運営、維持管理に努めていく必要があります。