南越前町
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2016年度
2015年度
2014年度
2013年度
2012年度
2011年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2019年度)
財政力
財政力指数の分析欄
少子高齢化が進み、超高齢社会(令和2年4月1日現在高齢化率:36.1%)を迎えている当町は、基幹産業である農林水産業はもとより、商工、観光業も後継者不足に直面している。税収は伸び悩み、財政基盤は弱く、財政力指数は平成17年の町村合併以降0.3程度を推移しており、類似団体を下回っている。商工観光の振興政策や産業の活性化、また定住対策に力を入れており、今後も働きがいのあるまちづくりを進めることで自主財源を確保し財政力を上げていく。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
人件費削減や地方債年間発行額の上限を定めて起債発行額を抑制しているものの、依然として高い比率となっている。合併特例期間終了後の普通交付税の段階的縮減に入っており、更なる歳出の適性化に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費削減や事業の見直し、経常経費の抑制に努めているものの、依然として高い比率となっている。事業の見直し等により、更なる歳出の適性化に努める。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
類似団体平均を下回る状態が続いている。今後は、人事評価制度による勤務評定に基づいた昇給制度等により、更なる給与の適正化に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
平成17年1月の町村合併の際、類似団体平均を大きく上回った。以降は、集中改革プランに基づく定員適正化計画により平成22年度から平成26年度末までに14人削減する目標を3人上回り、17人の削減となった。しかし、類似団体平均を約4ポイント上回っているため、定員適正化を図るとともに、民間委託や指定管理者制度の導入などによる更なる削減を進めている。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
町村合併前後の大規模事業の実施により発行した地方債の償還が一部終了し、また償還年数の長かった公営企業債も徐々に償還が終了してきていることもあり、一時期高い水準だった実質公債費比率は、毎年減少傾向にある。また、、平成22年度以降は年間地方債発行額を6億円以内としていることも影響している。前年より1.3ポイント改善している。しかし、依然として県内他市町や全国の類似団体と比較しても比率が高い状況である。今後も、将来的な財政負担を軽減するために、更なる比率の改善を目指す。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
職員数の削減や、平成22年度から年間地方債発行額の上限を6億円としたことにより地方債残高が減少したため、将来負担比率は無し(マイナスが)となっている。また、財政調整基金を毎年適正に積んでいることも、将来負担比率があがっていない要因でもある。しかし、現在は、旧合併特例法による普通交付税の激変緩和期間に入っており、今後も交付税の減少が続くことから財政調整基金への積み立てがこれまで規模で積むことが難しくなる。このことから、引き続き地方債の発行を抑制し、また財政に余力がある分は基金への積み立てを積極的に実施していく。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費に係る経常収支比率は、町村合併以降、職員数の削減を実施しており、類似団体の平均とほぼ同様に推移している。
物件費
物件費の分析欄
物件費に係る経常収支比率は、近年、類似団体の平均を上回る傾向にある。物件費削減を進めるために、町内に存在する採算性や機能性の低い類似した施設の今後のあり方について、公共施設総合管理計画をもとに統廃合及び民間委託等適切な施策を具現化していく。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費に係る経常収支比率は、類似団体の平均とほぼ同様に推移している。しかし、今後は、子育て対策の増や超高齢社会への対応など、社会保障関係費用の伸びとともに比率も高くなってくると予想される。
その他
その他の分析欄
