経営の健全性・効率性について
H30年度に料金改定(17.4%増:20㎥/月)を行ったことにより、本決算の経営面の数値は有収率を除けば、飛躍的に改善しており、良好な決算状況であると考えます。現在、企業債については借入を抑制しており、企業債残高対給水収益比率において、企業債残高は減少傾向にあります。今後は必要な更新事業については、適切な投資規模を考慮しながら実施していきます。また、有収率については、前年度から減少しており、全国平均値をも大幅に下回っていることから、今後の最重要事業として老朽管の更新事業を行ない、有収率の改善を図っていく必要があります。なお、本分析表では把握できませんが、本水道事業の固定資産に対し、現金の保有が少ないものと考えており、今後は決算の数値に惑わされないよう、慎重な経営を行っていくことも必要です。
老朽化の状況について
老朽化の状況については、管路経年化率からもわかるとおり、管路の老朽化が深刻であり、このことが有収率の低下に繋がっています。料金改定により収益が増加し、管路更新を行ったことで、管路更新率は大きく改善されており、今後も同規模の更新を行い、管路経年劣化率の向上を図っていきます。
全体総括
全体的に決算による経営状況はおおむね良好でありますが、有収率の向上など、将来にわたり強靭な水道を築いていくための課題は多岐にわたります。今後は、平成30年度に策定した経営戦略の数値を毎年精査しながら、課題解決に努めてまいります。また、強靭な水道となるよう、近隣市町や県とも情報交換を図りながら互いに連携し、様々な事業に取り組んで参りたいと思います。