経営の健全性・効率性について
「①経常収支比率」は、引き続き新型コロナウイルス感染症の影響により、観光業への水需要が低迷したままである。令和4年2月以降ウクライナ戦争からの円安・原材料高による電気料金の高騰により経費が大幅に増大し、今後も厳しい経営状況が続くと思われる。料金体系の見直しなども含め経営改善にむけた施策が必要である。「②累積欠損金比率」は、令和3年度においても黒字が確保されたため発生していない。「③流動比率」は、新規企業債の発行抑制と過去に借り入れた企業債の償還費が以後逓減していくため、今後は比率の改善が見込まれる。「④企業債残高対給水収益比率」は、新規発行を抑制していることから類似団体平均を下回っている。「⑤料金回収率」は、主要産業である観光業の低迷による収益の減少と、維持管理費の費用増加により比率が100%を下回る状況が続いているが、100%を上まわるよう経費削減や水道料金の回収に今後も努めていく。「⑥給水原価」は類似団体平均を下回っているが、今後電気料金の高騰が見込まれるため、給水原価の上昇が見込まれる。「⑦施設利用率」は、観光を主産業としたわが町は、定住人口に加え交流客等の水需要にも対応した施設規模となっている。将来定住人口の減少と景気低迷の影響で観光客が減少すると見込まれる。施設のダウンサイジング等を進めていく必要がある。「⑧有収率」は、漏水箇所の探知を継続的に行っていった結果有収率の改善はみられた。今後も漏水箇所の発見や、老朽化した施設の更新を計画的に行う。
老朽化の状況について
「①有形固定資産減価償却率」「②管路経年化率」ともに類似団体平均を上回り、施設の更新・管路の更新が遅れている。「③管路更新率」は本年度類似団体平均値を大きく下回った。施設・管路の更新が遅れていることから、更新費用の確保や施設整備計画に沿って計画的に更新していく必要がある。
全体総括
経常収支比率は100%を上回りはしたが、その比率は年々減少傾にある。施設・管路の老朽化率が年々増加し、対応が必要である。施設整備計画に沿って施設・管路の更新を計画的に進めることや、更新にあわせて省エネ施設への転換、ダウンサイジングによる将来にかかるコスト削減を図り、健全で効率的な経営を実現していくことが重要である。人口減少による水道料金収入の減少と更新需要の増加という経費の増大の中、中長期的な視点に立った経営戦略が重要であり、適切な資産管理を実施しながら料金体系の見直しなど経営基盤の強化にも取り組み、健全な経営に努めていく。