日置市:公共下水道

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経営比較分析表(2020年度)

経営の健全性・効率性について

日置市の公共下水道事業は、令和2年4月に地方公営企業法を適用し、公営企業会計に移行しましたので、前年度比較はありません。①経常収支比率は134.03%と全国平均値【106.67】や類似団体平均値(106.50)を上回っており、良好な状況であると言える。しかし、一般会計繰入金に依存している状況であり、今後も使用料収入の確保及び経費削減に取り組んでいく必要がある。②累積欠損金は、発生していない。③流動比率は、120.71%と全国平均値【67.52】類似団体平均値(55.60)を上回っており、短期的な支払能力については問題ありません。⑤経費回収率は、汚水処理費に依存度が高い一般会計繰入金が含まれる事により、全国平均値や類似団体平均値を下回る要因と考える。使用料の改定や接続率の向上を図る必要がある。⑥汚水処理原価について、157.55円と類似団体平均値(176.37)を、やや下回っている状況ではあるが、全国平均値【134.52】と比較すると、汚水処理に係るコストが高い状況である。汚水処理費に係る一般会計繰入金の割合が大きい事も要因の一つである。⑧水洗化率については、類似団体平均値は上回っているが、全国平均値を下回っている。今後も継続した水洗化の普及啓発活動が必要である。

老朽化の状況について

日置市の公共下水道事業は、昭和63年3月の供用開始から約33年を経過しており、処理場施設については老朽化が進んでいます。また、耐用年数を超過した管渠はありませんが、処理場施設を含む今後の大量更新のピークを迎える為、ストックマネジメント等の計画に基づく施設の更新に取り組む必要がある。①有形固定資産減価償却率については、企業会計移行初年度で減価償却費も1年度分の計上である為に低い数値となっているが、今後、減価償却を重ねる事により数値が上昇する見込みである。

全体総括

令和2年4月から公営企業会計に移行した事により、経営状況を明確に把握する事ができた。課題としては、経常収支比率や経費回収率などから読み取れる、一般会計繰入金に依存する割合が高い事が挙げられる。今後はストックマネジメントによる施設の計画的な修繕等を進めると共に、適正な使用料水準を検討し、下水道事業の適正運営に向けて経営改善を図る必要がある。

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