大田原市
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2017年度
2016年度
2015年度
2014年度
2013年度
2012年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2021年度)
財政力
財政力指数の分析欄
平成20年度の0.77をピークに低下し、平成23年度以降は横這い状態が続いている。令和3年度は前年度から0.01ポイント減の0.64であり、増加傾向が続く社会保障経費や市債の償還に伴う需要額の高止まりにより、引き続き類似団体平均及び県内平均を下回っている。市税等収納率の向上や市有財産の有効活用、広告事業等による税外収入など、歳入確保対策に積極的に取り組むとともに、第4次定員適正化計画に基づく定員管理、市有施設の統廃合や指定管理者の導入など歳出削減対策に引き続き取り組み財政の健全化を図る。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常経費について、歳出は職員の地域手当削減等により、人件費が大幅に減少したが、全体では前年度に比べて微減であった。歳入は国県交付金、普通交付税及び臨時財政対策債が大幅に増加したことから、経常収支比率は前年度から7.2ポイント減の89.2%となった。しかし、歳入の増加は新型コロナウイルス感染症に係る国の時限的な措置によるものであり、類似団体平均は下回ったものの、依然として県内平均を上回り財政の硬直化が進んでいることから、市税等収納率の向上などの経常的な収入の確保に取り組むとともに、第4次定員適正化計画に基づく定員管理、市単独補助金の適正化、市有施設の統廃合など経常的な支出の削減にも引き続き取り組み財政の健全化を図る。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人口1人当たりの人件費・物件費等決算額について、近年同様に類似団体平均、全国平均を下回った。また、平成22年度決算から財政状況資料集が開始されたが、初めて県内平均を下回ることとなった。主な要因としては、職員の地域手当の削減(令和3年度限り)及び市立保育園民営化に伴う職員派遣等による人件費及び物件費の減が考えられる。人件費については、第4次定員適正化計画に基づく定員管理による抑制、物件費については、公共施設等総合管理計画に基づく施設の適正配置等による管理費の削減に努める。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
ラスパイレス指数は99.4であるが、本市は、職員の年齢構成にバラつきがあることや短大卒及び高校卒のラスパイレス指数が高い水準にあるため、依然として類似団体平均等を上回っている。今後は、引き続き、定員適正化計画に基づく定員管理を図るとともに、人事評価等の適正な運用に基づく給与査定、各種手当の見直しなどにより、給与の適正化を図る。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
令和3年度は、類似団体平均及び全国平均を下回る職員数となっているが、県内平均を上回っている。今後も、第4次定員適正化計画に基づく定員管理により職員数を抑制するとともに、事務事業のさらなる見直し、ICTの活用や民間委託の推進などにより、行政サービスの向上にも努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
実質公債費比率は、大田原中学校校舎増改築事業に係る地方債元金償還が始まったことなどから、令和3年度単年度比率は6.11%と令和2度単年度比率(5.62%)と比べ0.49ポイント上昇したが、令和3年度の比率として用いる3か年平均は、平成30年度単年度比率(7.89%)との入れ替えにより、前年度に比べ0.4ポイントの減となった。減少傾向ではあるものの、依然として県内平均を上回っているため、引き続き適切な事業実施による事業費の抑制とそれに伴う地方債の発行及び基金等の取崩しの抑制を図り、比率の急激な上昇を抑える。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
将来負担比率は、大田原中学校校舎増改築事業の建設事業費のピークが過ぎ、市債発行額及び市債残高が減少したことに伴い、将来負担額が減少したこと等により前年度比13.0ポイント減の51.9%となった。しかし、類似団体平均、県内平均及び全国平均を大きく上回っており、今後は投資的事業の計画的な実施による地方債発行の抑制に取り組むとともに、財政調整基金などの充当可能基金への積立など、充当可能財源の増加を図り、財政の健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2021年度)
人件費
人件費の分析欄
令和3年度は、職員の地域手当の削減(令和3年度限り)及び市立保育園民営化に伴う職員派遣等により、前年度比2.9ポイント減の21.5%となった。類似団体平均、県内平均及び全国平均を下回っており、今後についても、第4次定員適正化計画に基づく定員管理、時間外勤務の抑制による手当の削減、人事評価に基づく給与査定、民間委託の推進などを継続して実施し、人件費の削減に努める。
物件費
物件費の分析欄
