経営の健全性・効率性について
本決算による経営面については、①経常収支比率及び⑧有収率を除けば、類似団体の平均値を上回っており、概ね経営の健全性は保たれていると考えます。近年、経営が良好でなかった要因は、大規模な施設更新が重なったことによるもので、その対策として、H28年度からの大幅な経費削減、H30年度の料金改定を実施したことにより、今後は飛躍的に改善するものと考えています。企業債についても大規模事業後は、借入を抑制しています。また、本町の永年の課題である有収率については、未だ全国平均を大幅に下回っており、このことが不要な経費を膨らませている面もあるため、今後の最重要事業として、老朽管の更新を積極的に行い、有収率の改善を図り健全な経営に努めていく必要があります。
老朽化の状況について
老朽化の状況については、管路経年劣化率からもわかるとおり、管路の老朽化が深刻であると同時に更新率も平均値を大幅に下回っています。このことは、近年は経営が宜しくなかったため、ハード事業を抑制していたことによるものです。経営面にも記載していますとおり、H30年度に料金改定を行ったことで、これまで進まなかった管路更新については、最重要事業として取り組むことが可能になるため、今後は、管路劣化率や有収率の向上に努めてまいりたいと考えています。
全体総括
経営状況は、近年と比較すると概ね改善しております。料金改定により次年度以降は当分の間、安定した経営を行うことができると見込んでおり、この期間に出来るだけ水道事業の課題解決に努めてまいりたいと考えております。今年度(30年度)に策定する経営戦略の数値をみても、平成40年度までは健全経営が図られる見通しで、この経営戦略を定期的に見直すことで、将来にわたり健全経営が可能となるものと考えております。今後は、近隣市町や県とも情報交換を図りながら互いに連携し、水道事業全体の課題解決に向けて取り組んで参りたいと考えています。