経営の健全性・効率性について
経営状況は、「収益的収支比率」に表れているように、単年度の収支が黒字であることを示す100%を下回る50%台から60%台を推移している大変厳しい状況にあり、収支の不足分を一般会計からの多額の繰入金により補填しているのが現状である。また、「経費回収率」については、類似団体平均値、全国平均と同程度であるが、40%台から50%台で推移している。これは、使用料について公共下水道と同様の水準とする一方で、汚水処理原価が類似団体平均値を大きく上回っていることによるものである。今後とも、使用料収入の確保及び汚水処理費の削減に取り組むとともに、公共下水道への統合や施設規模の適正化について検討していく。
老朽化の状況について
本市の漁業集落排水施設は、平成3年度から平成10年度にかけて供用が開始された施設であり、施設の老朽化度合いは異なるが、今後これらの施設は老朽化が進んでいく。適切な維持管理及びその効率化に努め、事故の未然防止や維持管理費用の抑制を図っていく必要がある。
全体総括
施設の老朽化状況を把握するための機能診断調査を実施中であり、この結果を踏まえ施設の計画的な修繕、改築及び公共下水道との統合についての構想を策定する予定としている。また、人口の減少等、社会情勢の変化に応じた施設規模の適正化、公共下水道への統合など、効率的な事業運営によりコストの縮減を図っていく。