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自動車関連をはじめとした企業業績が緩やかな回復基調にあるため、財政力指数は、平成24年度以降緩やかに増加する傾向にあり、1.27という類似団体内平均値を上回る指数を維持しているが、世界情勢が不透明な中、楽観できるものではない。今後も市税の徴収体制の強化等を図り、長期的視野に立った適切かつ健全な財政運営に努める。
平成25年度に市税収入が大幅増収したことにより改善したが、福祉関係経費である扶助費や物件費の増加などにより、数値が上昇し続けている。市税収入が堅調な間は、扶助費等の伸びを考慮しても大幅に増加することは考えにくいが、社会情勢が不透明な中、楽観できるものではない。今後とも市民生活に不可欠な行政サービスを堅持するため、歳入面での自主財源の確保に加え、歳出面でも事務事業の見直しを行うなど、更なる経常経費の削減に努める。
平成28年度決算における人件費・物件費等の人口1人当たり決算額は、類似団体内平均値及び県平均を上回っている。平成28年度は、人件費の増加は横ばい傾向にあるものの、指定管理者制度による委託や臨時職員賃金の増加、システム改修・保守に係る委託等により物件費が増加しており、1人当たり決算額は増加している。今後、適切な人員配置など、更なる効率的な財政運営に向け経費削減に取り組んでいく。
国家公務員の時限的な給与削減措置のため、平成23、24年度は、ラスパイレス指数が100を越えていたが、給与削減措置の終了に伴い、再び100を下回っている。類似団体平均値よりも下回っているものの、今後とも国、県及び近隣市町村の動向を注視しながら、給与の適正化を図っていく。
平成27年度の5.28人から平成28年度は0.01増の5.29人となっているが、人口千人当たり職員数は類似団体内では少ない数値である。今後とも計画的な職員採用を行い、適正な定員管理に努め、少数精鋭で、効率的な行政運営を行っていく。
地方債の役割である年度間の収入の調整機能、住民負担の世代間公平の調整機能に鑑み、交付税措置のある適債事業に地方債を充当してはいるものの、類似団体平均値を下回る良好な状態を保っている。しかし、平成28年度の中心市街地拠点施設整備費用の償還や、老朽化した公共施設の改修等大型事業が今後控えており、一時的な数値の悪化が予想される。今後とも過度に起債に依存することのない財政運営に努めていく。
地方債現在高等の将来負担額に対し、充当可能な基金や都市計画税等の特定財源は確保されているため、全国平均・県平均を下回り、良好な状態となっている。今後も健全な財政運営に努め、将来に負担を残さない財務体質を堅持していく。
職員の計画的な新規採用や勧奨退職制度等により、人口千人当たりの職員数は類似団体内でも少ない状態で推移している。平成28年度においては、退職金の減額などにより人件費が減少したため、前年度比0.3ポイント減となっている。引き続き、少数精鋭の行政運営を進め、人件費の抑制に努めるとともに、多様化する行政需要にも適切に対応していくため、人材育成にも積極的に取り組んでいく。
平成25年度以降緩やかな増加傾向が続いており、類似団体や県平均を大きく上回っている。公共施設の維持管理費やシステム改修・保守等の委託、指定管理者制度への移行に伴う委託、臨時職員賃金の増加など、今後も高水準が見込まれるため、市民へのサービスを低下させることなく、効率的な施設管理を行い、経費節減に努める必要がある。
類似団体平均値及び全国平均値を上回っており、かつ増加傾向にある。特に、障害者福祉関係経費(通所支援給付費等)が増加し、今後も増加するものと考えられる。児童手当や児童扶養手当はもとより、障害者福祉関係経費は国の施策に連動する部分が大きいが、市単独扶助費の増が歳出を押し上げる要因の一つになっているため、あらゆる角度から見直しを行い、持続可能な財政運営を行っていく必要がある。
類似団体平均値や全国平均値を大幅に下回る水準となっているが、主なものは他会計への繰出金であり、緩やかに増加を続けている。特に、国保財政の悪化に伴う国民健康保険事業特別会計への繰出金や下水道の施設維持管理費として下水道事業特別会計への繰出金が多い。平成30年度から国民健康保険事業は県単位になり、下水道事業は平成31年度から企業会計へ移行するため、それに合わせ、操出金等の適正な執行を図る必要がある。
平成24年度以降、新規補助事業の増加や企業業績悪化の影響を受ける市税等返還金の増加により補助費等は増加を続けており、平成28年度は前年度比で0.7%増加し12.9%となっている。本市の補助費は、もともと広域連合(消防)への負担額が多額となっていることや商工関係での市独自の補助制度を設けていること等により、類似団体平均値や全国平均値を上回る水準となっている。定期的に補助金の見直しを行い、その効果を図りつつ、経費削減に努めていく。
地方債の役割である年度間の収入の調整機能、住民負担の世代間公平の調整機能の主旨に鑑み、交付税措置のある適債事業には地方債を充当しているが、類似団体や県平均と比較しても大幅に下回る良好な状態となっている。
経常収支比率が悪化する中、公債費は良好な状態にあるのに対し、公債費以外が増加している。数値は、類似団体平均値を上回ってはいるが、扶助費や物件費、補助費等の伸びは今後も続き、公債費以外の増加が予想される。経常経費の削減をはじめ、各種事務事業の見直し等により、健全財政の堅持にさらに努めていく。
中央図書館や市体育館をはじめ、建築後30年以上経過している建物が増えてきている。特に一般廃棄物処理施設の減価償却が顕著である。今後は、安全性の確保と長寿命化の推進を図り、施設の効率的な管理運営が必要である。
将来負担比率は発生していない。すなわち、これまでに形成された社会資本の負担の大部分は過去・現役世代が負担済みであり、将来世代に残されている負担は軽いといえる。
将来負担比率については、充当可能な基金や都市計画税などの特定財源等の合計額が多いこともあり、発生していない。実質公債費比率については、標準財政規模の増、公債費の減により年々下がっており、状況は良好と判断できる。今後については、平成28年度に拠点施設(PFI事業)の一括取得等、一時的に大きな市債が発生するため、健全財政を堅持していくため、より長期的視野に立った財政運営が求められる。
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