物件費に係る経常収支比率は、令和3年度は、市有施設の休館による管理費の減少、市立保育園の民営化による運営費の減少等により、前年度比1.3ポイント減の13.7%となり、類似団体平均、県内平均及び全国平均を下回った。近年、市有施設における民間委託や指定管理者制度の導入による職員人件費から委託料へのシフトなど、物件費が増加傾向にあるため、施設の適正配置などにより管理費の削減を図るなど、物件費の更なる抑制に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費は社会保障費が増加傾向のために経常的な支出は増加したものの、扶助費に係る特定財源(過年度国県支出金)も増加したため、経常経費充当一般財源が減少し、経常収支比率は前年度比0.9ポイント減の9.9%となった。昨年に引続き類似団体平均を上回っており、今後も社会保障費の更なる増加が予想されるため、引続き社会情勢などの変化に順応した住民サービスを実施する一方、資格審査等の適正化や、市単独事業の見直しなど扶助費総額の抑制に努める。
その他
その他の分析欄
その他に係る経常収支比率は、令和2年度に下水道事業が特別会計から公営企業会計に移行したことに伴い繰出金が大幅な減額となった影響により、令和3年度についても類似団体平均は上回ったものの、県内平均及び全国平均を下回った。今後も各特別会計において、適正な収入の確保や経費の節減をおこない本来の独立採算の原則に沿った運営を行うことで繰出金の抑制を図るとともに安定した事業実施に努める。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等に係る経常収支比率は、前年度比0.7ポイント減の16.1%となったが、金額では前年度から約109,764千円増加している。類似団体内平均、県内平均及び全国平均を上回っており、その主な要因は、一部事務組合への負担金、市の出資する法人や各種団体への補助金が多額であることが挙げられる。今後、市単独補助金について、公益性や必要性、費用対効果などの観点から検証し、適正化を図るとともに、より一層の削減に努める。
公債費
公債費の分析欄
令和3年度は前年度比0.4ポイント減の17.4%であったが、合併後に実施した事業等に伴う合併特例債などの影響により、類似団体平均、県内平均及び全国平均を上回っている。今後も、令和元年度まで実施した庁舎復興再整備事業や令和4年度まで実施した大田原中学校校舎改築事業など大規模事業に伴う地方債償還が予定されており、高い水準で推移が予想されるため、事業の優先度、緊急度などを精査し地方債の発行額を最小限に抑え、公債費の抑制に努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外の経常収支比率は、前年度比6.8ポイント減の71.8%であり、類似団体平均、県平均及び全国平均を下回った。その要因としては、人件費、物件費、扶助費及び繰出金に係る経常経費充当一般財源の減少が挙げられる。例年、扶助費及び補助費等については、類似団体平均等に比べ高い傾向にあるので、扶助費は資格審査の適正化や市単独事業の見直し、補助費等は市単独補助金の適正化を図り、より一層の経常経費の削減に努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)
目的別歳出の分析欄
歳出決算総額は住民一人当たり482,000円となっており、前年度比143,804円の減となっている。減額の大きな要因としては、総務費の大幅な減額であり、令和2年度に行った特別定額給付金給付事業による影響が大きくなっている。令和3年度決算は、総務費以外にも令和2年度決算から大幅に減額している項目が多く、衛生費、商工費、土木費、消防費及び教育費が該当する。主な要因は、衛生費は広域クリーンセンター大田原の基幹的設備改良事業等に伴う一部事務組合負担金の減、商工費は新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金事業として行ったおおたわら応援チケット事業費の減、土木費は各種道路改良事業費の減、消防費は防災情報伝達システム整備事業費及び那須地区消防組合負担金の減、教育費は大田原中学校校舎増改築事業費及びGIGAスクール構想に伴う事業費の減である。大幅に増加している項目は民生費のみであり、主な要因は新型コロナウイルス感染症に係る施策の子育て世帯等臨時特別支援事業及び住民税非課税世帯等臨時特別支援事業の臨時的な事業費の増であるが、それらの事業を除く子育て支援や障害者、高齢者などの支援に係る経常的な経費も依然として増加傾向となっており、今後も民生費に係る扶助費の増加が見込まれるが、引き続き社会情勢などの変化に順応した住民サービスを実施する一方、資格審査等の適正化や、市単独事業の見直しなど扶助費総額の抑制に努めていく。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は住民一人当たり482,000円となっており、前年度比143,804円の減となっている。減額の大きな要因としては、補助費等の大幅な減額であり、令和2年度に行った特別定額給付金給付事業による影響が大きくなっている。その他減少の大きい項目としては、普通建設事業費が挙げられる。普通建設事業費については前年度比34,481円減の住民一人当たり27,965円となっているが、類似団体平均等を大きく下回っている。減少の要因としては、大田原中学校校舎改築事業や防災情報伝達システム整備事業等の大規模な建設事業費の減や各種道路改良事業費の抑制を行ったことが挙げられる。