沼田市：簡易水道事業（法適用）

経営の健全性・効率性について

①経常収益比率は120%台となっており、その収益の殆どが給水収益であり安定していることが分かる。②累積欠損金比率は0%であり欠損金が無いことが分かる。③流動比率は900%超となっており類似団体の平均値を上回っていることが分かる。現在、短期的な債務については支払い能力があることが分かる。④企業債を活用して施設の更新を行っているところであるが、残高対給水収益比率は類似団体と比較すると1/3程度と低く抑えられている｡⑤料金回収率は110%超と給水に係る費用を給水収益で賄えていることが分かる。⑥給水原価は類似団体と比較すると70円以上安く利用者にとって生活にやさしい水となっている。⑦施設利用率はほぼ40%で推移しており類似団体と比較すると利用率が悪く給水人口に応じた施設規模の検討する必要がある。⑧有収率は80%台前半で推移しており類似団体と比較すると若干ではあるがよいことが分かる。率向上のために今後も老朽管の更新等に積極的に取り組む必要がある。

老朽化の状況について

①有形固定資産減価償却率は約60%であり、類似団体と比較すると老朽化が進んでいることが分かる。施設、管路の更新が優先課題である。②管路経年化率は22%台と高く類似団体と比較しても耐用年数を超えている管路の率がかなり高い状況にありことから計画的な更新が必要である。③管路更新率は類似団体と比較すると約半分程度であり、管路の更新が遅れていることが分かる。数値が1%の場合ですべての管路を更新するのに100年掛かるとされており本市では0.3%であるのでかなりの年数がかかるため今後は経営戦略に伴う計画策定を行い実施する必要がある。

全体総括

現在の経営状況について、そこそこ順調であると理解されそうだが、本市の施設は県内でも古い施設で90年以上が経過している。拡張工事や更新工事、老朽管の敷設替工事等実施しているが、施設全体の減価償却の状況や管路の経年化率が高く、施設更新が経年劣化に追いついていけず、十分とはいえない状況である。今後も継続した施設整備を行い、安心安全な水の供給に努めていく必要がある。