経営の健全性・効率性について
①経常収支比率は、ここ3年ほぼ横ばいであり、類似団体よりやや低い。②累積欠損金比率は、前年度比やや高くなり、類似団体より高い。③流動比率は、平成26年度に会計基準の見直しにより大幅に減となったもので、平成27年度は前年度とほぼ横ばいで類似団体よりやや低い水準である。④企業債残高対事業規模比率は、近年ほぼ横ばいであり、いずれも類似団体より高い。⑤経費回収率は、前年度とほぼ横ばいで、類似団体より高い。⑥汚水処理原価は、前年度よりやや下がっており、類似団体より低い。⑦施設利用率は、前年度より若干低くなっているが、類似団体よりは高い。⑧水洗化率は、ここ5年ほぼ横ばい状態であるが、98%以上と類似団体より高い。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率は、前年度比やや上昇し、類似団体より高い水準である。②管渠老朽化率は、未だ0であり、供用開始から12年であるため耐用年数(50年)を超えている管渠はない。③管渠改善率は、未だ0であり、耐用年数を超えている管渠はないため改善を行っていない。
全体総括
経営の健全性・効率性については、使用料の増加及び水洗化率の向上はあまり見込めないため、規模の小さい処理施設においての効率的な維持管理方法の検討及び施設・設備の老朽化による修繕や交換は、重要度・優先度の適切な判断で維持管理を行うことで経費の削減に努め、累積欠損金を減らす努力をすることが必要である。さらに建設改良の計画は今後ないため、着実に企業債残高を減らしていく努力も必要である。老朽化の状況については、計画に基づき耐用年数までに調査・更新計画を策定することで計画的な更新・改善工事を実施する必要がある。