四国中央市:公共下水道

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経営比較分析表(2017年度)

経営の健全性・効率性について

収益的収支比率については、単年度収支が黒字となる100%との差が依然として大きいうえに、26年度以降右肩下がりで悪化しており、今まで以上に収入の増加及び費用の削減に取り組む必要がある。企業債残高対事業規模比率については、前年度と比較すると高いが、29年度が3月打ち切り決算であったため一部の償還金が未払いとなったことによるもので、それを加味すると類似団体と同程度の水準であり、債務残高は適正な水準にあると考えられる。経費回収率については、前年度から10%近く悪化しており、使用料で回収すべき経費の7割弱しか使用料で賄えていない。近年下落傾向が続いており、類似団体との差も大きく、適正な使用料水準の見直し及び経費の削減が必要である。汚水処理原価については、近年増加傾向にあり、類似団体の平均値を上回っている。前年度と比較すると、有収水量はやや増加しているものの、汚水資本費が増加したことにより数値が上昇している。施設利用率については、類似団体の平均値を上回っており効率良く施設を利用していると言える。27年度からの数値が低下しているのは、三島浄化センターの最終沈澱池が5池から6池に増加したためである。水洗化率については、類似団体の平均値を上回って推移しているが、今後も水洗化の普及を促進し、より100%に近づけるように取り組む必要がある。

老朽化の状況について

管渠改善率については、類似団体の平均値を上回っているが極めて低い水準にある。これは、まだ管渠の本格的な更新時期を迎えていないためである。下水管渠の耐用年数は50年と定められているが、当市下水道事業の開始からの経過年数は約45年であり、そのため小幅な改善率で推移している。将来的には管渠改善率は上昇するものと考えられる。なお、浄化センターやポンプ場等の処理場施設は、築38年以上が経過し設備の老朽化が進んでいるため、長寿命化計画及びストックマネジメント計画を策定し、随時改築工事を行っている。

全体総括

当市の下水道事業については、これまで継続的に投資を続けており、順調に水洗化が進んでいる。施設も老朽化が進んでいるものの、計画的に更新を行い、効率的に利用できている。一方、収益性の面では、使用料収入が充分でなく、不足分を一般会計からの繰入金に頼っている状態である。今後、管渠の更新時期を迎え改築費が増大すれば、一層の収支悪化も懸念される。30年度からは法適用となり、より効率的な経営が求められることから、早期に経営戦略を策定し、継続して経費節減や有収水量の増加に努め収支改善を図るとともに、適正な使用料水準を検討し、改定していく必要があると考えられる。

類似団体【Bd1】

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