類似団体の平均と比べると低い数値となっている。建築年数を重ねた公共施設を多く抱える当町にとっては、今後、維持補修に要する経費が大きくなってくることが予想されるため、公共施設の適正管理や財政負担の軽減や平準化に努める。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等に係る経常収支比率は、例年、類似団体の平均より高い傾向にある。目的を達成した事業に対するものや、類似した補助金等、必要性の低い補助金については、総点検による見直しを行い、新規政策による補助金等については、費用対効果をしっかり見極め適切な制度実施に努める。
公債費
公債費の分析欄
公債費に係る経常収支比率は、町村合併前後に大規模建設事業を行い、地方債を多く発行しており、その元利償還額が膨らんだことにより類似団体の平均を大きく上回っていた。しかし、元利償還のピークであった平成22年度以降、年間地方債発行額の上限を設定して財政健全化を目指してきたことで、公債費比率が年々減少し、今回は前年比2.8ポイントの減と発行抑制の効果が大きく現れた。今後も地方債発行を抑制し、健全化を図っていく。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外に係る経常収支比率は、昨年より2.1ポイント増となり類似団体とほぼ同等となった。主に物件費を要因としており、町内に存在する採算性や機能性の低い施設の維持管理に費用が掛かっているためである。公共施設総合管理計画をもとに統廃合及び民間委託等適切な施策による経費削減を目指していく。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
目的別歳出の分析欄
総務費は、今庄住民センター整備事業の完了により前年より減となっているが、住民一人当たり119千円と類似団体より高い数値となっている。民生費については、これまでほぼ横ばいで推移してきたが、地域密着型介護サービス施設整備事業等の実施により、昨年より増となった。農林水産業費においては、定置漁業振興対策事業の実施など漁業者への支援や漁港関連施設の更改整備等により増となり、住民一人当たり76千円と、類似団体と比較しても2倍近く高い数値となった。また商工費については、合併前からの観光施設が多くあるため、維持経費が嵩んでいることなどが影響している。今後は、これらの施設の第3セクターや指定管理者制度の導入により低く抑えるよう努める。土木費は、大規模事業の取り組みや定住対策のための住宅政策に取り組んでいることもあり、以前類似団体の平均よりも高い傾向にある。定住政策は将来的には税収の増などが見込まれるため、今後も実施していく。公債費は、住民一人当たり83千円となっている。これは、町村合併前後の大規模建設事業に係る起債により、平成18年度末で過去最大の残高となったことによるものである。平成22年度からは、年間地方債発行額の上限を設けたことにより、残高は着実に減少してきており、コストは減少しており、今後はもさらに減少するように努める。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり770千円となっている。主な構成項目である人件費は、住民一人当たり130千円となっており、全体の16.9%を占めている。類似団体の平均の94千円と比較しても高いため、民間委託や指定管理者制度の導入に積極的に取り組んでいく必要がある。物件費、補助費は類似団体と比較しても高い傾向にありる。拡充して実施している定住施策の実施による増加もあるが将来的な人口の増や税収確保を見越しての施策であるため、効果について今の段階で一概に判断することは難しいが良い影響を想定している。しかしながら、新規施策については、事業の点検と見直し新規制度については費用対効果を見極めて実施していく必要がある。平年より維持補修費は減傾向にあるが、施設等の抜本的な更新整備に経費を要しており、普通建設事業費のうち更新整備にかかる費用が増となっているため、採算性の低い施設の統廃合を進めていく必要がある。普通建設事業費は、今庄住民センター整備の完了により新規整備費用が減となったが、先述した更新整備の実施増により、普通建設事業費全体で前年比微減となっている。施設等の整備については、今後、将来に負担を残すことのないよう、ハード整備が将来的な税収の増加に繋がるよう将来像を見極め実施していく。公債費は、町村合併前後の大規模建設事業に係る起債により、平成18年度末で過去最大の残高となったことで類似団体の数値を大きく上回ったが、平成22年度からは、年間地方債発行額の上限を設けたことにより、残高は着実に減少してきており、前年比で住民一人あたり13千円の減と起債発行額の抑制の効果が見て取れたが、以前、類似団体と比較して約1.4倍と以前高いコストとなっている。地方債発行の抑制を継続し、今後もさらに減少するように努め、コストを下げていく。
実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)