今後は、大規模な建設事業のピークが過ぎたことにより、普通建設事業費は大幅に増加はしない見込みであるが、事業の優先度や緊急度を勘案し計画的に事業を実施していく。なお、扶助費については、前年度比22,864円増と大幅な増加となり、住民一人当たり126,675円であり、類似団体平均等を大きく上回っている。主な要因は新型コロナウイルス感染症に係る施策の子育て世帯等臨時特別支援事業及び住民税非課税世帯等臨時特別支援事業の臨時的な事業費の増によるところが多いが、それらの事業を除く子育て支援や障害者、高齢者などの支援に係る経常的な経費も依然として増加傾向となっており、今後も扶助費の増加が見込まれるが、引き続き社会情勢などの変化に順応した住民サービスを実施する一方、資格審査等の適正化や、市単独事業の見直しなど扶助費総額の抑制に努めていく。また、積立金については、前年度比9,003円増の住民一人当たり15,145円となっている。増額の主な要因としては、決算余剰金の一部を財政調整基金に積立てたことや基準財政需要額に算入された臨時財政対策債償還基金費相当分を減債基金に積立てたためである。
実質収支比率等に係る経年分析(2021年度)
分析欄令和3年度は、国県交付金、普通交付税及び臨時財政対策債の歳入が大幅に増加したことや各種事業費の縮小に伴う歳出の減により、実質収支額が前年度比約18.6億円増、標準財政規模に占める割合では9.23ポイント増の15.65%となり、実質単年度収支についても標準財政規模に占める割合では8.70ポイント増の10.95%となっている。財政調整基金残高は、実質収支の黒字拡大に伴い、取崩しを行うことなく歳出余剰金を積立てることができたため、前年度比で増加している。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2021年度)
分析欄令和3年度においても、全ての会計で黒字となっており、今後も歳入歳出予算の適切な執行に努め、一層の財政健全化を図っていく。一般会計においては、国県交付金、普通交付税及び臨時財政対策債等の歳入が大幅に増加したために黒字額が増加した。介護保険特別会計においては、保険給付費の増加及び一般会計から介護保険特別会計へ一部事業を移行したことにより歳出が増加し、黒字額が減少している。
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実質公債費比率(分子)の構造(2021年度)
分析欄前年度と比べ、実質公債費比率の分子のうち「債務負担行為に基づく支出額」、「組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担金等」及び「公営企業債の元利償還金に対する繰入金」が大幅に減少したが、「元利償還金」の増加額を超えなかったため、プラス項目は増加となった。マイナス項目である「算入公債費等」は微減したが、プラス項目増が上回っており、トータルで分子の数値は増加した。今後も引き続き、地方債発行の抑制を図り、実質公債費比率の改善に努める。
分析欄:減債基金満期一括償還地方債償還の財源として減債基金への積立は行っていない。
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将来負担比率(分子)の構造(2021年度)
分析欄将来負担比率の分子のうちプラス項目である「組合等負担等見込額」が増加したが、「地方債の現在高」及び「公営企業債等繰入見込額」が大きく減少したため、将来負担額が減少した。マイナス項目である「基準財政需要額算入見込額」も減少し、分子合計では減となった。今後は大規模建設事業が減少する見込みとなっているが、事業の計画的な実施や見直しを進めるとともに、財政調整基金等の充当可能基金への積立により財源の確保を図り、財政の健全化及び後世代への負担軽減に努める。
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基金残高に係る経年分析(2021年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)財政調整基金については、合併算定替の縮減による普通交付税の減額などによる財源不足を補うため取崩しを行っており減少傾向にあったが、令和3年度は国県交付金、普通交付税及び臨時財政対策債等の歳入が大幅に増加したことにより決算余剰金が多く、その一部を積立てたために増加した。減債基金については、平成29年度に財源不足を補うため償還に係る財源として取崩しを行った結果、基金残高が12百万円となり、平成30年度から令和2年度までは取崩しも積立ても行わなかったため増減がなかったが、令和3年度は基準財政需要額に算入された臨時財政対策債償還基金費相当分を積立てたため、増加した。その他特定目的基金については、後年度の財政需要のために全体的に積み立てを行ったことにより増加している。(今後の方針)少子高齢化の進行による社会保障費の増加や、公共施設の老朽化対策など経常経費の増大により財源不足が見込まれ、財政調整基金や各特定目的基金の取崩しにより対応せざるを得ない状況が予想されるが、事務事業や補助金等の見直しなどにより財源不足を圧縮し、可能な限り収支均衡を図ることで財政調整基金及び特定目的基金からの取崩しを抑制し残高を維持していく。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)取崩を行うことなく、決算余剰金の一部(3億円)を積立てため、前年度から基金残高が増加した。(今後の方針)事務事業や補助金等の見直しなどにより財源不足を圧縮し、可能な限り収支均衡を図ることで財政調整基金の年度末残高10億円以上を目標に年度間の財政調整機能の維持に努める。
