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全国平均を上回る高齢化率(平成26年度末47.1%)や、人口減少・固定資産評価額の低下による個人・法人関係の減収に加え、村内の基幹産業である林業を含む産業の活性化が望めないことから、財政基盤が弱く、類似団体平均をかなり下回っている。引き続き、退職勧奨及び新規採用の抑制等による人件費の削減、投資的経費の抑制と徹底的な歳出の削減に取り組み、住民サービスの低下を回避することを考慮しながら行政の効率化を目指し、財政の健全化を図る。
人件費と扶助費の増加により、昨年度と比較して84.2%と類似団体平均を少し上回っている数値となっている。歳入においても、唯一の依存財源である地方交付税が大幅に減額となり、また自主財源の中の村税収入の割合は決算額のわずか5.8%で、決して楽観できる状況ではないと思われる。今後も、人件費の削減、公債費残高の縮減、事務事業の見直しを進め、経常経費の削減を図る。
人件費、物件費等の合計額の人口1人当たりの金額が類似団体平均を上回っているのは、主に人件費が要因となっている。退職勧奨及び新規採用の抑制、職員相互間の連携の工夫や事務事業の効率化を考慮しつつ、今後、さらなる計画の見直しと合理化を推進する必要がある。物件費においては、昨年度とあまり変化はないが、今後、各種事務事業の電算化の流れによる使用料、保守料、機器の維持経費等、新たな経費の発生と老朽化による公共施設の維持補修費の増加が見込まれるため経費の削減を図る必要がある。
定員適正化計画により、職員数の適正化を行っているが、人口千人当たりの職員数を類似団体と比較すると以前、突出して多く改善が必要である。今後も計画に基づき、職員数の抑制等適正化を図る。
簡易水道改良事業・林道改良事業等、大規模な社会資本整備に係る償還金の完済による減少はあるが、反面、発行額の増加もみられ、前年度と同数値となっている。類似団体平均を少し上回っていることから、今後も、緊急度・住民二-ズを的確に把握した事業の選択と重点化により、起債に大きく頼ることのない財政運営に努める。
将来負担額については、前年度と変化はない。要因としては、大型投資事業に係る地方債の償還が終了する一方で多額の起債を抑制し、交付税算入率が高い辺地・過疎債を限定とした資金借入の実践、財政調整基金の積立による充当可能基金の増額等があげられる。今後も公債費残高の減少、義務的経費の削減を進め、財政の健全化に努める。
人件費に係る経常収支比率は前年度から大幅に上昇している。これは、新規職員数の増が原因となっている。類似団体平均と比較しても高くなっていることから、今後は定員適正化計画に基づき職員数の適正化、職員相互間の連携の工夫や事務事業の効率化に取り組む必要がある。
類似団体平均を下回ってはいるが、過去の数値と比較すると上昇傾向にある。これは、国の施策・事業等による各種事務事業の電算化等に伴う使用料、保守料、その他推測し難い専門的な維持管理経費や各公共施設の老朽化等による各種修繕費といった新たな経常経費の増加によるところが大きい。今後はランニングコスト等の将来負担を算定した事業の実践と修繕費等の見通し、維持管理経費のバランスを考慮しながら、職員の意識改革も含め、効果的な削減と抑制に努める。
扶助費に係る経常収支比率が類似団体平均と比較すると低くなっている。これは、村単独事業の縮小・廃止等を実施したことが主な要因と考えられるが、住民サービスの低下の抑制と高齢化が進むことによる将来負担額の増加のバランスを考慮しながら、効果的な運営に努める。
その他に係る経常収支比率は、類似団体平均を下回っているが、社会資本整備のための簡易水道事業特別会計への繰出金、国民健康及び国民健康保険診療所特別会計の財政的な悪化に伴い、補填的な繰出金が多額になっていることが懸念される。今後は料金の設定や国民健康保険税等の適正化を図るとともに、経営の視点から見直しを図り、普通会計の負担を減らしていくよう努める。
加入している組合への負担金の増額により、前年度と比較すると高い数値となっている。類似団体平均と比較しても上回っているため、今後も事業目的や公益性、社会ニーズに適応しているのか等を検討し、不適当な補助金等は随時見直しを行い、廃止と抑制を実践する必要がある。
公債費に係る経常収支比率は類似団体平均を上回っている。地方債については現在高の約91.7%が交付税算入がある起債であり、辺地対策事業債、過疎対策事業債、臨時財政対策債等が主なものである。今後も事業の緊急性、重要性、費用効果等を充分に検討し、増加することのないよう、地方債の新規発行の抑制を図る。
減少傾向にあった数値が平成22年度に増加した要因は、各公共施設の大規模修繕及び中学校耐震化工事、消防及び災害対策事業、自治体放送のデジタル化等、生活基盤整備を行ったためである。平成26年度については、類似団体平均を下回る数値となっているが、普通交付税の減額による影響から前年度の数値(52.8%)から大幅な上昇が見られる。今後も引き続き、緊急性、必要性、事業効果を観点とし、住民サービスの低下を回避しながら、プライマリーバランスの均衡を維持し、適切な対処を実践する。
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