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財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
旧産炭地域のため公営住宅が多く所得水準が他の類似団体と比べて低く、また、町内に主要産業がないことから財政基盤が弱く、財政力指数が0.54と類似団体平均を大きく下回っている。そのため、平成18年度からの行財改革の一環として徴収強化対策に取り組んでおり、町税全体の徴収率は前年度に比べ1.0ポイント高い92.5%となった。しかし、景気低迷により町民税など調定額自体が落ち込んでおり、今後も引き続き税等の徴収強化による歳入確保や歳出面においては行財政の効率化に努める必要がある。
歳出における経常一般財源は前年度に比べ165,043千円の減となった。扶助費は増額となったが、職員数減による職員給減や退職者の減により人件費が大幅に減少した。また、歳入の面では、地方交付税が増となった影響で経常一般財源が増加したため、経常収支比率が6.3ポイント改善した。今後も町税等の財源確保に努めるとともに、さらなる経常経費の削減に努める。
類似団体、全国町村平均と比較して人件費・物件費が低い要因として、職員数圧縮による総人件費の抑制のほか、介護保険のほかごみ処理やし尿処理などを、遠賀郡・中間市で構成する一部事務組合である遠賀・中間地域広域行政事務組合で行っていることがあげられる。そのため、一部事務組合や公営企業への負担金・繰出金のうち人件費や物件費に充てている経費があるため、一概には比較できないが今後とも事務事業の効率化及び職員の給与水準について更なる適正化を図っていく。
平成18年度から行財政改革緊急行動計画に基づき職員数の削減や特殊勤務手当の全廃とともに職員給料2.5%削減を平成18年度から平成20年度の3年間実施し総人件費の抑制を図った。給与を復元した平成21年のラスパイレス指数が101.5、次の年の平成22年度が103.7となったため、当面の対策として、平成23年度から3年間2.5%の削減を再実施し、平成23年に99.5となる。今後人事考課制度を早い時期に本格実施し、能力や実績に応じた給与体系の導入を目指し、近隣市町村との均衡を考慮しながら、ラスパイレス指数が100を上回らないよう適正化を図る。
4.73人と類似団体、全国市町村平均を大きく下回っている。要因としては、平成18年度、21年度と組織機構の見直しによる課・係の統合や給食調理業務・保育業務の民間委託や新規採用の職員の補充の抑制などによるものである。今後も定員適正化を計りながら住民サービスの提供に努める。
一般会計については過去からの起債抑制や、一部事務組合分の起債が一部償還終了したことに伴い実質公債費比率9.0%と類似団体を下回っている。しかし、現在整備中の公共下水道の進捗に伴い、公営企業債の償還や新規借入が増加傾向であり、それに伴い公営企業債等繰入見込額は年々大幅に増額となってきている。また学校の耐震・大規模改造事業や、大規模な県の街路事業が今後も控えているため償還額の平準化及び実質公債費比率の急激な上昇を抑えるため、再度、適債性を考慮し、今後とも計画的な事業実施に努める。
類似団体と比較し将来負担比率が低い要因として、町営住宅整備のための既発債償還に係る財源については全て住宅使用料で充当できていることや、職員数削減により職員退職手当見込額が抑えられていることなどがあげられる。前年度と比較し将来負担比率が好転した理由としては、普通会計における起債残高の減や組合等負担等見込額の減、また標準財政規模の増があげられるが、平成22年度においては前年度に引き続き財政調整基金からの取崩を行わず平成21年度歳計剰余金の処分及び積立を3億5,000万円、保険給付支払準備基金に1億円の積立を行えた事により充当可能財源額等が大幅に増額となった事があげられる。しかし、今後、遠賀・中間地域広域行政事務組合の火葬施設・消防施設建替に伴う組合等負担等見込額の増、平成24年度10月に水道事業が北九州市と統合となるため、水道事業に係る起債が一括償還となり、基金を活用し償還予定であるため基金残高については大幅に減となり、将来負担比率が悪化する恐れがあるため、今後も引き続き財政健全化に取組み、将来の負担を緩和するため将来負担の抑制を図っていく。
職員数の削減や特殊勤務手当全廃等により、類似団体と比較し人件費に係る経常収支比率は低い状況を維持している。平成22年度については国勢調査の実施に伴う委員報酬等は増となったが、退職者の減、議員数の減による議員報酬減により人件費全体では減となり経常収支比率は4.2ポイント好転した。