減債基金
減債基金
(増減理由)取崩しを行うことなく、基準財政需要額に算入された臨時財政対策債償還基金費相当分を積立てたため、前年度から基金残高が大幅に増加した。(今後の方針)今後、公債費については緩やかに減少していく見込みであり、償還等の財源として減債基金の積み立てを行う財政計画は無いが、将来的に大規模な事業を実施することとなった場合などを想定し市債の適正な管理を行うことができるよう、収支の状況等を見ながら積立を検討していく。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)積立額が多い上位5つの基金・スクラム基金・・・高齢者等の保健福祉の増進と地域福祉の向上に資する事業に要する経費・公共施設整備等基金・・・公共施設の整備等に要する経費・合併振興基金・・・市民の連帯の強化及び地域の振興に要する経費・奨学基金・・・奨学資金の貸与に関する事務の円滑かつ効率的な実施に要する経費・あすなろ基金・・・児童生徒の表彰と青少年の国内外の交流に関する事業に要する経費(増減理由)各特定目的基金は、設置目的に応じた事業の実施に係る財源として取崩しを行っており、全体的に減少が続いていたが、令和3年度は全体的に積立てを行ったために基金残高が増加した。スクラム基金は、高齢者保健福祉に係る後年度の財政需要に備え積立てを行ったために増加しており、合併時の水準まで戻った。また、公共施設整備等基金は、平成29年度から平成30年度まで実施した庁舎復興再整備事業及び令和元年度から実施している大田原中学校校舎増改築事業の実施に伴い取崩しを行っていたが、今後、公共施設個別施設計画等に基づき公共施設の老朽化対策を行うために積立を行っており、増加している。合併振興基金は地域の振興に係る事業として各地域で行われている祭りの開催費などに係る財源として取崩しを行っており減少しており、令和4年度末にはすべて取崩しを行う予定である。(今後の方針)その他の特定目的金について、設置目的に関連した事業の実施に係る財源として取崩しを行うことが見込まれるが、収支の状況等に応じ積立てを行い、基金残高の維持に努めていく。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
本市の有形固定資産減価償却率は、全体としては平均を下回って推移しているが、更新を行った比較的新しい施設と老朽化が進んでいる施設の両極端となっていることから、公共施設等総合管理計画及び個別施設計画に基づき、適正な管理や更新、統廃合等を進めていくことが重要である。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
債務償還比率は、平成17年に合併し、多額の合併特例債の借入れを行ってきたが、合併特例債の償還が終わるものが増え、地方債残高が大幅に減少したため、類似団体平均を下回る水準となった。今後も、事業の計画的な実施等により、地方債の発行額の抑制に取り組み、比率の減少を目指す。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
令和3年度の将来負担比率は、地方債残高が大幅に減少したことにより、前年度と比較して大幅に下回った。有形固定資産減価償却率は、類似団体に比べて低いものの、老朽化が進んでいる施設も多くあるため、公共施設等個別施設計画等に基づき適正な管理や更新、統廃合等を進めながら、今後の公共施設の老朽化対策に備えた財政健全化に引続き注力する必要がある。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
実質公債費比率、将来負担比率ともには令和2年度に比べ下降したが、類似団体内平均値を大きく上回っている。普通交付税措置率の高い地方債の発行などを行い、将来負担の軽減に努める。
施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)
施設情報の分析欄
認定こども園・幼稚園・保育園の有形固定資産減価償却率は、令和2年度まで平均を下回っていたが、令和3年度に比較的新しい保育園1施設を民間へ譲渡したことから、減価償却率は上昇した。それにより、一人当たり面積はさらに減少したことから、少子化や子育てニーズを踏まえた整備等が必要である。学校施設の有形固定資産減価償却率は、大規模改修や建替え、少子化に伴う統廃合等により老朽化した校舎の廃止等を進めることで、これまで類似団体・全国平均より低い水準で推移してきたが、思うように老朽化による改修等が進められていないため、類似団体平均を超えることとなった。また、学校施設一人当たりの面積は、統廃合を行っているが、地域事情による統合の限界や、少子化、過疎化等の進行もあり高い水準で推移している。公営住宅は、計画的に改修等を進めてはいるが、昭和期に建築された施設が多く老朽化が激しいため、政策空き家として廃止を行い取壊しを含め総量の適正化を段階的に進めているところである。公民館も全体的に老朽化が進んでいることから、地区によっては今後の人口変動により施設の更新や統廃合等を含めた適正化を進める必要がある。
施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)
施設情報の分析欄
