経営の健全性・効率性について
水処理人口普及率100%に向けた計画的な整備を進めているところで、整備率は85.5%で、整備区域拡大に伴い、加入者数は徐々に伸び、⑧水洗化率が少しずつ上昇傾向にある。しかし、経営状況を見ると、①収益的収支比率、⑤経費回収率ともに100%未満である上、総収益の約1/3を一般会計繰入金に依存している状態であり、また、整備途中ということもあり、④企業債残高対事業規模比率、⑤経費回収率、⑥汚水処理原価、⑧水洗化率の指標は類似団体平均より悪い数値となっている。そこで、計画期間内の整備完了を目指すとともに、平成28年度からの新たな接続奨励金制度の創設により接続促進・使用料収入の増加に取り組んでいる。なお、④企業債残高対事業規模比率⑤経費回収率⑥汚水処理原価の数値が改善されているのは、一般会計繰入金の繰入基準の変更によるところが大きい。
老朽化の状況について
最も古い管渠が48年、処理場が37年を経過している。今後は、平成29年度・30年度のストックマネジメント計画策定により、管渠・処理場とも、個々の状態に応じた効率的・効果的な維持管理と投資を行うこととし、特に幹線管渠においては定期点検を継続的に行うとともに、処理場においては劣化状況に応じた修繕等に取り組み、長寿命化計画に基づいた更新を行う。
全体総括
安定的な経営には接続促進による使用料収入の増加が重要であるため、計画期間内の整備完了を目指すとともに地域と連携した接続促進への取組みを強化していく。また、将来の更新需要への財源確保も非常に重要であるため、今後策定する各種計画の着実な実施により、長期的な視点で効率的・効果的な維持管理と投資による経費削減を行い、経営改善に努める。