伊万里市:公共下水道

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経営比較分析表(2020年度)

経営の健全性・効率性について

○経営の健全性について①経常収支比率は109.34%ト改善し、⑤経費回収率は92.92%であるが平均値を上回っており、また、②累積欠損金もなく健全な経営状態にある。③流動比率は平均値を下回っており、これは④企業債の償還に充当しているためである。汚水管の整備が概ね終わっており、資本費平準債の借入が減少傾向にあるため、今後は改善する見込みとなっている。④企業債残高対事業規模比率は平均値より上回っているが、衛生組合との共同化による汚泥処理施設が令和2年度から開始したことにより、⑦施設利用率とともに改善している。○経営の効率性について⑥汚水処理原価は197.87%ト悪化しているが、これは、R2年度から汚泥資源化システムが開始し、それに伴う減価償却費が増加したことによる。汚水処理原価は悪化しているが、伊万里・有田地区衛生組合から汚泥処理に係る負担金を営業収益として受け入れており、実際の原価は悪化はしていないと考えている。⑧水洗化率は全国平均を上回っており、引き続き接続勧奨を行うこととする。以上より、経営は改善しているが、企業債残高が高く、企業債に対する支払利息が負担になっており、経営を圧迫していることから、新たな企業債の発行を抑えるなど企業努力を行っていく必要がある。

老朽化の状況について

①有形固定資産減価償却率、②管路経年化率、③管路更新率ともに平均値を下回っている。令和元年度から公営企業法を全部適用しているが、令和3年度にストックマネジメン計画を策定することとしており、長寿命化を図りつつ計画的に施設の更新を実施する。

全体総括

現状では、経営の健全性・効率性が保たれているものの、使用料収入に対し、地方債償還金が大幅に上回るなど経営経費の削減だけでは改善できない状況となっている。さらに、市街地での整備が終了し、今後使用料の大幅な増加が見込めない状況のなか、老朽化による更新経費の増大や人口減少による収入減など今後の経営を考える上で困難な状況が予想される。今後は、ストックマネジメン計画による長寿命化を視野に入れた施設の更新を行い、かつ、経営指標を活用し分析、改善に努めながら将来にわたり安定した事業の継続が必要である。

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