図書館の有形固定資産減価償却率は、平成25年に市内複合施設内に整備、移転した図書館があるため、類似団体・全国平均と比べ低い水準で推移している。一般廃棄物処理施設の有形固定資産減価償却率は、施設の改修を行ったことで、償却率は下降したが、類似団体の水準は上回っている。また、一人当たりの有形固定資産額が高いことから、広域連携等による施設の適正化についても引き続き検討する必要がある。体育館・プールの有形固定資産減価償却率は、平均を大きく上回って推移してることから廃止を含めた改修等を早急に進める必要がある。また、一人当たり面積についても平均を上回っているため、近隣公共団体との連携も視野に入れ、施設総量の適正化を検討する必要がある。保健センター・保健所は、令和3年度に施設の売却を行ったため、償却率は未記載となっている。福祉施設の一人当たり面積は平均より低く、今後、高齢化の進行等により利用者の増加が見込まれることから、複合化による施設面積の確保や適正化を図る必要がある。庁舎については、新庁舎建設に伴い有形固定資産減価償却率は平均を大きく下回っているが、支所・出張所を含め計画的に修繕を行っていく必要がある。
財務書類に関する情報①(2021年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が令和2年度(141,877百万円)から316百万円減少し、141,561百万円となった。資産総額のうち、有形固定資産の割合が92%となっており、これらの資産は将来の維持更新等の支出を伴うものであることから、公共施設個別施設計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど公共施設の適正管理に努める必要がある。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は、令和2年度から2,691百万円減少の28,472百万円となった。そのうち、人件費等の業務費用は14,160百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は14,312百万円であり、いずれも前年度と比較して減少した。特に補助金等が2,450百万円減少の7,489百万円となっている。純行政コストは7,684百万円減少し、30,573百万円となった。減少の主な要因は、新型コロナウイルス感染症関連経費が前年度に比べて5,627百万円減少したためである。新型コロナウイルス感染症対応によりコストが大きく上昇した令和2年度を除くと、純経常行政コストはほぼ横ばいで推移している。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源は、前年度と比較して減少したものの、純行政コストも大きく減少したため、本年度差額は1,256百万円となり、純資産残高は1,334百万円の増加となった。
4.資金収支の状況
一般会計等において、業務活動収支は補助金等支出の減少を要因として、令和2年度から2,819百万円増加の4,788百万円となり、公共施設等整備費支出が、前年度実施した中学校増改築事業等の大規模な建設事業が減少したため、投資活動収支は▲1,414百万円となっている。財務活動収支については、地方債償還支出が地方債の発行額を上回ったことから、1,549百万となっており、本年度末資金残高は前年度から1,825百万円増加し、3,158百万円となった。
財務書類に関する情報②(2021年度)
1.資産の状況
住民一人当たりの資産額は類似団体平均値を上回っているが、資産の維持管理コストが必要となることから、資産規模の適正化に努める必要がある。有形固定資産減価償却率は類似団体平均を下回っているが、老朽化した施設も多いため、公共施設等総合管理計画に基づき適正な管理を実施する必要がある。
2.資産と負債の比率
純資産比率は、令和2年度と比較して、1.1%上昇した。数か年の傾向を見ると、ほぼ横ばいで推移している。将来世代負担比率については、類似団体平均値を下回っており、引続き計画的な地方債の発行を行う等、将来世代の負担減少に努める。
3.行政コストの状況
住民一人当たりの行政コストについては、令和2年度に比べて10.7万円減少した。要因として、経常費用の減少や新型コロナウイルス感染症関連経費による臨時損失が減少したことが考えられる。類似団体平均値を下回っているものの、増加傾向であり、事業の見直し等により経常費用の抑制を図る必要がある。
4.負債の状況
住民一人当たりの負債額は令和元年度に比べ2.2万円減少し、類似団体平均値も下回っている。今後も将来負担軽減のため、適切な地方債の発行に努める。基礎的財政収支は前年度に比べて4,358万円増加し4,392百万円となっている。業務支出が減少したことにより、業務活動収支が大幅に黒字となったことに加えて、建設事業等の公共施設等整備費支出が前年に比べて2,209百万円減少し、投資活動収支の赤字幅が縮小したためである
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は類似団体平均値を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっている。施設の維持コストとのバランスを考慮しながら、施設利用料等における受益者負担の適正化を図る必要がある。
類似団体【Ⅱ-0】
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