経営の健全性・効率性について
①経営収支比率の増加は、浄水施設の修繕費が増幅したことによるものと考えるが、有形固定資産減価償却率の数値と総合的に判断し、老朽施設の積極的な更新は継続していく段階であると判断している。⑦施設利用率については、今回も36%台と低い数値である。今後も大きな数値の上昇は見込めないが、令和3年度に実施したアセットマネジメントの更新需要の数値を用いたダウンサイジングの検討を進める一方で、近隣市町との広域化事業もメリット、デメリットを見極め継続し続けることで、改善できるものと考えている。⑥給水原価については、前年度から12円程度上昇しているが、これは修繕費が一時的に膨らんだことや職員数の増加に伴う人件費増によるものであるため、類似団体平均値を大きく下回っている現状としては、健全な経営ができているものと考えている。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率は、類似団体平均値を大きく下回っている状況ではあるため、老朽化施設は比較的少ないものと考えることもできるが、更新が必要な施設は数多ある状況である。管路の耐震化は進んでいるが、直近数年は管路の耐震化工事を予定しているため、老朽施設更新との予算配分のバランスに注意が必要と考えている。
全体総括
令和3年度において策定中のアセットマネジメントからも今後も過去の平均値以上の更新需要が予測されているため、安定的に経営の健全性・効率性を確保するためには、先手を打っての料金改定や広域化・共同化の拡充が必要不可欠であると考えている。