十和田市：公共下水道

経営の健全性・効率性について

①経常収支比率は、近年少しずつ改善しているが、類似団体より低い状態である。②累積欠損金比率は類似団体より依然高いが、改善傾向にある。③流動比率は、平成26年度に会計基準の見直しにより大幅に減となったもので、その後はほぼ横ばいで類似団体より低い水準である。④企業債残高対事業規模比率は、類似団体より低い数値で推移している。⑤経費回収率は上昇傾向にあり、類似団体より高い値を示している。⑥汚水処理原価は、類似団体より高い値であるが、年々改善されている。⑦施設利用率は、水洗化率の向上により処理水量も増えたことから当指標は年々改善傾向にあり、類似団体平均と比較して高い。しかし、今後予測される人口減少により処理能力の余剰部分の有効利用の検討を行う必要がある。⑧水洗化率は、類似団体と比較して低いが、年々増加している。

老朽化の状況について

①有形固定資産減価償却率は、前年度比やや上昇し、類似団体より高い水準である。②管渠老朽化率は、未だ０であり、供用開始から39年であるため耐用年数（50年）を超えている管渠はない。③管渠改善率は、未だ０であり、耐用年数を超えている管渠はない。

全体総括

経営の健全性・効率性については、処理区域拡大により使用料が増加しいくつかの指標で改善が見られた。しかし、将来的な人口減少による収入減少は避けられず、費用削減、水洗化率の向上、不明水対策の強化、処理能力の余剰部分における有効利用の検討等の取組みが必要である。また、平成26年度から実施している老朽化施設の更新・長寿命化事業においては、計画に沿って事業を実施し、事業費の平準化を図ることで企業債残高を着実に減らし、堅実な運営をしていくことが必要となる。老朽化の状況については、経年による老朽化施設の長寿命化工事を実施している施設があり、未実施の施設や管渠については、ストックマネジメント計画を策定し、計画に基づき耐用年数までに調査・更新計画を策定することで計画的な更新・改善工事を実施する必要がある。