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少子高齢化が進み、超高齢社会(平成25年10月1日現在高齢化率:31.7)を迎えている当町は、基幹産業である農林水産業はもとより、商工、観光業も後継者不足に直面している。税収は伸び悩み、財政基盤は弱く、財政力指数は、ここ5年間で最も小さく、類似団体平均も下回っている。
ここ数年、職員数削減や地方債年間発行額の上限を定め起債発行額を抑制するとともに元利償還額のピーク(平成22年度)を過ぎたことにより、対前年度比の経常収支比率は改善したものの、依然と高い水準値となっている。
職員数削減は進んでいる一方、物件費縮減の取り組みが低調であり、経常収支比率の改善はなされているものの、人口1人当たりの決算額は、類似団体の額に比べ非常に高くなっている。これは、採算性や機能性が低いもの及び類似した公共施設が存在するなど公共施設の非効率的運営や維持補修費が嵩んできているが主要因となっている。
類似団体平均を下回る状況が依然続いている。平成25年度の指数が低水準になっているのは、平成24・25年度の2年間時限的措置であった国家公務員の給与が7.8%引き下げが終了したことによるものである。現在試行中の人事評価制度をできる限り早期に本格運用へ移行し、職員の勤務成績、能力等を適正に給与へ反映できる体制づくりを目指す。
平成17年1月1日の町村合併の際、旧合併特例法による職員の身分保障によって、類似団体平均を大きく上回る職員数を抱えた。以降、集中改革プランに基づく定員適正化計画の実現に向けた適切な定員管理(平成22年度から平成26年度末までの5年間で9.3%(14人)削減する等)に努めているが、多様化かつ複雑化する住民ニーズに対応できる行政機能を維持するための職員補充は避けられず、職員削減にはさらに長期的な時間を要する状況となっている。職員の勤務成績、能力等を適正に評価する人事評価制度(現在試行中)をできる限り早期に本格運用へ移行し、効率的かつ適正な人員配置に取り組む。
町村合併前後の大規模事業に係る起債の償還開始によって、高い水準だった実質公債費比率は、公営企業債の減少により、前年より0.2ポイント改善となった。依然として類似団体比較において劣位となっているが、元利償還金のピークである平成22年度を過ぎ、今後は更なる比率の改善を目指し、平成22年度以降、ルール化している年間地方債発行額6億円以内を堅持するとともに、財政調整基金及び減債基金の残高を類似団体と同規模を確保し、将来における不測の事態の備える。
町村合併前後の大規模建設事業に係る起債が嵩み、地方債残高は平成18年度末で過去最大の残高となった。以降、普通建設事業費等の歳出抑制に取組み、平成22年度からは年間地方債発行額を6億円以内としたことで地方債残高は減少している。「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」に基づき、健全化判断比率の公表が始まった平成19年度以降、毎年、その数値は改善してきている。旧合併特例法による普通交付税の財政措置が、平成27年度から5年間の激変緩和期間を経、平成31年度に終了するため、そのときの財源不足状況に備え、財政調整基金、減債基金への積立てを積極的に実施していくことで、今後も将来負担比率の改善に努める。
人件費に係る経常収支比率は、町村合併以降、職員数の削減を実施してきており、ほぼ類似団体の平均と同様に推移している。人件費総額は前年度比が減となったが、その要因は、退職者減に伴う退職手当組合負担金の減である。
物件費に係る経常収支比率は、ほぼ類似団体の平均と同様に推移している。物件費削減を加速させるためには、町内に存在する採算性や機能性の低い施設や類似した施設の今後のあり方について、統廃合及び民間委託の模索等、適切な施策を具現化していかなければならない。
扶助費に係る経常収支比率は、ほぼ類似団体の平均と同様に推移している。少子高齢化が進み超高齢社会を迎え、今後は、社会保障関係費用の伸びとともに、比率も高くなってくると予想される。
その他のうち、繰出金分の経常収支比率は7.9%、維持補修費分の経常収支比率は2.4%となっている。類似団体の平均と比べると、低い数値を示しているが、建築年数を重ねた公共施設を多く抱える当町にとっては、今後、維持補修に要する経費が大きくなってくることが予想されることから、公共施設の適正管理や財政負担の平準化、軽減策が急務となっている。
補助費等に係る経常収支比率は、補助金整理合理化による効果が表れず、逆に補助金制度が増える傾向にある。目的を達成した事業に対するものや類似した補助金等、必要性の低い補助金制度について見直しを行う必要がある。
公債費に係る経常収支比率は、類似団体の平均を大きく上回っている。その原因としては、町村合併前後に大規模建設事業を行い、その財源として多額の地方債を発行しており、その元利償還金が膨らんできたことによるものである。元利償還額のピークであった平成22年度を過ぎ、年間地方債発行額に上限枠を設定し、財政健全化を目指している。
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