分析欄財政調整基金残高は、平成29年度に例年にない豪雨や豪雪による災害復旧、政策的事業や各種施策の新規実施により減少したが、平成30年度、令和元年度の歳出抑制による基金積み立てにより平成28年度程度まで増となり、あわせて実質収支額についても増となった。実質単年度収支は、平成29年度の豪雪や、平成30年度の豪雨等災害がなく、財政調整基金の積立をおこなったことでプラスとなった。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)
分析欄すべての会計において赤字を生じておらず、健全な財政運営となっている。
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実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄町村合併前後の大規模建設事業に係る起債の償還が開始したことにより元利償還金が増加したが、起債するにあたって、交付税措置率の高い事業を選択したことで算入公債費も増加し、実質公債費比率の大幅な上昇を抑えられている。元利償還額のピークを過ぎ、年間地方債発行額を抑制することで、減少しているが、今後、大規模事業の取り組み、起債する予定であるため、実質公債費率の上昇も見込まれる。。
分析欄:減債基金減債基金積立金を満期一括償還地方債の償還財源として利用していない。
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将来負担比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄町村合併前後の大規模建設事業に係る起債によって、地方債残高は平成18年度末で過去最大の残高となった。以降、普通建設事業費等の歳出抑制や年間地方債発行額の上限を設けたことにより、残高は着実に減少してきいる。また、財政調整基金等への積立てを積極的に実施したことで将来負担比率の改善に繋げる。
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基金残高に係る経年分析(2019年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)公共施設等の老朽化対策に係る経費の増大、イベント等地域振興事業の実施にかかる経費への充当。(今後の方針)決算剰余金について財政調整基金へ積み立てし、交付税の減少や地域振興対策などに備える。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)基金本体および基金利子の積立による。(今後の方針)決算剰余金について財政調整基金へ積み立てし、交付税の減少や地域振興対策などに備える。
減債基金
減債基金
(増減理由)基金利子の積立による。(今後の方針)町債の償還および町債の適正な管理に必要な財源を確保し、将来にわたる財政の健全な運営に備える。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
基金の使途)・地域振興基金……町民の連帯の強化及び協働のまちづくりを推進し、地域振興を図るため。・高齢者健康福祉基金……在宅福祉の向上など高齢者の保健及び福祉に関する事業の推進を図るため。・青少年育成代継基金……青少年及び青少年団体の健全育成を図るため。・ふるさとこうの振興基金……南越前町河野地域の振興を図るため。・電源立地地域対策交付金事業維持基金……電源立地地域対策交付金により整備された公共用施設の修繕その他の維持補修に充てるため。(増減理由)公共施設等の老朽化対策に係る経費の増大、イベント等地域振興事業の実施にかかる経費への充当。(今後の方針)公共施設等の老朽化対策に係る経費の増大や防災対策、災害対応に備える。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
平成21年度から平成30年度まで、管内小中学校および役場庁舎の耐震化に伴う大規模工事、保育所の統合として南条認定こども園整備、今庄住民センターの整備など、この10年で大規模建設工事が発生したことにより有形固定資産の数量が増加し償却率は全国平均を下回ってる。当町では平成29年3月に南越前町公共施設等総合管理計画を策定した。今後は各施設の耐用年数の整理や、効果検証による施設の統廃合を図るなど、公共施設等を総合的かつ計画的に管理し、長寿命化を目指していく。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
元利償還金のピークであった平成22年度以降、年間地方債の発行額に上限を設定し借入金を抑え財政健全化を図っていることから全国平均を下回る結果となっている。年々減少してきている公債費率は、減少傾向のピーク期になり、毎年の借入額が同年の償還額と同水準となることから、今後はこれまでのような減少幅とはならない見込みである。引き続き地方債発行を抑制し財政健全化を遵守していく。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