物件費に係る経常収支比率は、ほぼ類似団体並みで推移していたが、平成22年度については1.5ポイント改善した。改善した主な要因としては「緊急雇用創出事業臨時特例基金事業」や「ふるさと雇用再生特別基金事業」を小学校給食調理業務委託や公立保育所、障害児放課後等対策事業に係る嘱託・臨時職員の雇用に係る経費に充当したため、物件費に係る経常的な一般財源額が減となったためである。しかし、現在小学校給食調理業務については計画的に委託化を行っており平成24年度に全校委託化完了予定であり、また平成24年9月より中学校給食も開始されることから今後の物件費の増加が見込まれるため、引き続き経常的な経費についてはコストの削減を行っていく。
扶助費に係る経常収支比率は9.0%と前年度比0.4%悪化しており、又類似団体平均を3.0ポイントと大きく上回っており、年々上昇し続けている。その要因として、障害者福祉サービスの増による社会福祉費の増、乳幼児医療や町独自の小学校3年生までの入通院医療費の扶助である「子ども医療」の増に伴う児童福祉費の伸びによるものである。扶助費については容易に圧縮できないことから、今後、福祉政策全体の見直しを進めていく中で、その上昇傾向を抑えるように努める。
その他に係る経常収支比率が類似団体を上回っている要因は、繰出金の増加にある。前年度比としては0.3ポイント好転したものの、ポイント好転の主な要因としては後期高齢者医療や介護保険事業への繰出は増となったが、公共下水道事業の進捗に伴い建設事業に充当する臨時的な繰出が増となり、公債費の償還に充てられる経常的な繰出が減となったため経常一般財源所要額は前年度微減となったためである。しかし後期高齢者医療、介護保険事業、公共下水道事業への繰出など、繰出金全体で増加傾向にあることから、将来負担等を見据えた計画的な事業実施に努めていく。
補助費に係る経常収支比率は前年度と同数値で推移したが、依然として類似団体平均を大きく上回る水準である。主な要因としては、遠賀郡・中間市で構成する一部事務組合に対する負担金のうち消防施設費分については投資的事業の増加により増となったものの、し尿・ごみ処理施設費負担金について過去の起債償還終了等に伴い減となったため、一部事務組合に対する補助費は微増で推移したが、それ以外のものとして、平成21年度より民間バス路線廃止に伴い路線維持のための補助を行っているが、平成21年度から平成22年度において一般財源所要額が増、中学校の少人数授業における事業費が新規で増となったため、その他のものについては増となった。しかし、普通交付税が増額となり経常一般財源が増となったため、経常収支比率は前年度同数値で推移した。しかし、今後も一部事務組合の負担増等の要因でポイントの悪化が懸念されるため負担軽減が図られるよう行財政運営を行っていく。
普通会計における地方債残高は、平成16年度をピークに着実に減少しており、計画的に借入、償還を行っているため類似団体より低い水準を維持している。しかし、学校耐震補強事業や大規模改造事業を計画的に実施しているため、投資的事業に充当する起債の借入は増加傾向となっている。また平成22年度の繰越事業として中学校給食センターの建設に係る起債を借入予定であるため起債残高が増加することが想定されるため、今後も引き続き投資的事業の採択には十分精査し、有効な国・県等の補助を活用し事業費の圧縮に努め将来世代への負担を極力抑える方針の行財政運営を行っていく。
公債費以外での経常収支比率は、退職者の減等に伴う人件費の減、計画的に起債の借入、償還を行っているため公債費が減となっている。また、経常的な物件費を国・県等の補助を活用しており、経常一般財源所要額が減となっている。また、普通交付税の増額等の要因も重なり経常収支全体では5.2ポイントと大きく好転したが、依然として類似団体平均を大きく上回っている。その要因は、以前として類似団体平均を大きく上回っている扶助費や補助費に起因する。上記の費用は、現下の経済状況では町税の好転も見込まれないため経常一般財源の大きな負担となっている。そのため一部事務組合等の負担について軽減が図られるよう強く要望を行い、また扶助費については容易に圧縮することができないことから、福祉施策全体の見直しを推進し上昇傾向を抑えるよう努め、今後もポイントが改善していくようにし、真に必要に事業の選択を行い基金繰入や依存財源等に依存しない行財政運営を行っていく。
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