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前年度までは安定して伸びていたものの、今年度は前年度を下回り0.79となった。主な要因として地方税は、固定資産税収が前年度比20百万円増となったものの、景気低迷により法人市民税313百万円・個人市民税292百万円の減となり、地方税全体で241百万円の減(2年連続の減収)となったことがあげられる。今後は、急な景気回復を見込めず市税収入の増も望めないため、経常経費の圧縮等の歳出削減に取り組み行政の効率化に努めることにより、財政健全化を図る。
経常的経費に係る扶助費の割合は年々増加しており、子ども手当の新設や生活保護受給者の増加に伴い扶助費の決算額は前年度から807百万円増加した。一方で、臨時財政対策債の発行額が前年度と比べて389百万円増加したことにより、経常収支比率は前年度と比べて2.1%低下した。しかし、類似団体平均とほぼ同じ水準となっており、今後は枠配分予算(経常経費の一部のみ)の継続により引き続き経常経費の縮減を図ると同時に、市税収入の確保や市債借入の抑制に努める。
類似団体平均を下回っている要因として、集中改革プランに基づいた定員管理や各種手当の見直しによる効果が挙げられ、前年度と比べて人件費は139百万円減少している。物件費については公共施設の統廃合や管理委託内容の見直しを進めており、主なものとして平成22年度から市内保育所給食業務の委託を実施したところである。今後も、人件費・物件費の更なるコストの低減を図り、支出の適正化を進めていく。
ここ2年連続で指数は低下しており、中でも平成22年度が大きく低下した理由としては、当年度に地域手当の廃止によるものである。全国市平均を下回っているが、国の給与構造に合わせつつ、より一層の給与の適正化に努める。
当市の人口が平成19年度以降減少している中、ここ5年間連続で人口千人当たりの職員数は減少しており、類似団体平均も下回っている。理由としては、当市では集中改革プランに基づき定員管理進めており、平成17年度から平成22年度の間に39人削減(全体の約10%減)している。また、平成21年度より人事評価制度を導入しており、職員の意識改革や能力開発を進めて、少ない職員数でも市民サービスを低下させることのないよう事務事業の見直しや指定管理者制度の活用を進める。
平成17年度以来7年連続で比率は低下していて、今年度は前年度と比べて0.5%低下した。主な要因としては、市債発行額の抑制による元利償還金の減少と、普通交付税と臨時財政対策債の発行額の増加が挙げられる。しかし、今後控えている教育関連施設や市庁舎及び体育館の耐震改修等の大規模事業を考慮した場合、市債の発行額の増加に伴い元利償還金が増加し、今後は比率の大幅な低下は困難であると予想される。
類似団体平均や全国平均、県平均といた各平均値より高い値となっているが、そのギャップは徐々に狭まりつつある。比率が好転している要因としては、市債借入を抑制したことによる地方債現在高の減(282百万円)、計画的な土地開発公社からの買戻しによる債務予定額の減(179百万円)、財政調整基金への積立(100百万円)による充当可能基金の増が上げられる。しかし、昭和50年代に建築された多くの施設の老朽化が著しく、今後大規模改造工事や耐震改修工事が必要となっているため、そのための財源として市債発行額を増やさざるを得ず、これまでのように大幅な比率の改善は困難であると見込まれる。
地域手当の経過措置期間終了により平成22年度から地域手当は0%となり、前年度と比べて人件費分の経常収支比率は2.1%低下した。当市の人件費の推移は類似団体平均のそれとほぼ同じ経過をたどっており、今後も更なる人件費適正化を進めていく。
類似団体と比べて物件費が高くなっているのは、業務の民間委託化が進み、職員人件費等から委託料(物件費)への移行が起きているためである。物件費は前年より54百万円増加しており、主な要因としては、保育所給食業務委託や予防接種委託が実施されたためであり、それに伴い人件費が低下傾向にあるという比率の推移にもその影響が現れている。今後も順次民間委託化を進めていく。
ここ3年連続で扶助費は増加しており、特に平成22年度の扶助費の経常収支比率は前年度と比べて1.1%上昇した。主な要因としては、景気の低迷などによる生活保護費の増加や子ども手当の新設が挙げられる。扶助費の増加をとどめる方策は限られているが、各制度の資格審査の適正化等を通して、扶助費支出の適正化を図っていく。
その他に係る比率が全国市町村平均を上回っているのは、繰出金の増加が主な要因である。その中でも、下水道事業特別会計と国民健康保険特別会計への赤字補填的な繰出金が多くの割合を占めている。特に地方公営企業としての下水道事業会計は、独立採算の原則の下、経営基盤の強化を図り普通会計の負担を減らしていくよう努める。
ここ3年連続で公債費は減少しており、前年度と比べて1.2%公債費の経常収支比率は低下している。主な要因として、繰上償還の実施や市債借入額を元金償還額以上に借入を行わないことにより、地方債残高は減少していることが挙げられる。しかしながら、今後大規模改造工事や耐震改修工事が必要となっているため、そのための財源として市債発行額を増やさざるを得ず、これまでのように比率の改善は困難になると見込まれる。
前年度より1.3%比率が低下したものの、類似団体平均よりも1.0%上回った。公債費以外の経常経費で最も多くの割合を占めるのは扶助費で、他の区分の経常収支比率は低下しているにも関わらず、扶助費のみ比率が上昇している。扶助費が増加している理由は、景気の低迷などによる生活保護費の増加や子ども手当の新設が挙げられる。扶助費の増加をとどめる方策は限られているが、各制度の資格審査の適正化等を通して、扶助費支出の適正化を図っていく。
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