地方債の発行限度を定めていることや、財政調整基金の一定額の確保と安定的運用を行ってきていることから将来負担は減少してきており、令和元年度は前年度に引き続き比率はマイナス(無し)となった。有形固定資産減価償却率については直近10年間で耐震化等により施設の大規模工事が発生したことにより、全国平均を下回る結果となっている。今後は町の公共施設等総合管理計画をもとに、総合的かつ計画的に管理し、長寿命化を目指していく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
地方債の発行限度を定めていることや、財政調整基金を一定額確保できていることから将来負担は減少してきており、令和元年度は前年度に引き続き比率はマイナス(無し)となった。実質公債比率についても地方債の発行抑制により年々減少し、本年度は類似団体平均を下回る結果となった。比率減少のピークが近いため引き続き地方債発行を抑制し健全な財政運営に努めていく。
施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)
施設情報の分析欄
当町の有形固定資産減価償却率で、特に大きく全国平均を下回る施設について分析すると、道路施設については、当町が豪雪地帯であることから長期計画で実施している道路改良事業、消雪施設整備事業が要因と考えられる。認定こども園・幼稚園・保育所施設については、全国の保育園が昭和57年以前の設立が50%以上を占めるのに対し、当町保育園(2か所)は昭和62年、平成12年設立と比較的新しいことや、町内3所の保育所と幼稚園を統廃合し、平成27年度に新たに認定こども園を整備したことによる。橋りょう・トンネル施設については、有形固定資産減価償却率が全国平均と同様規模であるが、平成27年度に着手した「上平吹橋橋梁架替事業」が令和3年度に竣工予定であることから、今後さらに減少する見込み。公営住宅施設については、平成23年度以降、公共施設の統廃合等により除却された施設の跡地を活用するなど、当町政策として公営住宅整備による定住対策を重点的に実施した影響と考えられる。児童館施設については、全国の児童館の開設時期が昭和50年台がピークであるのに対し、当町では平成9年以降に整備されたものが多く、また平成23年度に新たに1箇所整備されていることによる。学校施設、港湾・漁港施設及び公民館施設については、全国平均と同水準の数値となっているが、いずれも耐用年数の経過により建て替え・改築などが必要となる時期であり、償却率の低下が予想される。一人当たり面積については、当町がいわゆる過疎地域であり、また少子化に伴い児童数、幼児数が減少傾向にあることから、全体的に全国平均を大きく上回る状況となっている。当町では平成29年3月に「南越前町公共施設等総合管理計画」を策定し、施設の統廃合等についても積極的な検証を行っているが、学校施設や公民館施設は避難所や一時集合場所としての機能を有するなど地域コミュニティの中核的な施設となることや、保育・子育て施設については各地域ごとの少子化と保育需要のバランスを検証するなど、慎重な協議が必要となる。
施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)
施設情報の分析欄
当町の有形固定資産減価償却率は、全体的に全国平均を下回る状況である。特に全国平均との乖離が大きい施設について分析すると、体育館・プールについては、平成21年度から平成24年度にかけ実施した中学校の耐震化整備に伴う、体育館施設の耐震化の実施が要因と考えられる。福祉施設については、建物として近年の新設や改修等は発生していないが、付帯設備として平成28年度に太陽光発電設備整備が要因である。消防施設については、当町には平成16年度において整備された消防署の分署が自治体施設として存在していることもあり、全国平均を下回っている。これに対し保健センター・保健所は建設後長い年数がたっており減価償却類型額が増えていることから全国平均を上回っている。庁舎施設については全国平均と同水準であるが、平成30年度に支所施設の建替え改修工事が完了したことから、今後、現状よりも償却率が低くなる見込みである。一人当たり面積については、当町が過疎地域であり人口が減少傾向にあることから、全体的に全国平均を上回る状況となっている。図書館については、平成29年度・30年度に今庄住民センターを建設し図書館を併設したことで数値が大きくなっている。当町では平成29年3月に「南越前町公共施設等総合管理計画」を策定し、施設の統廃合等についても積極的な検証を行っているが、町の面積が大きく集落が点在していることから住民の利便性を考えていく必要がある。また、体育館施設や保健センターなどの福祉施設、市民会館施設は避難所や一時集合場所としての機能を有するなど地域コミュニティの中核的な施設となるため、現実的な状況から慎重かつ冷静な判断が必要となる。
