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景気の回復による町民税の増収、税率改正による軽自動車税の増収等により、地方税が増加となったが、地方消費税交付金が同程度減少したことから指標は横ばいで推移している。本町の基幹産業は農業であり、商工業等の企業進出も少ないため、自主財源に乏しい。また、福祉に係る財政需要も増加しているため、類似団体を下回っている。ここ数年は、ふるさと納税が増加し続けているが、臨時的なものであり、企業誘致や子育て支援等による定住促進、健康づくり等の施策を推進するとともに、税収の収納率向上等による自主財源の確保に努める。
人件費及び公債費等の抑制により類似団体平均を8.5ポイント下回っているが、保育所運営費補助や障がい者への扶助費等の福祉関係経費の増加により、比率は悪化してきている(対前年度比1.6ポイント上昇)。今後も、事務事業の見直しを更に進めるとともに、すべての事務事業の優先度を厳しく点検し、優先度の低い事務事業については計画的に廃止・縮小を進め、経常経費の削減に努める。
類似団体と比較して人件費・物件費等が低くなっている。その要因としては、退職者不補充により職員数を削減してきたこと、ごみ処理・消防等の業務を一部事務組合で行なっていることがあげられる。しかし、一部事務組合への負担金には人件費や物件費に充てられるものが多く、それを加えると1人当たりの金額は増加する。今後も職員の定数管理を適切に行うとともに、事業見直しによるコスト削減にも努める。
昨年より1ポイント低下し、類似団体平均を0.2ポイント上回っている。人事評価による昇給制度を導入し、職員の能力等を勘案した処遇を行なっているが、今後も国及び近隣自治体の状況を注視し、ラスパイレス指数の急激な上昇を招くことがないよう適正な給与水準を保っていく。
集中改革プランによる職員数の削減を100%実施し、その後においても採用抑制を実施し総職員数を削減してきた。その結果、類似団体平均の半分の職員数となっている。しかしながら、住民サービスの維持向上及び職員の過重労働並びに災害等の非常時体制の確保の観点から、今以上の職員削減は難しいものと考えている。
両筑平野用水二期事業負担金を、平成25年度において平成17年度からの9年分を一括して負担したことにより3ヵ年平均が増加していたが、今回この平成25年度分が3ヵ年平均から外れたため、前年度に比べて2.2ポイント低下した。しかし、今後については学校改修や観光整備に係る起債が必要となっており、償還額の増加が見込まれる。大規模な起債を抑制するとともに、交付税に算入される地方債の活用に努める。
将来負担比率がなしとなった主な要因としては、多額の起債(臨時財政対策債を除く)を発行してないことや、下水道事業がほぼ完了したことによる下水道事業債繰入見込額の減少及び一部事務組合の地方債現在高の減少による負担等見込額の減少する中で、財政調整基金等の充当可能基金が多いことがあげられる。今後も公債費等義務的経費の削減を中心とする行財政改革を進め、財政の健全化に努める。
人口あたりの職員数が類似団体と比較して低く、経験年数の長い職員が定年により退職し、その補充により若手職員が増加したため、類似団体平均を5ポイント下回っている。また、平成28年度は、前年度発生した早期退職者に対しての退職手当特別負担金等がなかった(対前年度比0.8ポイント低下)。今後も職員の給与及び定数の適正な管理に努めていく。
物件費に係る経常収支比率が1ポイント上昇している要因は、文化会館音響・照明設備リース料、ふるさと応援寄附金事業委託料の増加があげられる。また、景気の回復による民間業者の人件費の増加により、委託料の増加が見込まれる。行財政改革や事業の見直し等により、旅費、需用費、委託料等の抑制をしてきたが、今後も更なるコスト削減や業務改善を図る必要がある。
扶助費に係る経常収支比率が類似団体平均を4ポイント上回り、かつ上昇傾向にある要因として、児童手当、高齢者・障がい者に係る扶助、保育所運営費補助等が増加していることがあげられる。扶助費の決算額は年々増加傾向にあり、今後も子育て支援や高齢化対策の実施により増加すると予想される。
その他に係る経常収支比率が0.4ポイント上昇した要因として、後期高齢者医療特別会計への繰出金の増加があげられる。しかし、その他の特別会計への繰出金については、ほぼ減少しており、類似団体平均も3.5ポイント下回っている。医療給付費や介護保険給付費は増加が見込まれるので、医療費の抑制・介護予防のための施策に取組み、普通会計の負担額を減らすよう努めていく。
補助費等に係る経常収支比率が類似団体平均を0.8ポイント上回っている要因として、一部事務組合への負担金や地域コミュニティに対する交付金等があげられる。平成28年度は、プレミアム商品券発行補助金等の減少が大きかったが、社会保障関係経費については年々増加している。今後も、高齢化の進展などによりこの傾向は続くことが見込まれるため、事業の見直し、介護予防の推進等により、経費の縮減に努めていく。
減少傾向にあった公債費に係る経常収支比率が0.9ポイント上昇した要因として、平成24年度借入分の臨時財政対策債等の償還開始による元利償還金の増加があげられる。大規模な起債の抑制により、類似団体平均を4.1ポイント下回っているが、学校等の改修に係る起債により、償還額の増加が見込まれる。臨時財政対策債の起債が年間起債額の大半を占めており、起債総額が膨らまないよう、起債依存型の大規模公共事業を精査し、起債を必要最小限度に抑える必要がある。
公債費以外に係る経常収支比率は類似団体平均を4.4ポイント下回っているが、昨年度と比較して0.7ポイント増加している。今後も行財政改革や事業の見直し等を進め、経常収支比率の改善に努めていく。
実質公債比率は類似団体と比較してほぼ変わらないものの、将来負担比率は大幅に低くなっている。これは、既発の建設事業債の償還が終了してきていること、多額の起債(臨時財政対策債を除く)を発行してないことや、下水道事業がほぼ完了したことによる下水道事業債繰入見込額の減少及び一部事務組合が起こした地方債現在高の減少による負担等見込額の減少によるものである。しかし今後は、学校等の改修に係る起債が必要となっており、公債費の増加が考えられるため、引き続き公債費の適正化に取り組んでいく必要がある。
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