経営の健全性・効率性について
①経常収支比率は、初めて100%以下となり収支が赤字であることが示されている。減少した主な理由はその他営業収益(施設提供対価料)の減少によるものである。料金回収率も低い事から、今後料金改定を含めた経営改善に向けた取り組みが必要である。②累積欠損金比率は、毎年度0%であるので経営が健全であることが示されている。③流動比率は、100%以上であることが必要であり、短期的な債務に対する支払能力は良好である。④企業債残高対給水収益比率は、類似団体平均値、全国平均値を大きく下回っており健全経営であることが示されている。今後も起債に頼らない財政運営に努める。⑤料金回収率は、100%を下回っている。消費税導入時から消費税を転嫁しておらず、増税するたびに基本料金が安くなったことが主な要因であると思われる。⑥給水原価は、全国平均値は上回っているが、類似団体と比較し若干下回っている。今後効率的な運営を図るよう努める。⑦施設利用率が大幅に低い理由として、事業認可当初の配水量に米軍基地が見込まれていたことによる。現在は米軍基地内のごく僅かな限られた施設にのみ給水を行っているため当該値が低く算出されている。平成29年度の値については、例年どおりであり問題ないと考える。⑧有収率が高率となった理由について、平成29年6月に沖縄県企業局の分岐点量水器が雷害により故障し、その後の約半年間の配水量が認定水量(4,5月の配水量の平均値)となり、配水量が減ったため。
老朽化の状況について
・管路経年化率及び管路更新率については、法定耐用年数を向かえる前に管路更新を行っており、適正な維持管理に取組んでいる。
全体総括
分析により、経常収支比率が初めて100%以下となり収支が赤字であることが示された。減少した主な理由は米軍基地からの収益である施設提供対価料の減少によるものである。料金回収率も低い事から、今後は経営戦略を策定し、併せて料金改定を含めた経営改善に向けた取り組みを行う必要がある。