財務書類に関する情報①(2019年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前期から1,554百万円の減少(△2.3%)となった。消雪整備事業や漁港改修事業の実施による新規資産の取得があるものの、過去に整備した資産についての減価償却による減少が大きいことから、事業用資産、インフラ資産ともに金額の減少となった。基金(流動資産)は、財政調整基金の積み立て(80百万円)などがあったが他の基金の取り崩しもあり全体としては576百万円減少した。負債総額が前期から270百万円減少(▲3.5%)しているが、地方債発行の上限額を設定しており過去に施設等整備のために発行した地方債(建設事業債)の減少が新規発行を上回ったことが大きな要因である。しかし、毎年大幅に減少していた負債総額は、地方債の償還ピークが過ぎたこともあり緩やかになってきている。下水道事業会計等を加えた全体および連結団体を含めた連結についての変動要因は一般会計等と同様であり、一般会計等以外での大きな変動は見られない。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は8,841百万円となり、前期より242百万円増加した。そのうち、最も金額が大きいのは物件費(1,631百万円)や減価償却費(2,657百万円)であり、純行政コストの約50%を占めている。経常的経費の抑制に努め経費の抑制を図っていく必要がある。老朽化施設等の維持管理経費については将来的な増加が懸念されているが、適正な管理分担により本年度の維持補修費は273百万円で前年度と同程度となった。全体については、物件費や減価償却費が純行政コストの約43%を占めており、より一層の効率化が求められる。また、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、扶助費等の増により移転費用が4,950百万円となる前年度より518百万円増加した。連結については、純行政コストが全体より1,951百万円増えており(前年からは106百万円減少)、その大きな要因は一部事務組合における人件費や物件費であある。一部事務組合の活動経費は抑制されてきており、町財政への影響は比較的小規模である。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、本年度は、消雪施設整備事業や漁港改修事業などの大型ハード事業の実施や近年行ってきた投資的事業の減価償却費が徐々に増えており、その結果、純行政コストが前年度より大幅に増え8,733百万円となった。一方で、事業の国庫補助金を税収等に計上しているものの全体的には補助金の総額が抑えられたことで、財源は前年度より減少し7,144百万円となった。このことから年度末純資産残高は前年度より1,284千円減少し57,759千円となった。全体においては、税収等の財源(9,150百万円)が純行政コスト(11,053百万円)を下回っており、本年度差額は1,902百万円となり、純資産残高は59,011百万円となった。これは、診療所特別会計など本来独立採算を求められる施設においても、本町が過疎地域であることから採算が取りにくい中で運営せざるを得ない状況があり毎年の課題である。なお、連結においては、一部事務組合等の活動は例年と比較し特に大きな変動はなく、全体会計の変動による影響のみである。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は962百万円であったが、投資活動収支については、橋梁架替事業や漁港改修事業、道の駅整備事業、消雪施設整備事業などを実施したことから、424百万円となった。財務活動収支については、地方債の発行を抑制していることもあり償還額が地方債発行収入を上回り、533百万円となった。本年度末資金残高は前年度から4百万円増加し437百万円となった。地方債発行に上限を設けることで健全財政運営を目指しており、当面は財務活動収支のマイナスが継続すると想定される。全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれるが、診療所会計における外来収入等が少なく業務活動収支は一般会計等より299百万円少ない662百万円となっている。投資活動収支は、特別会計において大きな建設事業等がなかったため一般会計等と大きな差はなく435百万円となっている。財務活動収支は、一般会計等以外での地方債の新規発行は無かったため一般会計等と同様に償還額が地方債発行収入を上回り、634百万円となった。連結については、業務活動、投資的活動ともに、活動収支に大きく影響する動きはなかった。
