甲州市：簡易水道事業（法適用）【地方財政ダッシュボード】

経営比較分析表（2016年度）

経営の健全性・効率性について

本市の経常損益は過去4年、101％から115％の間で変動していますが、今後は変動幅は減少し横ばいで推移すると見込まれます。累積欠損は平成26年度で解消しており中期的にも欠損金は生じない見通しです。支払能力は類似団体平均値を上回っており横ばいの数値を示しています。債務残高の数値をみれば、減少傾向にあります。今後の健全経営を中長期で行なっていけると考えられるところですが、その一方で施設利用率や有収率の数値が低く非効率な部分ものぞかせております。この原因には、施設・管路の老朽化が進んでいることが考えられます。漏水等が頻繁に発生することにより、生産された水が有収されないケースが非常に多いため非効率になっているので、早急に調査等を行い有収率の改善や施設の必要最小限の改良・更新を実施する必要があります。

老朽化の状況について

水道施設及び管路等の老朽化について、本市の管路経年化率は類似団体平均値より１０％以上多く、水供給の安定を勘案する中で引き続き布設替えなどの管路更新を中長期で行なっていく必要があります。また、浄水場、配水地などの耐震改造や更新など、今後の人口減を想定しながら本市のまちづくり(土地利用)に合った効率的な投資を行なっていくべきと考えられます。

全体総括

本市の上水道事業においては、中期的な観点からは上水道事業のみで想定した場合、大きな災害が発生したり、大きな設備投資を行なわなければ当面の間、健全経営ができると思われます。しかし簡易水道事業の法適化に伴う合併等を考えた時に、尚一層の経営努力と費用対効果の高い事業推進が必要になるとともに、人口減少に伴う料金減少は避けられない中で、インフラの分散化による非効率な給水サービスが続いていくものと考えることから、コンパクトなまちづくり（土地利用等）を市全体で考えていく必要があると考えられます。水道は、暮らしを支える重要な社会資本であるため水道事業ビジョン等により適正な施設更新に取り組みます。

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