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財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
近年においては連続した伸びを見せていたものの、平成21年度をピークに減少に転じ、平成22年度については前年度を0.3ポイント下回った。税収については、今後も伸びが見込めない状況であることから、人件費の削減や事務事業の見直しといった歳出削減策を進めるとともに、町税の滞納整理強化や企業誘致の実現など自主財源の確保に努め、財政基盤の強化を図る。
経常収支比率については前年度対比4.9ポイント減の81.0となり、3年連続の減少となった。また、類似団体と比較しても4.6ポイント下回っている。減少した主な要因としては、歳入において普通交付税が大きく増加したこと及び歳出において一部事務組合負担金等の補助費が減少したことがあげられる。しかしながら、今後においても社会保障関係経費や扶助費の増加が予想されるため、自主財源確保や人件費抑制、事務事業等の見直し等経常経費の削減を計画的に進めることで財政運営の効率化を図り、経常収支比率の更なる改善を目指す。
「歳入に見合った歳出」への財政構造の転換を図るため、人件費・物件費等の削減を図っているが、平成22年度については国の施策である緊急雇用創出事業により物件費が増加したこと及び人口が減少していることから、前年度比で2,732円増加している。類似団体と比較して低く抑えられている状況ではあるが、今後においては指定管理料など物件費の増加も想定されることから、行財政改革への取組みを強化するなど歳出全般の抑制を図り、健全財政維持に努める。
平成22年度は91.8となり、前年度と比較して1.3ポイント増加しているが、これは経験年数階層内における職員の分布が変わったためである。類似団体と比較して4.8ポイント下回り、依然として低い水準を保っていることから、今後も国・県・地域の民間企業等の給与の状況を踏まえ、より一層の給与の適正化を図る。
定員適正化計画に基づき職員数の削減に取り組んできたことから、近年においては減少傾向であったが、平成22年度においては人員削減がほぼ完了したことや人口の減少などから0.14ポイントの増加となった。今後においても、住民サービスを低下させることなく、計画的な定員管理を実施し、指数の改善を図る。
実質公債費比率については前年度対比1.1ポイント減の9.9となっており、類似団体と比較して1.3ポイント下回っている。減少した要因としては、公営企業繰出金や一部事務組合負担金における準元利償還金の減少及び基準財政需要額算入公債費の増加などがあげられる。しかしながら、公共下水道事業への公債費財源繰出が依然として多額を占めていることから、今後においても定期的な下水道使用料改定や事業計画の見直しを行うとともに、普通会計においても可能な限り新規地方債の発行を抑制するなど、地方債に依存しない財政運営を目指す。
将来負担比率については前年度対比3.9ポイント減の37.9となっており、類似団体と比較して15.8ポイント下回っている。減少した要因としては、充当可能基金及び基準財政需要額算入見込額等の充当可能財源が増加したためであるが、臨時財政対策債発行額の増加により地方債現在高が増加している状況であることから、今後においても地方債の発行をできる限り抑制し、また、歳出削減等により財政調整基金等の残高を増加させることで、更なる健全化を図る。
賃金や一部事務組合負担金のうちの人件費相当負担分といった人件費に準ずる費用まで含めた人件費合計(別資料)を類似団体平均と比較すると、人口1,000人当たり職員数については0.08人多いが、給与・手当の水準等がラスパイレス指数-4.8と低いため、人口1人当たり決算額は類似団体平均より5,028円低い67,119円に抑えられている。しかし、経常収支比率の比較では、人件費に準ずる経費(賃金等)を除いて比較したにもかかわらず、類似団体を1.2%上回る25.4%という結果になっている。これは、類似団体平均と比較し人件費は抑制しているが、町税等の経常一般財源収入が類似団体より少ないため経常収支比率が高いということである。今後においては、集中改革プランに基づく人件費削減策を継続して進めるとともに、町税の徴収強化や企業誘致の実現など経常一般財源の確保に努めていく。
物件費の経常収支比率については、これまでも物件費の削減に取り組んできたことなどから類似団体平均14.2%と比較し、4.3%低く抑えられた9.9%となっている。今後においては指定管理者制度の活用など物件費の増加も考えられることから、従来の物件費削減策を継続し、なお一層の物件費削減を図っていく。
扶助費の経常収支比率については近年減少傾向であったが、平成22年度においては0.3%増の5.2%となったものである。その要因としては子ども手当の創設に伴い地方負担額が増加したためである。扶助費については増加傾向が続いているところであり、今後においても乳幼児医療費や保育所関係経費などの少子化対策としての児童福祉費の増が見込まれる。削減が難しい扶助費ではあるが、単独事業の見直しを行うなど適正化を図っていく。
その他の経常収支比率については、繰出金、維持補修費、投資及び出資金・貸付金の経常収支比率の合計であるが、繰出金がその95.8%を占めている。繰出金については、事業費の削減等により下水道事業への繰出金は減少傾向にあるものの依然高い水準にとどまっており、医療費に係る繰出金も今後増加していくものと想定される。さらには、平成21年度から工業用地等造成事業特別会計に対して事務費繰出を実施している。平成22年度は15.8%と前年度と比較して0.9%減少してはいるが、依然としてして類似団体平均を大きく上回っているため、今後においては定期的な下水道使用料の見直しや工業用地の早期売却の実現など繰出し金の圧縮に努力していく。
補助費等の経常収支比率については、類似団体平均を上回る状況が続いていたが、平成22年度においては前年度比で1.8%改善し、類似団体平均を0.3%下回る11.9%となっている。これは、一部事務組合に対する消防費負担金が負担割合算出方法の変更により減少したためである。しかしながら、本町の場合は上記消防費の他、葬祭、ごみ処理、し尿処理等といった業務を一部事務組合で行っていることから、一部事務組合への負担金が補助費全体の8割以上を占めており(経常的なものに限る)、負担額も大きくなっている。今後においては負担金の更なる削減に努めるとともに、各種団体の運営費補助の見直しなども図りながら補助費等の削減を進め、経常収支比率の改善を図る。
公債費の経常収支比率については、以前から起債抑制策を図ってきたことなどから類似団体を3.0%下回る12.8%となっている。しかしながら、公債費に準ずる費用(一部事務組合負担金や公営企業などへの繰出金に含まれる公債費に充てた分)まで含めた公債費は、人口1人当たり決算額としては16,119円と類似団体を3,820円、率にして19.2%下回っているものの、下水道事業などの公営企業債の償還に充てるための繰出金などの関係から、実質公債費比率については類似団体平均から1.3ポイント減の9.9%にとどまっている。今後においては、事業の厳選により起債の抑制を図るとともに下水道使用料などの見直しを定期的に行うなど、普通会計からの繰出金の削減を図り実質公債費比率についても更なる改善を図っていく。
公債費以外の経常収支比率については減少傾向が続いているところであり、平成22年度においては類似団体平均を1.6%下回る68.2%となったものである。公債費及び公債費以外においても類似団体平均を下回ったことから、今後も行財政改革を継続し、経常収支比率の更なる改善を図っていく。
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