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基準財政収入額、基準財政需要額ともに増加し、平成27年度単年の財政力指数は前年同値となったが、3ヶ年平均とすると0.57と0.02ポイント減少し、類似団体平均や県平均を下回った。平成27年度から普通交付税の合併算定替の段階的な縮減が始まっており、これに対応して歳出規模を縮小し、交付税に依存した財政運営から脱却するため、平成26年8月に策定した財政計画等に基づき、普通建設事業費の抑制、市債残高の削減、職員数の適正管理、公共施設の再編・長寿命化等に取り組み、持続可能で安定した財政構造の確立に努める。
歳入面では市税や地方交付税、臨時財政対策債等が減少し、歳出面では物件費や繰出金等が増加したため、経常収支比率は前年度比0.7ポイント悪化したが、類似団体平均、全国平均、県平均を下回る比率が維持できた。しかし、今後も経済情勢は先行き不透明であり、税収の増加は期待できず、交付税等も中長期的には縮減が見込まれるなど、一般財源は確実に減少する一方、扶助費等の増加が見込まれるため、引き続き、職員数の適正管理や、公共施設等総合管理計画による施設見直しによる物件費等の削減、繰上償還による公債費負担の軽減により経常経費の抑制に努める。
人件費は微減したものの、社会保障・税番号制度導入に係るIT関連経費や本庁舎管理経費等の物件費が増加し、さらに人口が前年比823人減少したこともあり、人口1人当たりの決算額が増加した。今後も引き続き、職員数の適正管理や公共施設等総合管理計画による施設見直し等により、コストの削減に努める。
指数は前年度96.5から0.5ポイント増えて97.0となったものの、類似団体平均(99.8)や全国市平均(99.1)を下回り、低い水準にある。今後も引き続き一層の給与水準の適正化に努める。
合併後の職員数の適正化の取組が一定目処がついたため、人口千人当たりの職員数は、前年度の7.65人から0.14人増えて7.79人となり、類似団体平均、全国平均、県平均を上回っている。今後も定員適正化計画(平成27年度~平成36年度)による職員数の適正管理を進め、人件費の総額抑制に努める。
公営企業への繰出金は若干増加したものの、元利償還金や一部事務組合への負担金が大幅に減少したことから、実質公債費比率の分子となる数値は前年度から616百万円減少し、前年度の10.0%から1.5ポイント改善した。しかしながら、類似団体平均、全国平均、県平均を上回る数値となった。今後も引き続き、公債費負担軽減に向けた繰上償還や、投資的経費の平準化による計画的な起債などにより、比率の低下に努める。
公共下水道事業特別会計等への公営企業債等繰入見込額の増加などにより「将来負担額」が増加したものの、地方債の償還額等に充当可能な基金の増加など「充当可能財源等」も増加したため、平成27年度も引き続き算定なしという結果になり、類似団体平均、全国平均、県平均を大きく下回った。しかしながら、市債残高、公営企業や一部事務組合への公債費財源負担、職員の退職手当などはいまだ多額であることから、引き続き、公債費負担軽減に向けた繰上償還や、投資的経費の平準化による計画的な起債などにより、持続可能な財政構造への転換に努める。
人件費に充当した一般財源は前年度から41百万円の微増にとどまったが、分母となる経常一般財源(主に地方税や普通交付税)や臨時財政対策債が-552百万円減少し、経常収支比率は前年度から0.4ポイント上昇した。ただし、比率は類似団体平均、全国平均、県平均を下回っている。今後も引き続き、定員適正化計画による職員数の適正管理を進め、人件費の総額抑制に取り組む。
冬季の雪寒対策費は減少したものの、本庁舎管理経費や図書館管理経費が増加したため、経常収支比率は前年度から1.1ポイント上昇した。ただし、比率は類似団体平均と県平均は下回っている。物件費は年々増加傾向にあるため、合併のスケールメリットを活かし、事務事業の整理・合理化や、公共施設の計画的な見直し等を進め、コストの削減に努める。
扶助費に充当した一般財源は前年度から33百万円の微増にとどまったが、分母となる経常一般財源との減少により、経常収支比率は前年度から0.3ポイント上昇した。ただし、比率は類似団体平均、全国平均、県平均を下回っている。今後も扶助費は増加するものと見込まれることから、これに対応する必要な財源を確保するため、財政計画に基づき財政規模の縮小を図り、持続可能な財政構造への転換に取り組む。
国民健康保険特別会計や公共下水道事業特別会計への繰出金が増加したことから、経常収支比率は前年度から0.7ポイント増加し、類似団体平均、全国平均、県平均よりも高い水準となっている。今後も、公営企業会計等における職員数の適正化や適正な料金水準の確保などの経営健全化を進め、普通会計の負担の抑制に努める。
農地・水・環境保全向上対策事業交付金や救命救急センター運営費補助金等が増加したものの、病院事業や上水道事業への負担金が減少したため、経常収支比率は全年度から0.1ポイント改善した。しかし、比率は類似団体平均、全国平均、県平均よりも高い水準で推移している。行政改革大綱とそのアクションプランに基づき、適正な負担・補助のあり方を検証し、段階的に見直しを進める。
これまでの計画的な繰上償還等により、市債残高を着実に削減してきた結果、公債費に充当した一般財源は前年度から682百万円減少し、経常収支比率は前年度から1.7ポイント改善することとなり、類似団体平均、全国平均、県平均を下回る結果となった。今後も、繰上償還による公債費負担の軽減や投資的経費の平準化による計画的な起債によって、経常収支比率の抑制に努める。
人件費、扶助費、物件費、補助費等の全ての項目において経常経費充当一般財源等が増加し、一方で経常一般財源等が減少したことから、経常収支比率は前年度から2.4ポイント上昇した。今後も経済情勢は先行き不透明であり、交付税等も中長期的には縮減が見込まれるなど、一般財源は確実に減少する一方、扶助費等の増加が見込まれるため、財政計画等に基づき、コストの削減に努める。
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