経営の健全性・効率性について
平成25年度から経常経費の節減、起債償還額の減少、27年度の料金改定などの経営改善策により、黒字経営に好転している。しかし、依然として累積欠損金比率は類似団体平均値を大きく上回っている。今後は、施設の維持管理、点検を充実させることによって施設等を長寿命化させ、また新規地方債の発行を抑制し、企業債償還額を減少させるなどの経営努力によって累積欠損金の解消に努める必要がある。効率性の面では、有収率が類似団体平均値を上回っており、安定した収益に結びついている。(平成29年度については、寒波による水道管の凍結・漏水により有収率が低下した。)今後も引き続き維持管理に努め、効率性を高める必要がある。
老朽化の状況について
有形固定資産減価償却率は、類似団体平均値を若干上回っているが、管路経年化率は、類似団体平均値を大きく下回っている。管路更新・耐震化計画により老朽化対策を行っているが、今後は長寿命化を検討し、財政状況をみながら更新していく必要がある。
全体総括
経営の健全性については、単年度収支において黒字化したことによって確保されているが、多額の累積欠損金があり、経営状況は必ずしも健全とはいえない状況にある。この累積欠損金を解消するため、現在策定中の経営戦略に基づき、経営の効率化によるコスト縮減や料金改定による利益創出等による財政運営を行っていく必要がある。