財務書類に関する情報②(2019年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額(歳入額対資産比率)は、合併前の旧町村時代に整備した温泉や体育施設、住民センター、公民館などの類似施設を現在も保有していることや、町の面積が広く集落が点在しているため住民の利便性を考えた施設配置をしていることもあり、保有施設が非合併団体よりも多く、類似団体平均を上回っている。施設の老朽化が進んでおり将来の公共施設等の修繕や更新等に係る財政負担への影響が懸念されているため住民の理解を得ながら統廃合を進めていく必要があり、現在、公共施設等総合管理計画を踏まえて、施設の在り方検討を進めている。有形固定資産減価償却率については、合併前整備の施設は耐用年数を迎える施設も多いが、合併後に整備した施設も多く、比較的新しい施設であることから全体的には減価償却率は抑えられ類似団体平均を下回っている。現在、学校、橋梁、住宅など、点検・診断や計画的な長寿命化対策を進め公共施設等の適正管理に努めている。
2.資産と負債の比率
純資産比率は、類似団体平均を上回るが税収等の減少もあり前年比では純資産は伸びていない。将来世代負担比率は、類似団体平均を大きく下回っており健全である。これは、地方債の発行を抑制をしており、年々地方債残高が激減している、財政規模に比べ財政調整基金の残高が多いことが要因である。今後、政策的事業の実施や住民サービスの展開方針によっては、基金残高の減少や地方債発行の増加も考えられるが、適正規模の事業展開を図り将来世代の負担を高めないように努める。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは類似団体平均を上回っている。補助金の抑制に取り組んではいるが、住民サービスに低下が懸念される事業については大幅縮減は現実的でなく、事業の取捨選択により補助金等が増大することを抑えている。純行政コストのうち補助金等が約17.55%を占める結果となっている。また減価償却費は約30.4%を占めているが、これは保有施設が多いことがあげられる。今後、住民の理解を得ながら施設の効率的利用、集約化・統廃合を進めていく。人件費は約15%を占めている。旧町村ごとに事務所を設置していることで、行政事務が分散されており人件費比率が高くなっているひとつの要因でもある。
4.負債の状況
地方債の発行抑制により毎年、地方債残高は減少してきている。このことで、住民一人当たり負債額は前期より下がったが、本町は人口規模に対して町の総面積が広く集落も点在していることから、類似団体より道路延長が長く、社会教育施設や福祉施設などの公共用施設数も多くなっている。このことが、依然、類似団体平均と比較して住民一人当たりの負債が大きくなっている要因である。ここ数年は継続的な大型事業の実施が予定されていることや、地方債償還のピーク時期が迫っていることなどから、住民一人当たりの負債額の減少は緩やかになる見込みである。
5.受益者負担の状況
道路橋梁、教育施設等の老朽化施設の長寿命化対策に取り組んできていることから、受益者負担比率は類似団体平均を下回った。今後も、引き続き施設の集約化や長寿命化事業を行い、経常費用の削減に努め、受益者負担の適正化に努める。経費の削減のための大胆な行財政改革の取り組みの検討も必要であるが、住民への福祉サービスの低下に繋がらないよう注意して取り組む。
類似団体【Ⅲ-1】
北見市
階上町
一関市
奥州市
大槌町
大崎市
蔵王町
村田町
丸森町
山元町
鶴岡市
酒田市
山辺町
中山町
白鷹町
遊佐町
桑折町
川俣町
鏡石町
棚倉町
小野町
那須塩原市
茂木町
市貝町
塩谷町
甘楽町
東吾妻町
明和町
千代田町
深谷市
朝霞市
富士見市
ときがわ町
小鹿野町
美里町
神川町
成田市
東庄町
聖籠町
田上町
阿賀町
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宝達志水町
南越前町
飯田市
佐久穂町
富士見町
高森町
坂城町
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竜王町
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門真市
市川町
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津山市
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浦添市
沖縄市
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