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町内には,大型事業所が少なく,町民税に対する法人町民税の割合が少ない。また,個人住民税においても人口の減少や全国平均を上回る高齢化率(28年度末39.99%)等により,年々減収となっている状況であり,財政基盤が弱く,類似団体平均を0.1ポイント下回っている。大幅な改善を見込むことは難しいが,町税の徴収業務の強化,徹底した歳出の見直しを行うことにより安定的な財政基盤の確立に努めていく。
前年度と比較し,歳入面では地方消費税交付金及び地方交付税の減額により,分母となる経常一般財源は減少した。歳出面では,物件費が2.3ポイント増,人件費が1.2ポイント増となり,分子となる経常経費充当充当一般財源は増加し,経常収支比率は5.4ポイント上昇となった。類似団体と比較すると3.1ポイント上回っており,今後も収納率を向上させることにより財源の確保に努めるとともに,事務事業の見直しなど経費の削減に努める。
ごみ処理・し尿処理業務や消防業務を一部事務組合で行っていることにより,類似団体平均を下回っているが,人口1人当たりの金額は,前年度と比較して10,385円増加している。これは主に物件費が要因で,臨時雇人賃金や,固定資産台帳及び公共施設等総合管理計画策定業務委託など臨時的な委託料の増加によるものである。今後も経費削減に努めた取組みを進めていく。
前年度より0.4ポイント増となっているが,類似団体より1.2ポイント下回っている。前年度と比較して増となった要因は,職員構成の変動によるものが0.3ポイントで主な理由としてあげられる。行政改革行動計画に基づき,情勢適用の原則による法改正等を踏まえてながら,職階や給与体系の見直しなども含め,給与水準の適正化に引き続き努めていく。
今後数年間の定年退職者の増にそなえ,計画的な新規職員の採用により一般職員が前年度から4人増となっているが,類似団体平均を0.42ポイント下回っている。今後も,定数条例に基づき適正な定数管理を続けていく。
これまでの起債発行額の抑制により,前年度と比較して1.1ポイント減少し,類似団体と比較しても5.4ポイント下回っている。これは,元利償還金が減少している為であるが,今後は小中学校大規模改造事業にかかる償還開始や過疎債の発行により数値の上昇が予想される。今後も起債発行額や償還計画を適正に管理し,数値の改善を図っていく。
将来負担比率は,平成22年度から比率なしとなっている。これは,一部事務組合地方債現在高の減少によりピーク時より組合等負担見込額が減少し,債務負担行為に基づく支出予定額も減少しているため,平成22年度より充当可能財源等が将来負担額を上回るようになったためである。今後は,過疎地域に指定されたことにより,過疎債の発行による地方債残高の増加が見込まれるが,適正な地方債の管理や充当可能基金への積立て等による適正な基金管理を行い財政健全化に取り組んでいく。
委員報酬(小中学校非常勤講師報酬・適応指導教室指導員報酬)の新規計上により人件費の増となり,前年度より1.2ポイント上昇した。類似団体と比較すると,8.9ポイント高いが,職員の平均年齢が高いことの影響が考えられる。今後も,職員の適正な管理に努め,人件費の抑制を図る。
類似団体と比較すると1.7ポイント下回っているが,前年度より2.3ポイント上昇している。要因として,道路橋定期点検業務委託や塵芥収集運搬業務委託,外国語指導業務委託など委託料の増が挙げられる。引き続き,徹底した経常経費の見直し行い物件費の削減に努める。
前年度より0.2ポイント上昇し,類似団体と比較しても0.5ポイント高い状況である。要因としては,障がい者自立支援給付費の増加があげられる。今後も少子高齢化の進展により扶助費の増加が見込まれる。事業内容の見直しや適正な執行に努めていく。
前年度より1.1ポイント上昇し,他団体と比較しても0.9ポイント高い。主な要因は繰出金である。高齢化率の割合が高く,国民健康保険,介護保険,後期高齢者医療事業特別会計に対する繰出金が増加傾向にある。施設の老朽化による維持補修費も増加している。保険料の適正化や施設利用料の見直しを図っていく。
前年度と同水準であるが,類似団体をわずかに下回った。ごみ処理・し尿処理業務や消防業務を一部事務組合で行っている為,負担金が占める割合は高い。各種補助金等の必要性を検証し,補助費等の抑制に努める。
前年度より0.3ポイント上昇しているが,償還額としては減額となっており,類似団体と比較しても5.4ポイント下回っている。過去の地方債の償還終了に伴い年々減少傾向にあったが,今後は小中学校大規模改造事業の償還開始や,過疎債の発行などにより公債費の上昇が見込まれる。普通建設事業の必要性,費用対効果等を十分考慮し,起債発行額の適正管理を進めていく。
前年度より5.1ポイント上昇し,類似団体と比較しても依然として高い状況にある。人件費の増や物件費の増が主な増加要因である。今後は,扶助費や維持補修費などの増加が見込まれることから,経常経費に占める割合の高い人件費及び繰出金を中心に改善を図るなど,経常経費の削減に努める。
将来負担額より充当可能財源等が上回っており,平成22年度より将来負担比率は算定されていない。実質公債費比率については,類似団体と比較して低い水準にあり,年々低下している。要因としては,元利償還金の減(△47,229千円),一部事務組合等の起こした地方債に充てたと認められる補助金又は負担金の減(△28,984千円)によるものである。引き続き公債費の適正化に取り組んでいく。
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